GW自粛中に「沖縄行きのファーストクラスは満席も」驚きのワケ 現代ビジネス 5/1(金) 7:01配信(Yahoo!ニュース)
【非常に気分が悪い記事】
このレポートは、こんなご時世なのに「マイル修行僧」という属性の人たちがマイル取得を目的に飛行機に乗りまくっているようだ・・・と、一部の修行者に向けて強烈な嫌味をぶっ放している記事である。
この記事は、GW中に限っての搭乗について強めの御意見を発しているのだけど、GWには一切搭乗しない自分にとって同士を傷つけられたようで非常に気分が悪いものである。
なお、この記事の中身については、飛行機へ搭乗機会の減った上級会員資格を目指す人たちに向けて、ANAやJALがコロナで自粛モード中であるなか、付与するポイントを2倍にするなどして今後も当該資格を維持するよう配慮した施策にモノ申しているんだよ。
なので、この施策こそが修行僧と呼ばれる連中を中心に国内の越境移動を促進させているのではないかという指摘だ。
仮に搭乗者の100%が修行僧の乗客だったら、沖縄空港を出ずに折り返すわけだから沖縄空港から出る人など、まずいないだろう。
ただし、機内は密集状態になるわけだからコロナの感染リスクは高まる。
しかし、修行僧100%の乗客なのだから彼ら自身、感染してしまうというリスク覚悟で動いているわけだから、諦めもつくのだからこんな記事は余計なお世話なんだよ。
【そもそもマイル修行じゃないわ】
マイルをためる目的はただ一つ。
JALにおいてJGC入会資格を目指す修行僧なら、獲得マイルをeJALポイントへ交換するためだ(断言)。
なぜなら・・・
このeJALポイントは、単純に航空券の購入に利用しても、その旅券分もステイタスポイントに加算されるからだ。
つまり、飛行機に乗らないときは陸マイラーに徹して、飛行機に乗るときは出来るだけ陸で貯めたマイルをeJALポイントに交換して現金支出を抑える・・・というルーティーンね。
こうして我々修行僧は日々生活しているわけ。
だからマイル修行という表現は間違っていて、正しくは「ステイタス修行」になるわけだ。
この間違いの指摘は、TV番組「沸騰ワード10」において風間俊介氏が「マイルの人だー」と街中で指を刺されることが増えたのだけど「マイルじゃなくてステイタス!」とイラっとしながら強めに訂正回答しているエピソードを御自身が説明していたことに通ずる。
当時は、そんな風間氏の行動について「ふーんそうなんだぁ」って聞き流していたけれど、いざ自分がその立場になったら「すんげーよくわかるわぁ」ってね。
なお、この現代ビジネスの記事を見たら、本当に自分にとって風間氏の気持ちが深く理解できるというもの。
改めて言おう、ひたすら飛行機に搭乗する苦痛の荒行は、マイル修行じゃなくてステイタス修行だからな。
(自分を含め、修行僧の増加のきっかけとブームを作った仕掛人がこの番組だ。)
【おい、よく調べたか?】
さらにこの記事中には大ウソがある。
「(修行僧らは)いま東京に着いたばかりなのに、すぐさま那覇へ引き返すべく、急いで搭乗口へ向かう――。」
という記述部分だ。
この記者は、時刻表を見たことがあるのだろうか?
GW中および5月中はJALの場合、減便に次ぐ減便で1日最大5往復しかしない。
折り返しのインターバルにおいて、急いで搭乗口へ向かうシーンなど羽田では絶対に見られないのだ。
仮にフル稼働の時期でも12往復あるが、そもそも羽田-沖縄の往復って、どんなに頑張っても一日2往復しかできない。
だから、一般的な修行僧ならクソみたいにギュウギュウに押し込むプランは絶対に作らないし、折り返しにおける乗継のインターバルの時間は殆どの便で1時間はあるのだ。
だから、この記者の急いで搭乗口に向かうシーンっていう表現って、JALにおいては想像でモノを言っているワケ。
(まあおそらくANAもそうだと思うけどね?)
従って、そういった記述は実に気に入らないわけ。
(ただし、那覇空港なら折り返しで30分の乗り換え時間という便があるのは事実。)
ちなみに、沖縄那覇空港ならば当空港から島しょ部などへのホッピングツアー時において、そんなシビアな乗り継ぎがあろうかとも思われるが、この記者の取材不足による憶測での書き方も大変気に入らないわ。
【そのまとめは”そう言い切れない”ことを自覚すべき】
「---ANAやそれに追随したJALのように、コロナウイルスを拡散させかねないキャンペーンをあえて打つなんて、良識に欠けると言われても仕方がない。---」
この記者の言うそういうご指摘って的を得ているようなのかも知れないが、よく考えて欲しい。
この記者の取材でJAL側が、
「公共交通機関としての社会的使命を果たす必要がある」と回答していることから、公共交通機関として人同士が密にならないように原則として減便せずに赤字覚悟でこれまで運行してしたわけだよ。(減便したら人が集中する便が出来ちゃうだろ?)
それに航空会社側だって、ここまで利用者が少なくなるとも考えなかっただろうし、ここまでコロナ過が広がるとは想定していなかったはず。
だから、利用実績と世論を鑑みて最近になってANA側は「2019年の搭乗実績をもとに、2020年度、2021年度の2年間に渡ってステイタスを維持できることにした。」と公式発表したわけよ。(現在ではJALも似たような対応を取っている。)
だから、オレみたいな一定のステージを目指す一部のステータス修行者だけが飛びつく企画であり、プレミア級以上の資格をすでに有する会員は、そのステイタス維持のために今年度について修行をする必要がなくなったんだよ。
そうしたことから、GW中の上級座席が満席だというのは、単に一部の修行僧だけで席が埋まるという話じゃないはず。
単にお金のある人が、沖縄に行くにあたって上級座席が空いているから使おうかってところよ。
(そもそも運賃が思いっきり跳ね上がっているGWにファーストクラスのような上級シートをチョイスする人は、金持ち以外にいないって。よく考えろよ。)
普通席の利用を標準とする身分の人は、GW中の自粛にあわせて利用しないだけ。
ただそれだけなのに、この記者はどこに向けて発信しているのだろうねぇ、自分でそう取りまとめているのに。
(嫌味を言いたいだけなのか、中途半端な正義感のためなのか・・・)