人というものは、はじめから悪の道を知っているわけではない。
何かの拍子で、小さな悪事を起こしてしまい、それを世間の目にふれさせぬため、また、つぎの悪事をする。そして、これを隠そうとして、さらに大きな悪の道へ踏み込んでいくものなのだ。
池波正太郎『鬼平犯科帳』
中日新聞「中日春秋」2017年5月17日付(朝刊)
何かの拍子で、小さな悪事を起こしてしまい、それを世間の目にふれさせぬため、また、つぎの悪事をする。そして、これを隠そうとして、さらに大きな悪の道へ踏み込んでいくものなのだ。
池波正太郎『鬼平犯科帳』
中日新聞「中日春秋」2017年5月17日付(朝刊)