今回の学習状況調査の「新聞を読んでいますか」の結果をごらんになったでしょうか。「ほぼ毎日読んでいる」と答えた小学生は3.8%、中学生は2.1%。小学生はクラスに1人、中学生では2クラスに1人程度ということになります。10年前は小学生は10.1%、中学生は8.2%でした。小学生は3分の1ほどに減り、中学生は4分の1に減ったことになります。数値が激減し、「ほぼ新聞を読んでいる」児童生徒はいない前提で教えなければいけないのが現状になります。さらに問題と思われるのが小学生で「ほぼ毎日読んでいる」子でも中学に進むと読まなくなる現実。「小学生には新聞は難しい」と小学校の先生方が思っていても、中学に進むとさらに読まなくなるという悲しい現実を踏まえた指導が求められます。
猛暑が続く中、熱中症対策で公立図書館を利用する人が増えています。以前は、新聞閲覧コーナーは大賑わいだったのが今では空席が目立ちます。「新聞は皆さんが読みますので、長時間のご利用はお控えください」の注意書きがあるものの・・・・。
そんな実態を踏まえると、記事を読むことを前提とした家庭学習を課すのは現実的ではないと思います。
NIEの実践をするためには、子供だけでなく家庭、保護者の新聞と接する実態を把握する必要があります。
教科書を使うことが基本の先生方は「授業に使える記事がタイムリーに載っていない」とよく話されます。毎年使う年齢が限定され、基本的に1年・1度しか使わない教科書は、教えるべき内容を網羅することができます。一方、新聞はどの年代の人の要望もできるだけ満たす必要があり、例えば「新聞の読み方」「5W1H」など知って欲しいことを毎年載せると限られた人に役立っても多くの人には・・・。新聞紙面でも解説等で読み解くコツを教えることはありますが、教科書で「国語辞典の使い方」を教えるように、紙面を手にして先生や大人が教えることをお勧めします。
教科書を使うことが基本の先生方は「授業に使える記事がタイムリーに載っていない」とよく話されます。毎年使う年齢が限定され、基本的に1年・1度しか使わない教科書は、教えるべき内容を網羅することができます。一方、新聞はどの年代の人の要望もできるだけ満たす必要があり、例えば「新聞の読み方」「5W1H」など知って欲しいことを毎年載せると限られた人に役立っても多くの人には・・・。新聞紙面でも解説等で読み解くコツを教えることはありますが、教科書で「国語辞典の使い方」を教えるように、紙面を手にして先生や大人が教えることをお勧めします。
NIEの実践に取り組む多くの先生が出会う壁が「新聞を子供が読めない」。そもそも一般紙は大人を対象に発行しているものです。本や雑誌、ネットなども子供の成長につれて使いこなせるようになっていきます。与えられる情報だけでなく、自分から情報を得る大切さを日々の生活の中で学べるのがNIEの魅力です。最初から100点満点を求めないで、成長を見守りましょう。