「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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甲状腺エコー検査⇒5ミリの結節と嚢胞⇒細胞診⇒良性、こういう対応が関西で普通におこなわれる現実。

2013-03-27 02:02:52 | 福島第一原発と放射能
 細胞診の是非とか、エコーの是非とか、ネットで本当にくだらない議論をしている連中がいます。これは、たぶん推進側でも、きちんとみている医師ならこんなバカげた話はしないと思います。そんなものは、検査を進めるしかないですし、たしかにその技量のある医師がどうなのかということを確認していくしかありません。ただし、こうしたばかげた議論をするネット(特にツイッターのみの著名人)の議論に惑わされる人もいるのは、なかなかきちんと検査を受けられない現実があるからだと思います。
 今回は、東京から一年後に避難されたお子さんの話です。
 
 ご家族で、エコー検査を、関西で著名な××病院で受けられました。高校生のお子さんが、嚢胞多発と5ミリの結節で、1年後に再検査と言われたそうです。この診断だけで、細かい話は、特に何もなく、僕に見解を求められました。

 5ミリの結節は、B判定相当になりますから、僕はまずいと判断して、別のルートで、もう一度確認することを進めました。そこでの流れです。
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 教えていただきました医院に、子どもを受診しにまいりました。××病院で検査したことは特に触れず、
最近寒がりで変だなと思っている、一年前まで東京にいたので、甲状腺が心配だから検査してください、とお願いしました。
 
 触診では「なにもないようだ」、と言われたので、いやでも小さいのは触れないですし、とか言って、「じゃあエコーしますか」とプローブあてた瞬間「ホンマヤ!」とおっしゃいました。その場で私にも画像を見せてくださって、たしかに黒く映るのう胞がぼこぼこありました。
 
 顔つきが変わられて、これは、うちではなくまず内分泌・甲状腺専門の内科に行って、きちんと診てもらった方が良い。他所に腕の良い開業医がいるので紹介状を書きます。万が一オペということになったら、またうちに戻って来れるようにするから、とおっしゃいました(木下注:この病院はオペは行うが細胞診は行わないため、細胞診をする病院を紹介した模様)。
 
 そこの医院に急行して紹介状を渡しました。問診を受けて、じゃあエコーをしましょう、場合によっては細胞診しましょうね、と、こちらが頼まないうちに細胞診もということになりました。結果、一番大きい代表的なのから細胞診(たぶん××病院で5ミリの結節と言われたnoduleのことだと思われます)、となって、子どもはビビっていましたが、だれが押さえつけるわけでもなく、とてもスムーズに採血ぐらいの痛みで鮮やかに液体を吸引されました。
  
昨日、その細胞診の結果が出たのですが、幸いにも悪性ではないとのこと、今後半年ごとに経過観察となりました。
 
お二人の先生はすごく素敵なお医者さんでした。

最初の先生が血相を変えたエコー結果は、××病院の先生は、「はっはっは」と笑いながら「一年後」とおっしゃったのです。××病院では医師自身がエコーを見るでもなし、技師さんの描いた漫画を見て診察されます。
やはり、今時は、優秀な開業医、優秀な院長先生に診ていただくのが一番かと思った次第です。
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 この話は、元々手術経験もある医師の存在を、僕が認識はしていました。この医師は、甲状腺のみの専門ではなく(しかし甲状腺の手術歴も多い)、被曝に関しても特に認知されていません。医師としての基本能力は高いということと、ベテランで、他からの影響が受けにくい感じの先生ということ。出身大学の水準、外国での経験なども加味してプラスが大きく、変な先入観はないだろうと踏んでいました。
 実際、今回の診察でもそのようで、最初はたぶん大丈夫ではないのかといっていたのに、エコーで状況が違うと対応が一変し、すぐに適切に細胞診できる別の病院を紹介しています。

 そこで、高校生のお子さんとはいえ、5ミリの結節を確認すると迷うことなく細胞診がおこなわれます(これは5ミリの結節ということが大きいです、B判定と同じゾーンですから)。そうした流れに慣れている医師の対応です。結果は、現時点では、良性と出てよかったのです。

 そこに、放射能とか被曝とかを、医師の側が強く言ったりはしませんが、阿吽の呼吸で、被曝影響を懸念しているような認識で、2人の医師で話が進んでいる感じみたいです。
 「首都圏にいたら、ふつうにこういうことはあるだろうから、また半年後に診ましょう」ともお医者さんは言われたそうです。ほの字を言わなくても、ほの字を考えながら、医師として必要な措置をおこなっています。

 首都圏で集中的に診ている医師にこの話をしたところ、
「木下さん、うらやましいですよ。元々の病院と次の病院で連携して、すぐに事に対応できている。僕の人脈もあるけれども、それがなかなかうまくいかないんですよ。都内の有名甲状腺病院に紹介しても、その大病院の対応も、医師によって千差万別。本当にあたりはずれがひどい。他に、小さい病院でおすすめして、行かせられる病院が、甲状腺は厳しい。消化器ならすぐあたりがつく話が、うまくいかない。関西の方が、するするうまくのは、うらやましい。もう2年も経過して、汚染されている東京で、こうした話が進まない、専門医の大半が以前の甲状腺疾患と対応を変えようとしない。チェルノブイリで子供の転移が早く出ていたり、放射能による影響は違うかもしれないのに警戒した対応にあたらなくて、患者さんに変な対応をする。僕は医師なのに、医師に失望している。でも、これは東京という問題も大きいのかもしれない。」と。
 
 僕は何回も医師の皆さんに伝えたいですが、どうでもよい議論よりも、実践が大切です。実践しないと事は進みません。そうしたことを少しでも理解してほしいと思います。それが、皆が医師の皆さんに求めていることです。
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沖縄での放射能防御とその問題点も語ります。 

