紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ、春苗の準備

2019-11-29 19:38:09 | 薬草・薬用植物
「雪が来た!春苗の播種を急ぐ」
栽培地の畑に苗床を予定していた。晩秋に播種を予定していたのだが体調が思わしくない。昨日は最高気温8℃、風が強く外出は無理だった。
今朝、家々の屋根が白い。霜ではなく、雪であった。日中風はなく、日差しもあったので種を持って畑へ行く。遠く志賀高原方面は雪である。


板を使って種播きの条立てをする。7列できた。

1粒1粒を溝に置いていく。全粒発芽するとは思えないので間隔は狭い。

南からカメラで記録。右上の小石を目印とする。

その小石を手前に記録。東側である。各列110粒である。
半分が発芽すると350本。秋苗と同じくらいの規模になるがどうだろうか。
種は昨年の残り種である。
長期間冷蔵庫内に置き忘れた種で、その保存環境の適否の実験の様な具合である。あまり期待はできない。


室内における発根セット。左側に(並)の種68粒、 右に(大)の種50粒

並の種68粒、5列13粒+3粒

大の種50粒、3列13粒+11粒
12月中の発芽を目当てにセットする。灯油ストーブ1台の室内における発芽試験である。確か昨年の11月末もこんな方法で発根を試みていた。今年はどうだろうか?

   「にひきめの どじょうとなるか たねならべ」
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日本ムラサキ栽培・霜月

2019-11-22 19:05:30 | 薬草・薬用植物
「苗床の秋苗」
栽培地の畑に苗床がある。昨年に倣って9月初旬に播種をしてる。
室内での育苗を嫌って、育苗中の双葉苗を含めて畑に移した苗床もある。
畑で困ることは、多種多様色々な草の芽も出てくる事である。
草取りの時間がなかなか取れない。


発芽後2ヶ月ほとんど、手を入れてこなかった。スギナが気になって少しばかり抜いただけである。苗の列さえ分からない。

これは、育苗中のポット苗を移して、条間に敷き藁をして雑草対策をした。
それなりの効果はあった。

しかし生育上では本葉が4〜5枚で苗は揃っているが、ポット用土の限度の生育状況である。

これに比べて、播種の苗床の生育状況である。大きな苗が多い。

4日間手間を掛けての草取り。その後に霜が来た。大きな苗は早く発芽した苗。春先、発芽して2ヶ月の苗と同じ大きさである。この地上部は厳寒期には枯れて、春先に新芽を出して大変な勢いで生育して行く。苗の欠けている箇所には春先に発芽してくるのではと思うがどうだろうか。

発芽日の違いは2週間以内なら、さして気になら無いが月を超えて発芽して来る苗には困惑している。草取りもこの小さな苗で手間を要した。大雨の台風の後、発芽して来たと思われる。
既に苗を定植後の苗床容器でしばしば経験した事がある。干上がった苗床容器が大雨で水を湛えている事に気付き、それを排水する。暫くすると発芽できなかった種にとっては好条件となると思われる。
しかし、これから冬に向かう時期にこの苗はどうなるのだろう?対策は寒気を凌ぐ方法だが、雪が来る前にはと思うが前もっての実施は、日差しを遮ってしまうので少しでも土に温度を受ける方が良いのではと思案中である。

   「だいをとり しょうをすてれば なやみなし」
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日本ムラサキ・秋苗の発芽

2019-11-19 18:57:40 | 薬草・薬用植物
「11月の日本ムラサキ」
紫根の収穫を終える前から来年栽培のムラサキの育苗に余念がない。発芽試験と称して、毎月の様に発芽の姿を眺めては得心している。
本年度産の発芽試験に入った。

10月1日〜19日に発根・発芽した苗。45ポット。1ヶ月半本葉2枚が生育中。

10月20〜30日に発根・発芽した苗。40ポット。育苗1ヶ月本葉が出始める。

11月12日〜14日に発根・発芽した苗。48ポット。発芽間もない苗である。培養土は「タネから育てる培養土」(弱酸性)を使用。双葉が開くと赤玉土の粉末を表面に敷く。給水時のサインにしている。

