石原環境相 「金目」失言 問責は否決されたが

　福島での原発廃棄物の中間貯蔵施設の立地問題に絡み、なかなか政府の希望が実現せずにいる。今までの土地を失う住民にとって、自分たちが何も悪いことをしたわけでないのに土地から立ち退かされ、更に帰る希望も完全に絶たれる事態に、そう簡単に受け入れられるものではない。

　政府はここに中間貯蔵場を作ることにしたのは、将来的にも住民が帰還することができない状況の土地であるがゆえに、住民も仕方がないと納得してくれると踏んでいたのだと思う。

　しかし、なかなか事態が進展しない。このことについて、「住民が受け入れないのは、要するにごねて補償金を吊り上げようとしているのだ」ということを「金目」=金目当てといったのだと思う。そうではないと発言内容について釈明をしていたれど、衆議院では問責決議となった。採決で否決されたけれど、これで無罪放免とはならないでしょう。国会が認めても、地域住民が認めないでしょう。

　まずいことを言ったものです。もう少し誠意をつくせば解決できる所まで来ていたと思う。ここでこじらせたら、あとの候補地も簡単に動かなくなるでしょう。

　沖縄辺野古問題での鳩山発言に匹敵することになりそうな気がする。石原さんの失脚もありうるかもしれない。