俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

鉄メダル

2014-02-11 10:01:20 | Weblog
 一番嬉しいのは金メダルで一番悔しいのは銀メダルだそうだ。銀メダルが悔しいのは、もう少しのところで優勝できなかったからだ。あくまで極論だが、競争においては唯一人の勝者と無数の敗者が生まれる。銀メダリストとは最上位の敗者に他ならない。頂点に立った者のみが真の勝者だ。
 銀メダリストと比べて銅メダリストは素直に喜べるらしい。メダリストの仲間入りできたということで達成感も味わえるらしい。4位になった選手は銀メダリストと同様、悔しいだろうと思う。
 では前回に引き続いて今回も4位に終わった上村愛子選手が爽やかなのはなぜだろうか。彼女自身も前回とは違って嬉しそうだし我々も素直に喜べる。これは選手としてのピークを過ぎているからだろう。前回までは優勝候補でありながら力を出し切れずに入賞に終わった。今回は本人も周囲も力の衰えを感じていた。持てる力を出し切っての入賞だから4位でも「よくやった」と評価されるし本人も素直に喜べる。
 オリンピックには金・銀・銅メダルしか無い。4~8位の入賞者に与えられるのは賞状だけだ。それなら日本独自に鉄メダルを授与してはどうだろうか。あくまで国内での表彰だからIOC(国際オリンピック委員会)も文句を言わないだろう。それでも選手にとっては大きな励みになる。
 多分フランス語で書かれている賞状は額縁に入れて飾っても絵にならない。それと比べて鉄メダルは絵になる。地域のイベントに招かれた場合でもそれを首に掛ければ誰でも理解できる。賞状を持って行くことは恥ずかしい。私は選手が誇らしげに賞状をかざす姿をテレビで見た覚えが無い。
 では対象はどうするか。私は4位だけを鉄にして5位から8位はアルミニウムなど様々な素材や合金にすれば良いと思う。そのことによって鉄メダルの価値が高まる。

人力発電

2014-02-11 09:32:11 | Weblog
 東京都知事選の細川候補への応援演説で小泉氏は「私自身が再生可能エネルギーだ」と言ったそうだが、老人パワーを実際にエネルギーに変えることができる。
 70代の人の4割がスポーツクラブに所属しているそうだ。クラブに所属せずにジョギングや水泳などを楽しんでいる人もいるだろうから老人のスポーツ参加率は驚くほど高い。
 スポーツクラブには多くのトレーニングマシンがある。電動式の機械が多いが非電動のものも少なくない。これをうまく使えば発電ができる。一番簡単なのはペダル踏みだろう。これを発電機の動力にすることは簡単だ。こんな機械なら私でも作れる。同じように様々なトレーニングマシンでも発電が可能だろう。このことで3つの効果が期待できる。
 直接的な効果はスポーツ施設の省エネだ。電動マシンの電力の一部を人力発電で賄えれば確実に省エネ・省コストに繋がる。施設の使用料を値下げできるかも知れないし、個々に買い取ることも可能だ。
 2つ目は参加者のやる気の向上だ。何キロカロリー消費したという消極的な評価ではなく何キロワット発電したという積極的な数値が得られる。このことはやる気を高め生き甲斐にさえ繋がり得る。自分が石油や石炭や原発の代わりにエネルギー源になれるのだから、大気汚染や原子力発電に反対する人にとっては大きな励みになる。
 3つ目は省エネ意識の向上だ。1kW発電するためにどれだけペダルを踏まねばならないかを自らの肉体で実感していれば、無駄な電力など使えなくなるだろう。
 このように人力発電は良いことずくめだ。しかしこのことが余りにも奨励されると私のような水泳愛好家は肩身の狭い思いをすることにもなりかねない。水泳によって発電することは多分不可能なだけに、発電しない=非生産的と見なされたら困る。