発根種をポットに伏せてから5日目に発芽の兆しあり、1週間目。

数日後、双葉が開く。発芽後10日目。

2週間目には本葉が覗き始める。

3週間目には本葉が開いて生育。

1ヶ月後には双葉と同じ大きさになり、本葉は3枚目が生育を始める。室内の育苗は量が増えると大変である。大きな問題点は温室設備はなしで、冬場を乗り切れるかである。厳寒期にはこの室内は氷点下になる。ストーブ1台で昨年は何とか春を迎えた。

  「このふゆを かんがえなしで なえそだて」
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2019年、紫根収穫終了

2019-11-16 19:07:00 | 日記
「ムラサキ栽培・原則を忘れた結末」
昨年の紫根収穫は1ヶ月間を要して11月末に終了した。
毎日の紫根掘りに音を挙げて、良い手は無いかの思いを残して終えた。
それが、長らく頭の中に残った。
策士では無いが策に溺れる顛末となった。その顛末記である。


ダンボールを黒マルチでカバーした仕切り板を組んで栽培セットを作った。安上がりで、単位面積での植え付け数が10倍もある。しかもそこへは、育苗の苗ではなく発芽の兆しのある発根種を播いた。

種を播く時期が早く、発芽せず播き直しもあったが兎も角順調ではあった。
ポット苗を植えた所より生育は良かった。
処が梅雨明け頃から生育状況が逆転して、中には枯れる苗も出てきた。原因不明。


今年の紫根収穫は掘り易く、仕切りのない区画でもスコップが深く入る。ただし土を掘り出す苦労は昨年の倍、重かった。

紫根の先端部、地表下50cmでも土が水を含んでる。原因不明に謎解きのキィーが閃いた。昨年は乾いて固かったのだ。

これは、今まで見たこともない紫根収穫時の色である。2年物の紫根収穫はほぼこれに近い色合いであった。これで、染め液が出来るとは思えない。

大きな紫根で、先端部から見て期待して慎重に掘り出したのだが、根の一部は腐敗していた。ここまで、生育していて傷む原因は高温多雨である。ダンボールセットを設置した場所は土手下で雨水の集まり易い場所であった。

別区画。波板で筒栽培は何れも良好な紫根であった。収穫も掘るのでは無く取り出す作業であるから至って簡単、少しコストが掛かるが数年使える。

ラベルが出てきた。苗の発芽日である。2月8、20日春早くの育苗の苗である。

思えば、雨の日が多く、曇り日は薄日も射さない日が続いた。日照時間0時間が7〜9月で20日もある。種子の付きが悪く紫根の収穫日も伸ばした。挙げ句の果てに千曲川堤防決壊の豪雨である。紫根収穫前にこれは、致命的であった。高温多湿厳禁、ムラサキ栽培の鉄則である。
それでも、見本となる様な紫根を得た。植えた苗数から見れば暗澹たる思いだが、漸く来年への切り替えが生まれてきた。

  「いつやめる このことばかり さきにたち」
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2019産、紫根の収穫(続)

2019-11-04 16:45:16 | 日記
「秋苗の紫根の収穫」
秋晴れの日が続く様になった。
紫根の収穫を急ぐ日々である。栽培結果を見る事になるので、気が落ち着かない。
波板で仕切りを埋め込んである区画である。
仕切りがない区画の紫根の収穫には手間取った。


波板の深さは45cmである。
大雨の後とはいえ秋晴れが続いたのだが、湿った土だ。
昨年とは大違いの土の底である。2本の白い棒は、グラスファイバーの伸子。
これが役に立った。


何はともあれ、この色でホッとする。
湿った土を取り除き、細く伸びていく根の先端をこの棒で探る。
無暗と引っ張っても簡単には抜けない土壌だ。


昨年秋に発芽した苗の生育結果である。
苗床から、今春定植した栽培結果である。例年には無い生育形態でもある。


苗床で3月には新芽を出し、定植した時期には蕾さえ持っていた。
定植後の活着を心配したが何とか根付いてくれた。
 2019-05-17 日本ムラサキ栽培記録、皐月 「定植作業始まる」


ひと洗いして翌朝、秤に載せてみた。
充分に乾燥させると50g程度になってしまう。
必然的に、大量の栽培に踏み込まざるをえない。
しかし、自然環境下では土壌のわずかな違い等、生育する個体に差が出てくる。
育ちの良い株ばかりが揃う事は、まずない。

 「ほりとりて よろこぶさきに つぎのとし」
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