俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

反論

2014-01-27 10:09:01 | Weblog
 反論をしないことは日本人の美徳ではなく悪徳だ。事勿れ主義だ。日本人が黙殺したつもりでいたことがことごとく黙認あるいは承認と解釈されている。これまで延々とこんな愚行を続けていたために後の世代が迷惑を蒙っている。敗戦から70年近く経つのだからいつまでも嘘の歴史に従う必要はあるまい。
 中国・韓国による悪意に満ちたプロパガンダに今更反論しようとは思わない。大嘘の元凶はアメリカだ。
 東京裁判では「人道に対する罪」という後付けの理由をでっち上げて裁判をした。この時点で既に茶番劇なのだが、もし人道に対する罪があり得るならアメリカこそその罪に値する国だ。原爆投下や東京大空襲などの明らかに民間人殺害を狙った無差別大虐殺こそ世界史上最悪の犯罪だ。戦争におけるアメリカの非人道性はその後のベトナム戦争やイラク戦争などを見ても明らかだ。
 その一方で日本の戦い方は「人道的」だった。例えば真珠湾攻撃によってアメリカ人2,402人が犠牲になったとされているがそのうち民間人は僅か57人だ。多分全員が軍事施設で働いていた民間人だろう。このことは日本軍が軍隊以外を狙わなかった証拠だ。
 米軍は非武装の輸送船を好んで攻撃した。反撃される心配が無いのだから気楽なものだ。日本軍は軍艦以外を攻撃することは卑怯と考えていたのだから大変な違いだ。戦争を軍隊同士で戦うべきものと考えた日本軍と好んで無差別攻撃を繰り返した米軍とどちらが「人道」に適っているかは言うまでもなかろう。
 勿論、日本軍もインドネシアでオランダの民間人に対して酷いことをした。中国でも少なからず民間人を殺傷している。しかし日本軍による民間人殺傷はあくまで現場レベルでの暴走であってアメリカのような国家レベルによる大虐殺はしていない。いつまでも敗戦国としてアメリカの言いなりになっていたら嘘が事実になってしまう。戦勝国によって捏造された歴史を否定してアメリカに対してこそ反論すべきだ。

報恩と報復

2014-01-27 09:40:30 | Weblog
 利他主義を奨励する人を私は信用しない。彼らの多くが利他主義を利用しようとする利己主義者だからだ。偉そうに道徳を説く人の多くが道徳的に恥ずかしい人間であることとよく似た話だ。
 利他主義が生存戦略として正しくないことはゲーム理論によって既に証明されている。最初に滅ぶのは利他主義者だ。利己主義も正しい戦略ではない。当初は破竹の勢いで勝ち続けるがそのうち利己主義者同士で共倒れをするようになる。ではどんな戦略が有効なのか?「しっぺ返し」とか「やられたらやり返せ」と呼ばれる戦略だ。この戦略は「最初は協調を選択しその後は前回に相手が選んだ行動を模倣する」というシンプルなものだ。
 群居動物として500万年間淘汰圧を受け続けた人類の大半にはこの最強のプログラムが本能として組み込まれている。だから初対面の人に対して「親切」を選択する。相手が善良であると分かれば一層親切になる。相手が悪人であれば親切にする必要が無くなり早急に関係を絶とうとする。人類の本能は500万年掛けて淘汰されて磨かれたものだ。この優れた本能に頼らない手は無い。
 騙されても騙されても信じ続ける人は知恵が足りないのではなく本能が狂っている。あるいは幼少時のトラウマによって得た誤った学習を本能に被せて上書き保存してしまったために本能が正常に稼働しないのだろう。人類は本来、本能+知性によって動く。抽象的な衝動である本能を知性が補完して具体的な正しい行動を選択させる。しかしトラウマが本能を覆ってしまった人の場合は本能も知性も正常に働かない。これは獣以下の状態だ。
 善良な人との交際は心地良い。しかし善良なだけの人は片端者だ。多分いつか誰かに騙されて酷い目に会うだろう。然るべき時に「否!」と言える勇気こそ必要だ。他人に「利他的であれ」とか「善良であれ」と勧める人は不道徳な人だ。私はこれまでの総ての道徳を否定して正当な報恩と報復のみを勧めたい。