紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

ムラサキ種発芽検証 3

2014-03-09 21:45:49 | 紫草栽培
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心配をよそに紫草(日本ムラサキ)は発芽しました。種を播いてから1週間を待たずに発芽してしまった。
早いものはの話で、全てが発芽したわけではない。 中には気の早いのがいるものだ。


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発芽試験としての条件は冷温保存3週間、用土は赤玉土、鹿沼土、砂の混合。

発芽の最大の決めては、地温 30℃と思われる。温室内気温は 20℃を保持。

時々の直射日光を取り入れ気温は時に30℃を越えてしまうこともあった。

最低気温、と最低地温は17℃であった。



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驚くべき,結果をみて何故と思わざるを得ない。この列のみほとんどが、一気に発芽し出したのである。
発泡スチロールの容器の使用が効果的だった。しかも用土を直接深さ10cmほどに敷いて、種を播いた。     
育苗ポットとは違って地温が安定していたと思われる。日差しもこの列は陰にならず長時間受けた列である。



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余りにも、密生状態だったので小さな育苗ポットに移植。根が短く、種の殻を付けて芽の出ていないものをポットに
移す。移植 3日後の状態である。まだ、芽を出さないところがポツポツとある。


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芽が出て根が長く、ポットへの移植が難しい苗は深い鉢に移植する。なにか心地良さそうである。移植後 4日目。
発芽して間もないこの時期に移植する事の心配をしたのだが、ひとつも問題がなかった。大きめのポットに植えては
見たが上手くいかず、やっと鉢への移植になったので苗にとっては埋められては放り出され、置き去りにされたりと
散々な目に遭ったのだが、なんという事もなく生育中である。


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育苗ポット移植後 4日目。ほとんどが芽を出し南窓側に傾いている。向光性の故であろう。

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発芽後10日目の苗の状態、長い根は既に赤く10cmに及ぶ。根が短い苗は発芽日が数日異なるからであろう。
既に、本葉がのぞき始めている。



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ムラサキ種発芽検証2

2014-02-26 17:18:47 | 紫草栽培
冷蔵庫に保管中の日本ムラサキの種、3週間を経過  
1~2℃という温度は冷蔵庫内では日毎に手をかけなければ6~7℃になってしまう。
パック内に氷を敷いてその上に種のパックを置き、その上にカチカチに
凍った保冷剤を載せてもうっかりすると氷は解け保冷剤も軟らかくなって
1~2℃の保管を継続する事ができない。

3週間は大変だ。室外、外は最高気温が1~2℃!しかし、最低気温はマイナス 6℃前後、
そのまま外に置くわけにはいかない。週末に雪が来た。

しかも、70cm。冷蔵庫から雪の中に保管する事にした。
育苗ポットに赤玉土、鹿沼土、川砂を混ぜ合わせて長く冷温保存した日本ムラサキの種を播く。
1ポットに3~4粒を播く事にする。雪の中からムラサキの種を取り出す。
冷蔵庫より安定した冷温保管が無理なくできた。

                                             
Photo
古い文献(ムラサキ特集)に、発泡スチロールの容器
の使用が効果的だったとの記録を見て育苗ポットは、そこに並べて発芽を待つ事にする。
発根に 2週間 、発芽に2週間 4週間後というと3月下旬頃となる。
                 
小さな温室を室内に設置、その中に発泡スチロールの容器を置く事にするが、
温度設定がわからない。      
昨年露地栽培で発芽した頃の記録を見ると20℃以上の日もあれば、それ以下
の日もあり時には30℃近い気温の日もあったり、まちまちで困惑する。

露地栽培の苗床は、ビニールのカバーを掛けただけの物であった事を考えると
気温より地温に左右されるのではと考えたりする。
(直射日光である、これは地温を格段に上げるはずである)が判断は付
かずとりあえず、20℃に設定。

これは、条件が皆同じで発芽しないとすれば、ひとつも発芽しない結果になってしまう。 
その点、露地栽培の苗床は、発芽しない列があっても、別の列ではたくさん
発芽するなど微妙な条件の違いから全滅を免れる事もあったりする。

昨年、大きな株に育ったムラサキの根元にたくさんの種がこぼれ落ちたので、
そうした自然状況下での発芽の結果を見る事ができたらと期待は別の方向に向いたりする。
露地栽培の苗床は4月下旬頃になろうか。関東圏とは1ヶ月ほども遅くなる。
北信濃での日本ムラサキの栽培である。
 

