ロック探偵のMY GENERATION

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FF8はなぜ名作になれなかったのか

2019-03-03 23:24:20 | ゲーム
今回は、ゲーム記事です。

このカテゴリーでは、FF8のことを二回にわたって書きました。
前回予告したとおり、今回もFF8について――FF8がなぜ評価されないのかということを考えてみようと思います。

これに関しては、原因はかなりはっきりしているでしょう。
FF8はGFにはじまりGFに終わる――と以前書きましたが、FF8は、その問題点もやはり、GFに起因しています。

端的にいって、GFが強すぎるんです。

やってみた人は誰でもわかると思いますが、このゲーム、GFをひたすら召喚していればほとんどの敵に勝つことができてしまいます。そして、このGFというのは、MP消費などがなく、ノーコストで召喚可能。しかも、召喚中に攻撃を受けると、GFがそのダメージを肩代わりしくてれます。つまり、相手の攻撃を防ぐ盾としても使えるのです。
まさに、いたれりつくせりです。
そのため、多くのプレーヤーは、ゲーム開始当初、GF召喚を戦闘のメインにするのではないかと思われます。

しかし、やはり前回も書いた通り、これが大きな落とし穴なんです。
GFメインで進めていると、このゲームはまったく面白くないうえに、終盤で詰む可能性が高いです。そこに至って、なんだこのクソゲーは……と、放り投げてしまった人が少なくないんではないかと思われます。

これではFF8は楽しめません。
FF8を楽しむには、最低限、ジャンクションを理解していなければならないのです。
ジャンクションの仕組みをきっちり理解していれば、GFなんて一部をのぞけばほとんど使う必要がありません。そしてジャンクションを試行錯誤するところから、FF8の真のゲーム性が見えてくるのです。

FF8が理解されない理由は、やっぱりそこにあると思うんですね。

これはストーリーに関してもいえることなんですが、FF8はどこかプレーヤーを突き放しているようなところがあります。
手とり足取りでゲームのやり方を教えてはやらない。わかるやつだけがわかればいい……というような。
従来のFFとはシステム的に相当な違いがあり、“RPGの楽しみ方”ではなく、“FF8の楽しみ方”を会得しないと楽しめないのです。
結果、プレーヤーを千尋の谷に突き落として、這いあがってきた奴だけが楽しめる……そんなゲームになってしまっています。おそらく、多くのプレーヤーがその境地にたどりつくことなく、「クソゲー」というジャッジをくだしているのではないかと思われるのです。

そのあたりを、もう少し工夫していれば、FF8は名作という評価を得られたのではないか。
ゲームバランスを工夫し、ジャンクションやカードゲームの仕組みももっととっつきやすくしてやれば……

そういったところも調整して、FF7よりも、FF8をリメイクしてくれないのものかな……と私は思ってます。