昔のレコードには、33.三分の一回転と45回転のシングルレコードがありました。真ん中に穴の空いたドーナツ版もありましたねえ。ソノシートというのも、子供雑誌には付録でついていました。針が自動で動き、曲が流れ、終わると、元に戻るというステレオを買った時は嬉しかったです。映画のテーマ曲ばかり聴いていました。僕が中学高校の頃は、家庭用ビデオレコーダーというものがなかったので、音楽番組の「音」だけを音楽カセットに録ったりしていました。ビデオレコーダーを初めて買ったのは、初任給を貰った時か、初めてボーナスを貰った時だと思います。ビクターのカラフルなビデオで、カセットが上に飛び出すものでした。それに続いて、VHS-Cというテープを使ったビデオカメラを買いました。当時、独身だったので、撮るものが無く、友達のデートに奈良まで付いていって、カメラを廻した記憶が有ります。撮ってきたVHS-Cは専用のアダプターに入れて、VHSの大きさにし、再生するという、非常に面倒くさいものでした。高価だったのに、2~3回しか自分では使った記憶は無く、人の結婚式の撮影に貸してあげたりしていました。ほんと、「新しもの好き」ですね。自分でも、ビックリします。
テレビアニメ「ブラック・ジャック」の声を出している声優・大塚民夫さんのお父さんが大塚周夫(ちかお)さんだとは、知りませんでした。大塚周夫さんは、僕たちにとって、「チャールズ・ブロンソン」であり、「ゲゲゲの鬼太郎」の「ネズミ男」なのです。「ローマの休日」の吹き替えの時にも書きましたが、声優さんには、映画で持ち役があるのですね。「ルパン三世」の峰不二子役は、ファースト・シーズンは、二階堂有希子さんがやっていたのですが、セカンドシーズンからは、アニメ「天才バカボン」の、バカボンのママ役の増山江威子さんか゛吹き替えています。僕は、二階堂さんの方が好きでしたが。「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンは、やはり池田昌子さんでしょう。「銀河鉄道999」のメーテルです。エリザベス・テーラーは武藤礼子さんで、僕はこの人の声が好きです。この人は「ふしぎなメルモ」というアニメの「メルモ」も吹き替えていました。残念だったのは、「バカボンのパパ」をやっていた雨森雅司さんが亡くなった事。「バカボンのパパ」は、雨森さんしか考えられません。「刑事コロンボ」の小池朝雄さんもそうですね。もちろん、御存命ですが、「ルパン三世」の「銭形警部役」の納屋悟朗さんは、あの人以外、チャールトン・ヘストンはありえませんね。「石川五右衛門役」の井上真樹夫さんは、確かディーン・マーチンを吹き替えていました。
「天才バカボン」をインターネット書店で買おうかどうか、迷っている。一冊は500円と少しなのだが、20巻あるのだ。バカボンのパパの「しゃべり」になってしまった。買わないと、絶版になりそうだし。小学校の頃読んだ想い出でもいいような気がする。「買い物依存症」が出てきたのかも。赤塚不二夫は「天才」だと、前に書いた。その著書を自分の手元に置いておきたい気もするが、まあいいか。でも、何か買いたい。シャブ中毒の様な状況だ。DVDやCDも買って満足する。机の上に、開封もせず、置きっぱなしにしておいたら、ディスクマンを買った長女が借りて聞いている。まあ、無駄にはなっていないか。「天才バカボン」20巻を買うと、長男の餌食になる。これは間違いない。読ませたい漫画ではあるが、ここは少し我慢しようかなと思っている。
僕が父にパソコンをするよう勧めたのは、五年位前であろうか。或る日、出張で大阪に行った時には、「パソコン」が実家においてあった。「新し物好き」は遺伝である。父も文章を書くのが好きだから、結構満足していた。まだ、電話とパソコン、電話線を引っこ抜いて使っていた頃の事である。実家に行くたびに、いろいろパソコンについて聞かれ、僕も面倒くさがりなので、結構生返事ばかりしていた。ある年の三月初め、父からメールが来た。初メールである。イラストが入っていて、数日前の僕の誕生日の「お祝いメール」だった。すぐ電話もかかってきて、「メール送ったんだけど、届いたかな」との確認。いつの間に勉強したのだろう。