四百数十年の歴史を持つといわれる熊本春の風物詩「くまもと春の植木市」が、熊本駅に近い、熊本市中央区本山の白川河川敷左岸で始まった。同会場での開催は12年ぶり。当日はあいにくの雨だったが、初日からたくさんの愛好者が、お気に入りの品を求め大勢繰り出したようだ。
昭和の初期のころ植木市は、会場を現在のように固定せず、数日間の会期で転々と移動して行われたとある。その中でも、特に高麗門(コウライモン)で開かれる植木市が有名となり植木市全体が「高麗門の市」の愛称で親しまれるようになったという。
戦争の一時期、植木市は取りやめになったが、終戦の翌年、昭和21年2月15日には、長い伝統の力を見せつけ高麗門の植木市が早くも再開され、熊本の春の一大風物詩となった。
復活した植木市は広町、高麗門、長六橋、坪井、京町、川尻、水前寺駅通り、三年坂通り、健軍の路上の計9ヵ所で数日間ずつ開かれていたが、道路交通量の増加などにより路上で植木市を開催することに支障が生じるようになり、昭和41年、市内中心部にある白川公園に会場が移された。
その後、高度成長期を迎え植木類の需要は急激に伸び、出店する業者数も増加したため白川公園が手狭になり、交通渋滞の原因にもなってきたことから、昭和51年からは、熊本駅前の本山町白川左岸河川敷で開催されるようになった。
平成19年からは、熊本市戸島町「戸島いこいの広場」で開催され、昨年は、熊本地震の影響で、熊本市西区城山半田の「城山公園」と会場が変更された。
今年から、12年ぶりに白川左岸河川敷で植木市が開かれると聞いて嬉しくてしようがない。我が家からだと散歩がてらに歩いていくこともできる。
昨年まで開かれていた「戸島いこいの広場」や「城山公園」は、我が家からは遠く、交通の便も悪い。バスも乗り換えないといけない。白川河川敷で開かれなくなってからの12年間、植木市に行ったのはたったの1度だけ。
毎日が日曜日、時間には事欠かない。3月11日までの期間中、天気の好い日には何回でも、会場に出かけることとしようかな。