札幌に自宅を建てたのは、48歳の時だった。美唄に在住していて、近いうちに札幌へ転勤できそうな予感があって、札幌に家を建てておくことにした。札幌のどこに立てるか、建売を購入するか迷った。
最終的に決めた手稲区前田には、家内の義理の兄と一緒に購入した80坪の土地を持ってそこに決めたのです。当時の手稲区前田は荒涼とした荒野で、その上泥炭地でした。家を建てることにした区画には,四軒の先住者がいました。周りは雑草地で道路は未舗装の泥濘にごろごろ石を敷き詰めたようなところでした。泥炭地でしたからスコップいっぱい掘ると水があふれ出るようなところでした。泥炭の深さは6尺くらいでした。家を建てるには杭を打たなければならないのですが、 施工を頼んだ業者が、泥炭地だから木杭でいいでしょう。木は水につかっていたら腐りません。というのでそうしてもらったら、数年後に下水道の整備があり、水が干上がって地盤沈下を起こしました。結果、土台の沈下が始まり10数年後に大規模な土台上げの工事をしなければなりませんでした。でも、昨年群馬にくるまで住まいましたが、周りはびっしり住宅が立ち並び当時の面影は全くなくなっています。私が設計して建て、いろいろ手直しをしながらも、まだしっかりしています。途中、兄から借りていた土地を時価で買ってあげましたが、購入したときは坪1万くらいだったのが10万に跳ね上がっていました。