ワープロの時もそうだったが、僕は説明書を読んで、できないと放り出してしまう悪い癖がある。父はそのワープロの説明書を丹念に読んで、使い方を習得し、文章も打てる様になり、逆に僕が使い方を教えて貰った。僕はイラスト付のメールを作る事は今もってできない。父からメールが来て、半月後、父は入院し、翌年、逝去した。あの初メールが最初で最後のメールだったのだ。男と言う生物は、新しい家庭を作っていくという事が必要だ。だから、母親と娘の様に、一緒に買い物に行ったり、出歩いたり、食事を共に外でしたりしない。恥ずかしいのである。今、うちの次男がやたら、まとわりついてくる。でも、思春期を過ぎたら、どうだろうか。父とは、父の夢であった「息子が大人になったら、一緒に屋台で酒が飲める」という夢をかなえてあげる事はできなかったが、一度だけ、メールの交換ができた。それが「父と息子の飲み会」だったのかもしれない。そのメールは自宅と会社のパソコンに保存してある。「たった一回の飲み会の証」だからだ。
「舌の色を見る」「両手の脈を測る」「一日の便通の回数、食欲の有る無しを聞く」「患部を見る」以上の行動で、漢方薬を調合してくれる。その漢方薬にはいろんなものが入っているらしい。いつも、煎じている妻に聞くと、「バッタの足」のようなものがあったとか、「人糞」も入っているんじゃないの・・・と言う。確定発言ではないので、僕と子供達は「エイッ」と気合を込めて、煎じられた漢方薬を毎日飲むのである。長女がそれを三年位続けて、卵を食べたら、痙攣していたのに、玉子焼きを半切れ食べれる様になった。中国の歴史は古い。そこで培われた「東洋医学」も奥が深い。僕達の長年苦しめられてきた病気は「アトピー」である。それが、ウソの様に、良い方向に向かって治っていく。「体質」を変えるという「東洋医学」が対症療法の「西洋医学」に勝っている。少なくとも「アトピー」という分野では。僕が「鬱っぽいんです」と言ったら、その薬も調合の中に入れてくれる。「漢方薬」は「ゆっくり効く」ので、「西洋医学」の薬みたいに「劇的な効き方」はしない。その代わり、副作用がほとんど無い。食品添加物の影響は、「アトピーの患者」には大きい。「漢方薬」を飲みだして、有機野菜を家族で食べていると、お歳暮とかで頂く「ハム」とかは、食べると「気持ち悪くなる」。添加物や保存料が入っているからだ。普段食べ続けている人が食べても、気持ち悪くはならないだろう。「いつまでもふっくらしているパン」がある。「パン」は、時間と共に、ふくらみが無くなっていくのが普通だ。つまり、「いつまでもふっくらパン」には多量の膨張剤が入っているのだろう。うちの家族が食べたら、何がしかの悪い反応が体に出るだろう。それを毎日食べていると、体に耐性ができて、反応は無いかもしれない。しかし、トータルで見ると、将来的に体に良い訳がない。僕もドラマをやっている時、ロケ弁当ばかり食べる日々が続いた。「アトピー」は悪化し、肥満に陥った。特に夏のロケ弁当には腐らない様に防腐剤が入っていたのかもしれない。食べ物は怖い・・・それに気付いていない現代人はもっと怖い。
ドラマのロケは、この時期がいちばん「寒い」。日の落ちるのは早いし、特に夜間のロケはメチャメチャ「寒い」。冷凍庫の中に何時間もいる様だ。スタッフは、それでも動き回っているから、まだマシかもしれないが、プロデューサーは何か、不測の事態が起きないと、実は現場ではやる事がない。スタッフがイスを持ってきてくれたりするが、なかなかスタッフ達が一生懸命準備しているのに、イスにふんぞり返っている勇気も無い。でも、冬は空気が清んでいて、晴れていれば、雲がいい形で流れている。湘南ロケだと富士山が見えたりもする。キャストとフリーの助監督以外は大抵どこかの会社に所属している。いわゆるサラリーマンである。その集団が昼間から、湘南の海岸で、ああでもないこうでもないと、ドラマ撮影に熱中している。僕の高校や大学の同級生の多くがサラリーマンだ。昼間から、こんな大自然の中にいる事が、自分ながら「変?」と思ってしまう。だから、ドラマの仕事が好きなのだろう。道路で、車を本番中止めたり、道端に座り込んで、ロケ弁当を食べたり。そんな現場がしんどかったり、辛かったりする事もあるが大好きだ。