「世界はゆらぎでできている」という本のあとがきで、
著者が、モーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークが好きだと言っていました。
理由は、モーツァルトの曲は、規則性と不規則性が絶妙なバランスで揺らいでいて、
その揺らぎが生み出す調和が、聴く人を心地よい気分にさせてくれるからだそうです。
「まったく、その通り」と思わず膝と叩きました。
そうなんだよな、規則性と不規則性の絶妙なバランス。
ただ、アイネ・クライネ・ナハトムジークは、
どちらかというと規則性が強く、僕の好みではありません。
僕の場合、もう少し揺らいで、あっと驚く展開の音楽がいいかな。
「じゃあ、何がいいんだよ」と言われると、
うーん、そうだな、「フィガロの結婚の序曲」かな。
同じメロディーが何回も繰り返されているにも関わらず、
元気よく、どんどん変化していき、どう転がるか分からない曲です。
まさしく心変わりしていく恋のようです。
ウキウキした揺れる恋心。
まあ、そういう内容のオペラですからね。
5分くらいですので、聴いてみてください。
きっと気に入るはずです。