ロック探偵のMY GENERATION

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吉川晃司 「SAMURAI ROCK」

2020-02-16 16:26:35 | 音楽批評



今回は、音楽記事です。

このカテゴリーでは前回岡村靖幸さんについて書きました。
そこで、尾崎豊とのつながりに言及しましたが、この二人とともによく語られるもう一人の“同期”である、吉川晃司さんを今回は取り上げます。


吉川晃司、尾崎豊、岡村靖幸の3人は、1965年生まれの“同期”。
ということは、吉川晃司さんのミュージシャンとしての活動歴はずいぶん長いということになるわけですが、最近もかっぱえびせんのCMに起用されるなど、まだまだ前線で活動しているロッカーです。

いかにもロックという感じの見てくれだけでなく、アクション俳優としての顔も持ち、ライブではシンバルを回し蹴りするというパフォーマンスも有名です。

また、社会派的な側面も。
特に、広島出身で被爆2世という生い立ちもあり、原発問題に非常に関心を持っているといいます。

原発問題にかぎらず吉川さんは現政権を批判する姿勢を鮮明に打ち出していますが、これこそロッカーというものでしょう。先日過去記事で名前が出てきたブライアン・メイもそうですが、ロッカーは横暴な権力を批判してなんぼです。そうでなければ、ステージでの熱唱も派手なパフォーマンスも、しらけて見えてしまいます。歯に衣着せず政権批判の発言をしているからこそ、ロッカーとしてのパフォーマンスにも説得力が出てくるわけです。

そんな吉川晃司大兄が2013年に発表したのが、SAMURAI ROCK。

 
良くも悪くも80年代臭が漂うハードロックナンバーとなっています。
レコード会社のプロモ画像を貼り付けておきましょう。

吉川晃司 - 「SAMURAI ROCK」特報映像第4弾

今の人からすると「ダサい」となりかねませんが、あえてこういう曲を2010年代に発表したのも、大兄の矜持かと思えました。
そこが原点であり、その原点をずっと軸として持ち続けているということなんでしょう。そこがかっこいいんです。私としては、この時代によくこそこれをやってくれたと思ってます。

今はたぶん、こういうのは「暑苦しい」「カッコ悪い」みたいに感じる人が多いんじゃないかとも想像しますが……いまの日本には、この「暑苦しさ」が必要なんじゃないかと思いました。



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