今日は6月23日。
沖縄慰霊の日です。
沖縄戦の終結から、75年……
毎年この日には沖縄のことについて書いていますが…毎年、単に慰霊とだけいっていられないという話になります。
このブログでは何度か辺野古の基地建設問題のためです。そして、やはり今年もその件に触れないわけにはいかないでしょう。
というのも、いったん中断されていた工事が、最近再開されているのです。
先日の沖縄県議選では、議席を減らしたとはいえ、与党側が過半数を維持していました。
にもかかわらず、自民側が議席を増やしたからということで工事を再開しているわけです。これまでの選挙で幾たびも反対の民意が示されているのに、それに対しては「基地だけが争点ではない」といい、自分たちが議席を増やすと、過半数をとったわけでもないのに、基地の件が理解されたという。しかも、国政では数がすべてというような態度をとっていながら……これは暴挙といわざるをえません。
そもそも、賛成反対ということを別にしても、この辺野古の工事は技術的に困難であることが指摘されています。
このブログで何度か書いてきた軟弱地盤の問題があり、政府側は長いことその問題に“見ないふり”を決め込んでいたんですが、工事が進んで、否応なしにそこにむきあわなければならなくなってきています。この問題で、設計変更の許可をいまさら沖縄県側に申請するという事態になっているのです。
使用開始まで12年かかり総経費は9300億円……と、当初の予定を大幅に超過した時間と金額がかかることになっていますが、こうなってくるともはや、完成させられるかどうかも疑わしいレベルの話になってきたというべきでしょう。
先日イージスアショアの配備計画を停止するという話がありましたが、辺野古も将来同じようになる可能性は高いんじゃないかと思えます。
もしそうなったら、莫大な時間と金をかけ、沖縄を分断し、辺野古の海に回復不能なダメージを与えたすえに結局振り出しに戻るということになりかねません。そして、そうなった場合、この決定に関与した人たちは別のどこかにいっていて誰も責任をとらない……そんな未来がありありとみえます。
こんな状態では、日本政府が慰霊などといってもそらぞらしく聞こえるばかりです。