紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

発芽処理期間の再検証(続 2)

2018-11-21 19:09:32 | 紫草栽培
「予想外の出来事に驚き」
低温保存(0°C、氷水温)の保存期間を再検証中であった。
冷蔵庫内での低温保存3週間は、わずかに1粒のみの発芽に終わった。
氷水温保存に切り替えての検証である。
11/7に5粒を1週間の保存期間でパック内の室温に戻した。
その1週間後11/14に2週間保存の種を5粒室温にセットした。

11/21 3週間保存の種を出してポットの中を見て驚く。
最初の1週間保存の種2粒が根を出している。


全くの想定外であった。
もしかしたら2週目の種に変化はないだろうかと期待していた。
わずか1週間の氷水温で発根を見た訳である。
早速に大き目の育苗ポットを用意して2粒を移した。
この朝の時点で、残り3粒は余り変化は見れなかった。


3週間の氷水温保存の種7粒を並べ、解らない物だと思った。

夕刻ポットを覗くと、残りの3粒も発根していた。
低温保存1週間で切り上げて、全ての種が根を出した訳である。


定説とばかり考えていた3週間の保存期間は翻ってしまった。
しかし、ポットにセットして室温で根が出る期間は2週間と長かった。
この長さが気になり、次の問題として浮かび上がってきた。
今後は、室温で管理している2〜3週間の種に問題解決の糸口が見つかるかも知れない。

「ていせつが♻️ひるがえるとも♻️せつかえづ」
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発芽処理期間の再検証

2018-11-08 16:44:30 | 紫草栽培
「紫草の種は低温保存を経て発芽への兆しを得る」
低温保存の温度はどれ位なのか、また保存期間も何日必要なのか改めて検証して見る事にした。
自然環境下では自然に任せるより他ないが、寒冷地に限られた事である。
寒冷地と言っても、ご当地が該当するかどうか不明な地域もある。

温度0℃で3週間という条件が、初めて得た情報であった。
この条件のクリアー方法も課題でもあった。
幸い当地、長野は寒冷地中の寒冷地である。
種を入れたパックを梱包用プチプチ緩衝材で包み、庭先に置いた。
間も無く、雪が積もって置いた場所も解らなくなってしまう。
雪解けの時期も過ぎて、種の保存の事も忘れていた。
庭先に転がっている包みを見て、ようやく思い出した。
この種は、よく発芽した思い出がある。2013年の事である。

それと同じ条件を満たせば、発芽は年間いつでも発芽してくる。
今回は最低保管期間を探す検証が閃いた。


パックに入れた種を冷蔵庫内にそのままで9/20〜10/18保管。
約4週間にわたる。冷蔵庫内は7℃前後である。
室内気温15〜25℃での保管に移行する。


10/29、10日後に1粒が発根する。後は続かず1粒のみであった。
低温保存の温度は冷蔵庫の7℃では、稀に発芽する程度という結果である。


この稀な発根1粒は11/5 1週間後に発芽してきた。
室内気温10〜23℃


残り種をチャック袋に入れ、新たな種を20粒加えて氷温保管にする。
冷蔵庫内で保管するが、氷は一晩で解けてしまう。10/30より。
20粒は1週間毎に5粒を室温保管に移行する試みである。


11/7 5粒を室温保管に移行。5分の1の確率では検証には少々無理がある。
室内温室を処分した故、育苗場所がなく仕方がない。


     「なにゆえと とわれておもう ひらめきと」
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日本ムラサキ、露地発芽

2017-10-19 18:57:18 | 紫草栽培
「季節ハズレ、露地発芽する日本ムラサキ」

10月にしては、暑い日が続いた。その後、終日雨の日あった。
雨が上がって一息ついたら寒気の予報である。
庭先の赤玉土にムラサキの発芽を見つける。


春先に発芽しなかった種が、この赤玉土に混入してる。発芽は来春を想定していた。

昨年は11月の初めに今年程ではないが好天気であった。
その後たっぷりの雨があり後数個の発芽を確認している。
苗はたくさんあったので、そのまま生育を見ることにした。
さすがに、その苗は当地長野の厳寒には耐えることができなかった。
春にはその姿を見る事ができなかった。


