俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

基礎代謝

2014-02-21 10:03:43 | Weblog
 痩せるのは夏か冬か。殆んどの人は夏と考えるだろう。夏には食欲が落ちる、睡眠時間が減る、汗をかく、などが主な理由だろう。逆に冬は、外出が減る、皮下脂肪を蓄えて寒さを凌ぐ、着膨れするので太っても目立たない、などの理由で太り勝ちだ。
 しかし自然界の動物の殆んどが冬に痩せる。これは食料が乏しいことが最大の原因だが哺乳類においては基礎代謝が増えることも一因だ。
 自ら発熱しない変温動物は周囲の温度が下がると動けなくなる。恒温動物は発熱するので寒い中でも動き続けられる。しかしそのために少なからずエネルギーを使う。
 恒温動物は寒くてもホメオスタシスによって体温を維持する。それだけではなく体を動かしたり筋肉に力を入れたりあるいは震えたりして体温を高めるから、本来、冬のほうがカロリー消費量は多い。冬に太るのは暖房をするからだ。アメリカの国立保健研究所の実験によると、何もしない状態での1日平均カロリー消費量は、27℃では約1500㎉、12℃では約2240㎉だったそうだ。
 減量したい人には低室温ダイエットをお勧めしたい。暖房を最小限にすれば自力で発熱せざるを得ない。更に脳を使えばもっと効果的だ。脳は体重の2%程度の重量しか無いにも拘わらず全エネルギーの20%を使うという非常に多くのエネルギーが必要な器官だからだ。幸いなことに、脳はある程度低温のほうがよく働く。寒さに耐えて勉学に励めば必ず痩せる・・・?

麦の関税(2)

2014-02-21 09:35:20 | Weblog
 TPPに関しては官民グルになって情報工作が行われているようだ。例えば18日の朝日新聞にはこんな記事が掲載されていた。「小麦は国内消費量の約9割を政府が関税ゼロで購入」しているとのことだ。そのすぐ傍には「小麦の関税率252%」と書かれている。この記事を読めばタテマエ上252%の関税の小麦を政府が非課税で購入・販売しているとしか解釈できない。ではなぜ日本での小麦の価格は外国の2倍ほどするのだろうか。これには裏がある。関税はゼロであっても政府は1㎏当り17円の国家マージンを上乗せして売り渡し価格を決めている。これによって毎年1000億円ほどの利益を得ているが、これを一般会計ではなく国民には見えない特別会計で処理している。これは国益を無視した省益追求であり決して容認できないことだ。自給率僅か10%程度の麦を「重要5項目」として「聖域」に入れようとしているのはこんな事情からだろう。
 素人の私でさえ知っている事実を、この記事を書いた記者が知らないとは思えない。勿論デスクも知っているだろう。知っているのにわざと記事にしない。これが最も恐ろしいことだ。
 中国共産党が躍起になってやっているのは不都合な情報の削除だ。ネット上の情報であれ外国の放送であれ、24時間体制で不都合な情報を抹消している。NHKの国際放送さえウィグルなどに関するニュースになると映像も音も遮断されてしまうそうだ。何が報じられるかよりも何が報じられていないかのほうが重要な問題だとさえ思える。
 政府批判が社是の筈の朝日新聞がこんな情報隠蔽をしているのだから何とも情けない話だ。一方では自社の利益を守るために嘘を垂れ流し、一方では政府に加担して情報隠蔽に協力している。これが朝日新聞の実態だ。表向きは反自民でありながら実は裏ではこっそり協力していた旧社会党による茶番劇とそっくりだ。