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学校保健室から消える消毒液 「傷の治り悪くする」

2015年07月18日 | 新聞記事
 学校で転んでけがをしたら、保健室で消毒をしてもらう-。そんな光景がなくなりつつある。外科医の中で主流となっている「傷口は流水で洗い流す。消毒液は使わない」という応急処置法が、教育現場でも浸透してきたからだ。
 
 秋本病院(福岡市)の秋本亮一院長によると、消毒は傷の治りを良くする上皮細胞まで破壊してしまう。そのため、外科医の間では傷は消毒をしないことが推奨されている。院長は「けがをしたら消毒ではなく、傷の中に入った異物を除去するため、無菌である水道水で洗浄することが大切だ」と強調する。
 林外科医院(福岡県宗像市)の林裕章理事長は10年前から傷口の治療に消毒液は使っていない。「消毒は傷の治りを悪くするということが分かってきて、使われなくなってきている」(林理事長)

 西日本新聞 2015年7月9日付け(夕刊)
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