今回は、音楽記事です。
最近、自分のやっているPaperback Writer(s) というバンドのことを書きましたが、そのバンドでやっている曲について書こうと思います。
Paperback Writer(s) (以下、PW)では、おもに60年代~70年代ぐらいの洋ロックをとりあげています。まあ、自著のプロモーションという意味合いもあるので、イーグルスのDesperado なんかもやってたりするんですが……この記事では、PWでやっている曲の一つとしてThe Monkees の Daydream Believer について書きましょう。
この曲は、忌野清志郎(タイマーズ)のカバーがは日本では有名ですね。
その日本語バージョンがセブンイレブンのCMなんかにも使われていますが、オリジナルはモンキーズです。(ちなみに、タイマーズは「モンキーズのテーマ」も「タイマーズのテーマ」としてカバーしています)
モンキーズは、ウェストコーストを代表するバンドの一つ。
ただし、イーグルスやジャクソン・ブラウンなんかよりは一世代前で、ビーチボーイズなんかと同世代な感じでしょう。モンキーズの面々はウェストコースト人脈ともつながりがあり、ジャクソン・ブラウンはピーター・トーク(ベース、オルガン)の家によく出入りしていたといいますが、それも、大先輩のところに無名の新人が出入りする感じだったと思われます。
当時、英国アーティストの人気が米国アーティストを圧倒する、いわゆる“ブリティッシュ・インヴェイジョン”と呼ばれる状況があったわけですが、そんなアメリカにおいてビートルズとタメをはれるアーティストと目されていたのが、モンキーズなのです。
ただ、ロックの歴史というスケールでみると、モンキーズは、その存在感においてビートルズに大きく水をあけられているようです。
理由はいろいろあると思いますが、一つはモンキーズが“アイドル”的な位置づけから脱しきれなかったというところでしょうか。
もともと、テレビ番組用にオーディションで選ばれたメンバーによって結成されたバンドということで、いまでもアメリカでやってるアイドルオーディション番組みたいな感じだったんでしょう(もっとも、一部は出来レースだったみたいですが)。そういうかたちで選ばれたミュージシャンは、どこか“操り人形”感があって、なかなかレジェンド的な存在にはなれないと思いますね。
そのことともからみますが、結局のところ、彼らはロック自体の変化の波に乗れなかったんだと思います。
60年代後半は、ロックンロールという音楽が質的に大きな変化を遂げつつあった時代で、モンキーズのようなスタイルでは、その変化についていくのは難しかったということでしょう。
新しい波に乗ろうとして失敗したのがビーチボーイズですが、モンキーズはそもそも乗ろうとしてない感じがします。
それは英米のリスナーの違いにもよるものでしょうが、結果としてモンキーズがビートルズほどの存在感をロック史に残さなかったのは、そういうところかなと思います。
まあ別に、それはそれでいいんです。
モンキーズや初期のビーチボーイズがやっていたようなひたすら能天気なロックンロールも、それはそれでいいと思います。
そういう時代背景なんかが関係ないところは、むしろずっと後になってから公平な判断がなされるようになるんじゃないかとも思えます。清志郎が1990年ごろにデイドリーム・ビリーバーをカバーしてヒットし、それが今なおコンビニのCMで使われているというのもそういうことなんでしょう。そして、私が自分のバンドでモンキーズの曲をカバーするというのも……
私はこれまで、このブログで「ロックンロール第一世代」とか「第二世代」とかいう言葉を使ってきましたが、難しいことをなにもいわない能天気なロックンロールというのは、「ロックンロール第一世代」で、行き詰った時にロックがいつも帰ってくる場所なんです。
モンキーズは、アメリカ西海岸において、そのロックンロール第一世代を体現したバンドといえるでしょう。
最近、自分のやっているPaperback Writer(s) というバンドのことを書きましたが、そのバンドでやっている曲について書こうと思います。
Paperback Writer(s) (以下、PW)では、おもに60年代~70年代ぐらいの洋ロックをとりあげています。まあ、自著のプロモーションという意味合いもあるので、イーグルスのDesperado なんかもやってたりするんですが……この記事では、PWでやっている曲の一つとしてThe Monkees の Daydream Believer について書きましょう。
この曲は、忌野清志郎(タイマーズ)のカバーがは日本では有名ですね。
その日本語バージョンがセブンイレブンのCMなんかにも使われていますが、オリジナルはモンキーズです。(ちなみに、タイマーズは「モンキーズのテーマ」も「タイマーズのテーマ」としてカバーしています)
モンキーズは、ウェストコーストを代表するバンドの一つ。
ただし、イーグルスやジャクソン・ブラウンなんかよりは一世代前で、ビーチボーイズなんかと同世代な感じでしょう。モンキーズの面々はウェストコースト人脈ともつながりがあり、ジャクソン・ブラウンはピーター・トーク(ベース、オルガン)の家によく出入りしていたといいますが、それも、大先輩のところに無名の新人が出入りする感じだったと思われます。
当時、英国アーティストの人気が米国アーティストを圧倒する、いわゆる“ブリティッシュ・インヴェイジョン”と呼ばれる状況があったわけですが、そんなアメリカにおいてビートルズとタメをはれるアーティストと目されていたのが、モンキーズなのです。
ただ、ロックの歴史というスケールでみると、モンキーズは、その存在感においてビートルズに大きく水をあけられているようです。
理由はいろいろあると思いますが、一つはモンキーズが“アイドル”的な位置づけから脱しきれなかったというところでしょうか。
もともと、テレビ番組用にオーディションで選ばれたメンバーによって結成されたバンドということで、いまでもアメリカでやってるアイドルオーディション番組みたいな感じだったんでしょう(もっとも、一部は出来レースだったみたいですが)。そういうかたちで選ばれたミュージシャンは、どこか“操り人形”感があって、なかなかレジェンド的な存在にはなれないと思いますね。
そのことともからみますが、結局のところ、彼らはロック自体の変化の波に乗れなかったんだと思います。
60年代後半は、ロックンロールという音楽が質的に大きな変化を遂げつつあった時代で、モンキーズのようなスタイルでは、その変化についていくのは難しかったということでしょう。
新しい波に乗ろうとして失敗したのがビーチボーイズですが、モンキーズはそもそも乗ろうとしてない感じがします。
それは英米のリスナーの違いにもよるものでしょうが、結果としてモンキーズがビートルズほどの存在感をロック史に残さなかったのは、そういうところかなと思います。
まあ別に、それはそれでいいんです。
モンキーズや初期のビーチボーイズがやっていたようなひたすら能天気なロックンロールも、それはそれでいいと思います。
そういう時代背景なんかが関係ないところは、むしろずっと後になってから公平な判断がなされるようになるんじゃないかとも思えます。清志郎が1990年ごろにデイドリーム・ビリーバーをカバーしてヒットし、それが今なおコンビニのCMで使われているというのもそういうことなんでしょう。そして、私が自分のバンドでモンキーズの曲をカバーするというのも……
私はこれまで、このブログで「ロックンロール第一世代」とか「第二世代」とかいう言葉を使ってきましたが、難しいことをなにもいわない能天気なロックンロールというのは、「ロックンロール第一世代」で、行き詰った時にロックがいつも帰ってくる場所なんです。
モンキーズは、アメリカ西海岸において、そのロックンロール第一世代を体現したバンドといえるでしょう。