4/6(土)木下黄太 講演 IN 沖縄市 「放射能汚染の現状と対策」 

 場所:沖縄市民会館(沖縄市八重島1−1−1)中ホール 開場13:30 開演14:00 終演16:30(質疑応答含む) 

 料金:800円(小学生以下無料)駐車場:有(無料)

  申し込み方法:kinositakouta_okinawa20130406@yahoo.co.jp に、ご予約(お名前、電話番号、参加人数を記入)をお願いします(yahooドメインのメール受信を可能にしてください)。

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【4/7(日)木下黄太講演会in北九州】★『マスコミが報道できない西日本の真実』 

 13:30~15:30(開場13:00)  

【会 場】 北九州ムーブ5F 大セミナールーム(北九州市立男女共同参画センター) 

 申込詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/81367/ 

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まだ少ないので呼びかけます。都内の医師といろいろ考えた末、以下の情報提供が可能な方はメールでお知らせください。僕のアドレスnagaikenji20070927@yahoo.co.jpまで。

 被曝による子供の甲状腺に対する影響のうち、甲状腺癌ではなく、免疫機構への影響の結果として、どうなってくるのかを知りたく思っています。このため、次のデータが提供可能な方は教えて下さい。年齢は現在18歳以下とさせていただきます。主に首都圏、関東、南東北の汚染があったエリアを想定しています。特に東京都内。

「血液検査で、抗サイログロブリン(Tg)抗体
抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体を測定した人に、その値を教えて頂きたく思います。」

必ずメールのタイトルを『抗サイログロブリン抗体情報』として下さい。

記載内容は

1.お名前 2.年齢(現在) 3.性別

4.事故当時3/11~3月末までいた場所。区市町村までは。広い自治体は南部・北部・東部・西部などの区別もつけて下さい。

5.抗サイログロブリン(Tg)抗体の数値 6.抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体の数値 

でおねがいします。

情報に関しては、僕と医師との間で共有し、被曝に関しての考察を進めるために使います。個人を特定されない形で公表する可能性はあります。なお、特異な数値を探している訳ではなく、単純に検査した数値をそのまま教えて下さい。

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「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から二年経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響でさらに蓄積します。食物、飲料のみならず、吸気による被曝も軽視できません。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命と健康が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」   

 健康被害相談などもまずはメールでお話し下さい。⇒ 

 nagaikenji20070927@yahoo.co.jp(コピーして貼り付けて下さい)

 

   講演など、何か業務的な依頼をされたい方も原則このメール⇒電話でお話しする順番です。 

     事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。 健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。

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大阪おかんの会よりガレキ焼却後の体調変化報告です。

報告をするには⇒http://ameblo.jp/osakaokan2012/

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806名の症例:体調変化レポートNo,10(2/1~3/13)
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≪報告エリア≫

 


★大阪府 
⇒ 大阪市…219
⇒ 豊中市…46
⇒ 吹田市…46

⇒ 堺市…28
⇒ 八尾市…22
⇒ 箕面市…17
⇒ 高槻市…14
⇒ 東大阪市…13
⇒ 枚方市…7
⇒ 守口市…6
⇒ 岸和田市…5
⇒ 寝屋川市…5
⇒ 泉佐野市…5
⇒ 河内長野市…4
⇒ 池田市…4
⇒ 和泉市…3 
⇒ 松原市…3
⇒ 門真市…3
⇒ 柏原市…2
⇒ 阪南市…2
⇒ 茨木市…2
⇒ 羽曳野市…2
⇒ その他:1件以下
貝塚市・藤井寺市・豊能郡・
高石市・泉北郡 ・泉大津市

 


 

★兵庫県
⇒ 西宮市…52
⇒ 神戸市…51

⇒ 尼崎市…11
⇒ 芦屋市…10
⇒ 明石市…8
⇒ 川西市…8
⇒ 伊丹市…5
⇒ 宝塚市…5 
⇒ 三木市…4
⇒ 姫路市…4
⇒ 川辺郡…4
⇒ その他:1件以下
西脇市・加東市・三田市・洲本市・加古川市

 


 

★京都府
⇒ 京都市……36 
⇒ 木津川市…3 
⇒ 京田辺市…2 
⇒ 城陽市…2 
⇒ その他:1件以下
泉大津市・長岡京市・亀岡市

 


 

★滋賀県
⇒ 大津市…6 
⇒ 甲賀市…2 
⇒ その他:1件以下
栗東市

 


 

★奈良県 
⇒ 奈良市…11
⇒ 生駒市…6 
⇒ 北葛城郡…2 
⇒ その他:1件以下:生駒郡

 


 

★和歌山県
⇒ 和歌山市…5
⇒ 岩出市…2

 


 

★関西近隣からの報告 
⇒愛知(一宮…2)・徳島(1)・岡山(2)・三重(多気郡…5)

 


 

*報告1件でも複数名の報告も含んでいます。

 


 

≪症例数≫

 


 

症例総数1,505/報告人数806名

 


 

① 喉の異常・咳・痰…554
② 鼻の異常…鼻水・痛み181+鼻血86ビックリマーク =267
③ 眼の痛み・かゆみ…263
④ 頭痛…131
⑤ 皮膚の異常…71
⑥ 肺、気管支の異常・息苦しい…79ビックリマーク 
⑦ 心臓・動悸・胸が痛い…69ビックリマーク 
⑧ 発熱…48
⑨ 倦怠感…47
⑩ 腹痛・下痢…38

 


 

その他…吐き気、骨・筋肉、吐き気、耳、めまい、眠気、ヘルペス、痙攣等

 

*( )は、前回からの変化。

 

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