アドバイスNIE

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子どもたちの新聞への接し方 1

2016年09月05日 | 月:NIEはじめの一歩
NIEに取り組んでいると、時折言われるのが「授業にすぐ活用できるような紙面の作成を!」「小学生でも読めるような文章表現や振り仮名を!」と言った声です。一見、的を得ているような意見ですが、はたしてそうでしょうか。
 そもそも一般紙は社会人のために発行しているもので、社会人が今の社会をでも生き抜くことができる価値ある情報を発信する使命があります。子どもでも読める工夫は必要であるものの、軸足が移ってしまうと本来の読者の大人が益々離れてしまうことになります。大人にとって読み応えのないものになり、子どもにとっては難しすぎるものになれば、読み手を失うのは当然です。
 子どもたちと新聞との関係は、童話や小説に置き換えると分かりやすいと思います。絵本でスタートした子どもたちは、寓話や童話などを経て、子ども向けの物語へと読み進めていきます。そんな中で読解力や思考力を身に付けた子どもは、小学生でも自分から大人が読む小説などを読むようになります。実際、小学校の朝読書で子どもたちが読んでいる本を見ると、高学年になると大人向けの新書や文庫を読んでいる子が何人もいます。
 一斉指導の場で新聞記事を活用することにとらわれすぎず、その前提として、個々の子どもの実情に合わせた新聞の読み方を教え、その子のニーズに合った活用方法を学ばせることが必要だと思います。新聞は、小説や物語のように1冊の最後まで読み通さなくても理解することができます。日々の新聞を読むと、小学校の低学年でも興味を持つ記事や写真は見つかるはずです。そんな記事に接する機会を積み重ね、読みたくなるページを増やしていくことをお勧めします。

 
コメント (1)
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