フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

絹ごし豆腐を想像する

2020年02月12日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

会話の中で、自分では気づかずに、相手を傷つけることを言ってしまう場合がある。

気が緩んでついつい調子に乗ってしまうのだ。僕はけっこうそのへんの勘が良いので、あとで気づいてフォローするのだが、それでも取り返しがつかない場合もなくはない。

話はすこし変わるが、村上春樹の小説の中で、主人公がセックスの最中にたまらなくなったら、冷蔵庫の中のきゅうりを考える、と言っている。
スプートニクの恋人だったと思う。うろ覚えです。違ったらすいません。
これは、冷静になるべきときに、冷蔵庫の中のきゅうりを考えて頭を冷やせ、ということである。なるほど。うまいことを言う。

これに対抗するわけではないが、僕は人と話すとき、皿の上に乗った絹ごし豆腐を想像することにしている。
会話の相手が、絹ごし豆腐で、言葉は指だ。
強く突いたら絹ごし豆腐は壊れてしまう。だから優しく指でちょんちょんと突くのだ。
たまに、プルプルっと揺らして絹ごし豆腐を笑わせるのもいい。
なかには外側がコーティングされて、固いものもある。しかし、中身は絹ごし豆腐だ。固いからといって油断してはいけない。強く指で突けば、やはり壊れてしまう。

言葉は、お互いを理解し、愛し合うために使いたい。間違って傷つけてはいけない。

昨日、僕は絹ごし豆腐をプルプルと揺らせたかな。傷つけていないだろうか。大丈夫でしたか。

 

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