すでに明日からまた師走並の寒気が入る予報である。救い出さない訳にはいかない。
離れた場所に、もう1個あり6個を掘り出す。



根の状態は手頃である。寒気を一度受けた故であろう横根も出ている。


心地よく育苗ポットに収まった。春まで呑気な温室生活となる。

       「すくわれて おんをかえせと おんしつへ」
       「かえすおん しらんふりして はるむかえ」
       「わすれじと まあくをつけて いみわすれ」
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日本ムラサキ、水無月驚きの発芽

2017-06-02 19:57:18 | 紫草栽培
「選別除外の種から発芽」
毎月のように僅かばかりの発芽試験を続けているが、まさかの最高気温で手違いが生じた。
うっかりミスでもあった。
パック内発根最中に、パックの蓋がすっかり全開状態になっていたのだ。
早朝に、既に1粒の発根を確認しポットへ移す予定でいたのだが・・・・・。
ムラサキ苗の発送作業に追われて、すっかり忘れてしまった。
パック内はカラカラに乾燥し、水分を含んだ種は真っ白になってしまった。。
勿論、ポットへ移す予定の種の根は枯れてしまう。




既に4粒が順次に発根し、浮腫選別で除外した種からの発根結果を見て
種の選別作業の再検討を考えなければと思っていた処である。
%の問題かも知れず、一度は除外した種なのでゴミ箱へと思ったが手を止めた。
このカラカラに乾燥したパック内の種に、再度スプレーで水分を含ませてみる事にしたのである。




3ヵ日後に元の水を含んだ種の状態に戻った。
翌日早朝の事である。カラカラ状態から4ヵ日目を迎える。
更なる発根は難しかろうと蓋を取って驚いた。一度に5粒が発根していたのである。
左上の汚れた種が発根し乾燥で枯れた種である。

乾燥状態は発根への必要条件で有るかの如く思えた。




今年は、試験栽培用地に協力者が手を挙げてくれた。
早速その畑の土をポットに用意して発根種を播いてみた。
灰の様な土で水分を含むと黒い土になる。保水性があって簡単には白くならない。




日本ムラサキ試験栽培用地である。4月下旬、長野県佐久市安原である。



乾燥の用地を掘り下げてみる。浅間山の火山灰土との説明であった。



20cm程の耕作用土で、その下に排水性の良い地盤が見える。
色が全く異なる地層である。
ムラサキ栽培には、好適地と判断したがどうであろうか。

   「ゆくさきに みえつかくれつ しこんいろ」


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鉢植えの紫草(その後)

2016-12-16 19:43:47 | 紫草栽培

 「休眠期に入る紫草」
 
 窓際に2個の鉢がある。かつてシュンランを育てていた細長い鉢である。
 ここで発芽時期が大分異なる紫草を育てていた。
 一つは開花し種を11粒採取した。その後季節外れに開花し受粉作業をした。
 その結実は長期間を要し、漸く結実したと思われる。



 3粒、合計14粒を採取することになる。
 露地栽培と違って純正種、間違いなしの種である。




 開花せずに葉が枯れてしまった鉢の紫草である。葉が枯れただけである。
 最低気温は室内でも10℃を切る様になっては仕方がない。




 試しに根元を調べてみると、2cmほど深い根元に既に来春の芽が見える。



 枯れ枝を切ってしまう。種を採れば先の鉢の紫草も茎を切って休眠期間となる。
 問題はこの冬の間の世話である。1週間に1度くらい水分補給はすべきであろう。
 乾燥に強い植物とは云え全く放っておく訳にはいくまい。
 陽当たりの良い露地に鉢毎地中に伏せて春を待つ方が楽かも知れないが・・・。

   「かれたかと ぬしをまどわす むらさきや」
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