フィリピン国際結婚・菜の花の主婦日記goo版

南国フィリピン便りー結婚しフィリピン在23年。22才長女、20才息子、9才末娘のお母さんである私の毎日ー

運転手さんオートバイ事故(長文)

2012年08月21日 02時28分53秒 | フィリピン人使用人関係
フィリピンはイスラム教の断食明け休日で明日まで休みなんですが
今朝、うちの運転手さんに出勤してもらう予定でした。
(主人が山に自転車乗りに出かける予定だった為)

ところが朝6時過ぎに電話で出勤途中に事故に遭ったから仕事は休みます・・って。



(写真は全然関係ないんですが虎次郎が好きなアンティー・アンというプリッツェルの店)





電話しても病院内は電波が届きにくいらしくて
携帯メールでやり取りしたのですが、

事故の状況は、21才男性が国道で横断歩道じゃない、人が渡ってはいけない場所を渡っている途中、
何を思ったか突然道路の真ん中で体を回転させ来た方向に引き返した。

道路を渡っていると思っていたのに
(既に自分の車線を通り越していた)
引き返して自分のバイクの前に飛び出してきた。
その人を避けようと思ったが少しは当たってしまった。

ただその歩行者は擦り傷のみ。
うちの運転手さんは左腕の肘から道路に叩き付けられ転倒、右腕は擦り傷で出血、
頭も打ったそう。

そしてこれがフィリピンのおかしなところ。
警察に通報されると家の運転手さんは刑務所に入るんですって。
それは法律でどんな場合でも運転手さんの過失と決まってるからって。

(あ~だから歩行者って左右を確認しないで渡ってはいけない道路を車を見ずに平気で渡るんですね。車は自分たちを恐れているって知ってるから。)





(「アンティー・アン」では大量に作り置きせず注文が多かったらその都度焼いていました。)




その歩行者も大きな怪我はなかったし、
自分が悪いと認めて警察には通報しないであげるって言ってくれたそうだけど
本当ならその人に治療費を負担して欲しいくらいです。

それなのにどんな状況でも車に過失があると認められるって知ってるせいか
自分のかすり傷もしっかりERで診てもらって
うちの運転手さんがその費用も全部払ったんですって。

本当にどんな場合でも運転手が過失なのか主人に聞いてみたかったけど時間がなくて聞けませんでした。
過失傷害でも、過失致死でも、裁判で有罪かどうか決まるんじゃないんでしょうか。

骨が複雑骨折で明日の午前中に手術が決まったそうで
手術費が払えないからと運転手さんの奥さんが家にお金を借りに来ました。







(プリッツェルを水に浸けているところ。)


政府の保険(Philippines Health と言うフィリピン健康保険)を払ってあげていたのですが
自動的に補助を受けるには書類が必要。
でも明日まで休日だからオフィス閉まってますし。

週末や休日で書類の準備が出来ない場合は
最初に現金で払い、薬代などのレシートを全部保管し、
後から申請する形になります。

前に後から申請したら半年待った事がありましたから
こういう時はやはり貯金がない人は大変です。

突然借りに来られたので現金の持ち合わせがなく銀行まで下ろしに行きましたが
運転手さんの叔父さんがやはり運転手の仕事をしていて
その雇い主が夫婦2人ともお医者さんなので、
(お子さんは3人とも息子が卒業したフィリピンサイエンス高校で学んでいます)

叔父さんは最初に運ばれたERから自分の雇い主の病院にうちの運転手を移し
そのお陰でプロフェッショナル費は一切ないそうです。
(プロフェッショナル費は医者の診療報酬で病院の入院費、治療費、看護費、検査費とは関係なく請求出来るお金で金額の上限も下限もない)

それでもオペ室使用費、部屋代、薬代など入れて28,000ペソ(約5万2千円)。
彼らにとっても私たちにとっても決して安い金額じゃないです。
(自費としてはかなり安い方)

ちなみに最初に運ばれたERは運ばれたってだけで消毒もしてないのに1700ペソ(3400円)請求し
お金払わないならこのドアから外に出さないって脅されたんですって。

これは違法だと思うんです。
でも主人とかに聞くと訴えるには裁判所に告訴費用を払わなくてはならず、
それが1万ペソ(1万8千円)くらいかかるらしいので
それより小さい金額なら訴えると損だそう。
(勝てる見込みもないし)







(あの布巾の下に大きなパンのドウがあって注文があると切り分けて紐状に成形していました。)



これは運転手さんの奥さんの余談ですが
飛び出して来た人をひきそうになったら思い切りその人にぶつかって亡くなるようにするのが一般的だとか。
もし当たっただけで亡くなっていない様なら後方にバックして2度ひいて完全に殺すように、
ってトラックやバスなどの運転手は言い渡されているんですって。

それは死亡したら5万ペソ(9万3千円)の補償で済むけど
大けがだったりしたら治療費はもっと高く付き、
事故のせいで仕事が出来なくなったりしたら一生援助しなきゃいけないから、
ひいた罪は同じなので刑務所にはどうせ行くし、
だそうです。

実は昨日、桜が1才の頃から家にいる住み込みのメイドさんも田舎のお兄さんがオートバイの事故で足を骨折し、前頭部も打撲したとかで1万5千ペソ(2万8千円)借りて行ったばかり。
この兄は夜中の12時にヘルメットも被らず、泥酔してオートバイの2人乗りしてたとかで全く同情の余地はないのですが、
貯金が全くないのでうちのメイドさんがお金を送るしかなくて仕方なく貸しました。

フィリピン人の多くは習慣の問題だと思いますが、本当に貯金をしません。
あったらあっただけ全部使ってしまいます。
給料を突然あげてあげたり、突然予定外のボーナスをあげても
それを貯金したりしません。

まあ、それはともかく、運転手さんは1ヶ月くらいお休みになりそうなので
(でも給料は払ってあげるんでしょうね)
主人は会社の運転手さんを1ヶ月借りてくれました。

なのでこれから運転手さん2人分の給料が出て行く事になります。
考えるとちょっと腹立たしいですね。
事故にじゃなくて、全く貯金がないってこと。
これだけはあるから残りを援助して下さい、なら分かりますが、全額貸して下さいって態度にです。運転手さんにしてもメイドさんにしても同じ~。




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