0

>検証結果報告  2/24冷温保存を終えた種を播く。(上の写真)
3月下旬を想定していた発芽は思いの外、早く3/6に発芽した。約10日である。
しかし、遅れて発芽する種はそれほどない。この結果の原因は、用土にあったの
ではと思う。川砂は粒子も大きく、固く、重い物であった。

更に、気付いた事は種を播いた後土の表面を平にと容器の底で押さえた事である。
用土の中はしっかり絞まって種がふくらみ根を出し、固い殻を割る余裕を無くし
てしまったのではと思う。

発芽の様子を見ると、どの種子も固い殻を帽子のようにして土の中から出てくる。
殻を土の中に置いて発芽する種子はひとつも無い。軽い肌理の細かい砂を使うと
この様子が良くわかる。

用土は赤玉土のみで良く、水を含ませた後、土を上下させフカフカの状態にして3cm
ほどの溝を作り砂を入れ、種を置き、砂は種がわずか隠れる程度にかぶせる。
水はスプレーでかける。

発泡スチロール内の育苗ポットというのも無駄な事で、反対に折角の保温効果を
失う結果に繋がったと思う。
工夫した事があれこれ失敗の原因になって貴重な結果を教えてくれた。


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紫草(ムラサキ)の栽培結果(2013)

2014-01-30 17:16:59 | 紫草栽培
「紫草(日本ムラサキ)の栽培を始めてから3年目」

簡単に初年度の栽培結果をまとめてみました。
Img_1285
2011.5.3
2011.4.13 ポット各1粒8個、露地に3粒を播く。
上の写真は発根の状態です。なかなか発芽しないので種を掘り出してみた処、根が出ている事を確認できたわけです。
その後1週間して発芽してきました。

Img_1328
5/10 ポット8個の内2個が発芽する。ポットは室内設置。(播種から約1ヶ月を要した)
5/16 露地の3粒からは1個が発芽。(室内ポットに遅れること約1週間) 
 紫草の種11粒の内、発芽したのは室内ポット2個、露地1個 計3個だけであった。3割弱の発芽率である。
 ポットの用土は培養土、赤玉土、鹿沼土、腐葉土の混合であるが鹿沼土の多いポットでともに発芽が見られた。

  
Img_1384
5/27 2週間後の成育状況、室内のため直射日光は全く当たっていない。
Img_1430
6/18 3週間後の成育状況、受け皿の水が切れたら忘れずに水やりをする。肥料はやってない。
Img_1478

7/31 5月初旬から、2ヶ月半まだまだ か弱い成育振りである。
Img_1475
9/5  8月の高温の日々の間に急に成育し、涼やかな姿になった。この後ポットから植木鉢に移植をする。
Img_1602
9/14 茎の先端を見ると蕾が見える。開花は 6月頃と聞いていたので翌年になるのかと思っていた。
Img_1605
9/17 3日後開花の兆し。
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9/19 初めて日本ムラサキの花を見る。
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9/22 次々と純白の花が咲く。
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10/20 1ヶ月後、結実を見る。
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11/21 黄緑色の種子は、その後 灰紫色となり琺瑯質で白色の堅い種子となる。
Img_1735
11/21 この頃、根元には来年度の芽が既に顔を出している。ここまでが初年度の結果。

翌年、この鉢の株は露地に移植し更に大きく成長した。露地の土は培養土、赤玉土、鹿沼土、腐葉土の混合である。
粘土質の土質では成育に合わない。水はけがよく、それでいて保水性が必要なのではないかと考えたりする。
暑さと湿気に弱いと云われるが、黒マルチで1年目で染色できる紫根が収穫できた。腐葉土をたくさん鋤き込んだ畑である。

Img_2343
4/10 露地の日本ムラサキ 2年目 の発芽。3年目 は無理か(古い根は枯れて虫が付く恐れあり)
Img_2470
6/29 マルチ畝に移植(白マルチがお薦めと後で知る)

各株を紐で結えて、紫根収穫の準備・・・。
Img_2795
11/18 大きな株に成長、数本を掘り起こして紫根を採取、紫根染めに使用。種もたくさん採取。

染色工房くるでーはっと

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