映画『シン・仮面ライダー』を観ました。
今日1月25日は、石ノ森章太郎生誕記念日。
ということもあって、今回はこの映画について書こうと思います。
いまさら説明するまでもないでしょうが、『シン・仮面ライダー』は、庵野秀明さんが指揮する「シン」シリーズの第三弾で、昨年公開された作品です。
その予告動画を貼っておきましょう。
『シン・仮面ライダー』予告
前半は、正直ちょっと方向性が見えない感じがしました。
過去のヒーローもの特撮やアニメをリメイクするときによくある、設定のいじりすぎ、現代風にアレンジしすぎ……という感じでしょうか。同じ石ノ森作品でいうと、『009ノ1』(『サイボーグ009』のセルフパロディみたいな作品。過去にドラマ化、アニメ化され、2013年に映画化されている)の映画版のような……
その手の作品はしばしば厳しい批判に遭いますが、『シン仮面ライダー』もちょっとそういうにおいがあります。シンゴジラやシンウルトラマンに比べてあまり評判にならなかったように思えるのは、そういうところなんじゃないでしょうか。
そことからんでもう一つ感じたのは、庵野さんのカラーを出しすぎている部分もあるのかな、というところです。
設定や特殊用語をあえて説明せずに話を進めたり、ショッカーが人類補完計画みたいなことをやっていたりするのも、やや庵野さんのカラーを出しすぎているように思われました。ラスボスまわりの美術も、非常にエヴァっぽい感じがします。あるいは、『ふしぎの海のナディア』に出てくる皇帝ネオがこんな感じだったような……
庵野カラーは、シンゴジ、シンウルトラマンではそれなりに抑制されていたように思いますが、ここにきてちょっと逸脱しているのではないかと。
結果、ゴジラシリーズでいうファイナルウォーズのようなことになっていると思われます。もとの作品とのギャップという点では、ゴジラ、ウルトラマンと比べて、往年のファンの反感を買う部分がかなりあったんじゃないでしょうか。そういうこともあって、私も前半はかなり微妙な感じで観ていました。
しかしながら、ラスボスとの最初のバトルあたりからの後半は、面白くなってきたと思います。
ネタバレを避けるために詳細は書きませんが……ああいうかたちで終わるというのも、憎々しい強敵をやっつけてすっきりという安易なカタルシスではなく好感がもてました。
さて……石ノ森作品といえば、最近『変身忍者 嵐』というドラマを見ています。
変身忍者 嵐 第01話[公式]
70年代に放送された特撮歴史ヒーローもので、Youtubeで週一話ペースで期間限定配信されており、視聴してるんですが……
やはり、ヒーロー特撮はこうあってこそだと思います。変に現代風にするよりも、このテイストをいかしてリバイバルしたほうがよいのではないかと。