「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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【注意】福一停電冷却停止。心配する母に「患者から詐欺にあっているようだ」と宣う沖縄の公立病院医師。

2013-03-19 04:23:55 | 福島第一原発と放射能

 福島第一原発は昨日の夕刻から停電しているようです。免震棟で停電に気がついたのは午後七時。さらに、数時間前から、1号機と3号機、4号機の使用済み燃料プールで冷却システムが停止しているとみられます。共用プールも冷却システムは停止しているようです。まだ温度が20度台ですし、その燃料は、今、高温で発熱しているものではありません。注水は続いていますから、最低でも数日は余裕があります。電源が回復すれば問題はありませんが、即座に代替えの電源がたちあがらないという状態が、今もあるんだなあということを実感します。しかも原因の解明にも時間はかかっている。

念のため、スイスの気象会社で、風向きを確認いたしましょう。

http://www.meteocentrale.ch/ja/weather/weather-extra/weather-in-japan.html

 貴重品とパスポートのありかを確認し、N95マスクは用意して、車のガソリンは満タンにしておきましょう。慌てる必要はまったくありませんが、最低限の警戒は怠らないように。安定ヨウ素剤も手元にある人はもっておきましょう。朝以降、情報の確認も。きょうは、このくらいでとりあえず良いと思います。

 しかし、微熱がある中で、これから横浜に向かうのは本当に僕にも躊躇われますね。東電の言うとおり、四日間は最低限猶予があるとなると、今週末金曜日の夕刻あたりが、まずは皆さんの見極めのポイントと思いますが。

 関東から沖縄に避難しているお母さんから、いろいろとお話が届きました。直接お話しています。お子さんが、甲状腺に異常があり、沖縄では大きな公立病院で検査を受けられました。そして「結節」と診断されています。そこで心配されていろんな話をしたところ、その医師から下記のように言われたそうです。

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エコー検査を受ける前の問診。

「ひばくをしたとおもう根拠は何か。
甲状腺ガンが発生するのは五年目からであるから今細胞診をする必要はなく、余後はいいのだからリンパに転移してからでも大丈夫。
好中球の値も短時間で変わるし、移住のストレスで減少したのではないか。
色々なお母さんたちが被ばくを心配して診察にきたが、僕にしてみれば~らしい、~だと聞いた!と言われても詐欺にあっているような感覚だ」

と言われました。
放射能の影響を否定したいのでしょうが、我が子に起こっている症状から必死に勉強をして調べたことに対して詐欺師扱いをされて、冷静さを保つのに必死でした。

「細胞診をするとがん細胞がまわりに飛び散ったり出血がとまらなくなる可能性、全身麻酔のリスクも考えるとむしろ細胞診ではなく(細胞診断をしても判断がつかないケースもあるから)メスを入れて結節をとりきったほうがいい。
結節がガン化することはあるかと聞いても、ガン化したものみたことがないから分からない」

と言われてますます不信感をいだきました。


こういう医師に対してこれ以上関わっても仕方がないので、きちんと診ていただける病院をまた探します。

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 この医師は小児科医ではありますが、甲状腺の専門医ではありません。もともと沖縄県人でもありません。この医師が「結節」と診断しているお子さんのデータを、都内の別の医師に見てもらいました。都内の医師は「データのみで断言はできないが、『異所性胸腺』のように思える」と話しています。前にも書きましたが、『異所性胸腺』は結節などと間違って認識されるケースがあるのは、山下俊一氏も医師達に話しています。これは、どちらが妥当なのかはわかりませんが、結節であるという、沖縄の医師の画像診断能力から確認すべき話と思います。

 また、甲状腺がんは、予後が他のがんよりましなのは事実ですが、五年後までならないとか、リンパ転移しても大丈夫と言い出しているのは、不勉強だと思います。特にチェルノブイリで、転移したお子さんが再三手術されて、助からなかったケースもあります。通常の成人女性の甲状腺がんと同様に考えては、ならないと思います。転移していたら、こどもの進行スピードは早いです。

 細胞診のリスクに関しては、リスクは皆無ではありませんが、そもそも細胞診でがん細胞が拡散するのが常ならば、そんな検査は諸外国で使われないはずです。しかし、外国では確定診断をするのに、甲状腺では、細胞診が常識です。

 「結節がガン化することはあるかと聞いても、ガン化したものをみたことがないから分からない」がこの医師の本音かと思います。つまり実は医師のレベル問題です。レベルがないなら、最初からそう言えばいいのに、心配している母親たちを詐欺師扱いする文言を平気で言う医師。これが、沖縄で、この大きさの病院で、それなりの立場の医師です。

 僕は、本土の専門病院で確定診断をうけることを薦めました。異所性胸腺ならまるで違いますし。そうしたことを結局おこなうしかありません。この方のお子さんは沖縄県内で、ある公立病院で診察し⇒今回のさらに上の公立病院にまわされています。つまり県内では最もレベルが高いところで、この対応です。僕が、沖縄避難に懸念しているのは、まさにこういう問題です。

 医療の水準を考えないと、避難・移住の問題は難しいです。そこが今後のカギになると僕は思います。そうしたことも話すつもりです。

 

 4/6(土)木下黄太 講演 IN 沖縄市 「放射能汚染の現状と対策」 

場所:沖縄市民会館(沖縄市八重島1−1−1)中ホール
日時:4月6日(土曜日) 開場13:30 開演14:00 終演16:30(質疑応答含む) 
座席:全席自由。受付番号とチケットを持っている方から先着。300席(超過した場合にはフロアに座ることが可能です)
料金:800円(小学生以下無料)
駐車場:有(無料)

講演時間中に 紙芝居を楽屋控え室にて行います(舞台モニターあり)

申し込み方法:
kinositakouta_okinawa20130406@yahoo.co.jp に、ご予約(お名前、電話番号、参加人数を記入)をお願いします。返信メールで受付番号を発行します(yahooドメインのメール受信を可能にしてください)

お問い合わせはメールにて。別途、沖縄県内で紙ベースのチケットも販売致します。

主催:OCRR(Okinawa Committee on Radiation Risk)

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【4/7(日)木下黄太講演会in北九州】★『マスコミが報道できない西日本の真実』 

【開催日時】 

4/7(日)13:30~15:30(開場13:00) 

【会 場】 北九州ムーブ5F 大セミナールーム(北九州市立男女共同参画センター) 

小倉北区大手町11番4号  地図→ http://bit.ly/15WzJoe

申込詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/81367/

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あすの横浜講演は満員。キャンセルが出れば随時受付。キャンセルする方は必ず本日中にキャンセルをしてください。他の方のために。

http://kokucheese.com/event/index/78824/

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「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から二年近く経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響がさらに危険です。食物、飲料のみならず、吸気による被曝も軽視できません。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」 

 

健康被害と思われる症状が、深刻化しています。報告相談はまずメールを。  

 

僕のメールアドレスnagaikenji20070927@yahoo.co.jp(コピーして貼り付けて下さい)

 講演など、何か業務的な依頼をされたい方も原則このメール⇒電話でお話しする順番です。 

   事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。 健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。

 

  甲状腺の検査、甲状腺のエコー検査、さらにふつうの血液検査のうち、 血液像の検査(白血球、特に好中球)や異型リンパ球の確認、大人の女性はサイログロブリンの 数値も確認した方が良いと思います。