For Crying Out Loud By ギタリスト竹田和夫

ロスアンジェルス在住のギタリスト 竹田和夫
何でも書いちゃいます。For Crying Out Loud !

問題提起になっちゃうかもしれないけど、、。

2020年05月25日 | ロスアンジェルスから

最初に長文です。時間の有るときにどうぞ。

今回の話は問題提起のつもりで書いているけど、実際は問題になるどころか、相手にもされず終わっちゃうのは目に見えています。というか自覚しています。

でもあえてこの機会に一言だけ書いておきます。 もう70年代半ばから長年思ってきて、長いものに巻かれることでここまでやり過ごしてきことが今日本の音楽界で新たな問題として浮上してきているからです。大げさですね、、(笑)

それはライブハウスと呼ばれる演奏会場に対しての世の中の不理解全般に対する僕の考えです。

僕にとってこの話は大きく分けて2つのテーマがあります。 1つ目は今日本で問題になっているライブハウスと呼ばれている演奏会場に対する世間一般の間違った認識です。

つまり、政府や学者、経済界のお偉方や隣のおばさんに至るまでのいわいるほぼ日本中の人たち、つまり世間一般の人たちはライブハウスという場所をある特定のイメージで捉えているのではないでしょうか。

例えば、スタンディングでギュウギュウづめの若者たちが上半身裸でダイビングするようなイメージ、会話もできない爆音でプレイされている。 あるいは限りなくそれに近いイメージにとらえているのでは無いかと思います。(注1)

陳腐なフレーズですが ドラッグ、Sex, 暴力、= Rock  だから クラシックはOK、JazzはまあまあOK、、カントリー、、ううううん なんですかそれ?

隣のおじさんが、、”小坂一也だよ、、” へえ。。 というレベルでしょうか、、。脱線失礼。

言ってみればそういう風に思っているのか?というレベルでの話です。 そういう場所もあると思いますが全体から見ると一部だと思います。

結局、社会の根底にいまだ多少でしょうけど残っていると思われる発展途上国の拝金主義というものは手っ取り早く学歴や職業、いわいる身分というものを参考にします。 

一昔前の日本、現在の韓国、いつの時代も変わらずそれのNO 1なのはアメリカでしょうか? それをもとにハイアラーキーをつけていきます。 

音楽家の地位はそうすると本来のポテンシャルと全く関係のないところで判断されてしまう傾向があります、というかそうしないと自分たちが理解できないものに対して安心できない、という気持ちなのだということはわかるような気もします。 

間違っていますけどね。 だから いい加減にしておいたほうが良いと思います。ライブハウスに対する認識でそういう話全般の理解度が漏れ伺えましたね。

2つ目の問題は少し難しいです。それに多方面におよぶので問題の解決は大変に難しいと思います。 それを今から書きます。

70年代半ばに小さめの店舗でカジュアルなスタイルでライブ演奏を提供する空間、お店をライブハウスやライブスポットなどと呼び始めました。

実は本来、欧米の英語圏では同様な場所、会場、店をどういう風に呼称していたかというと、

それは Club (クラブ)です。 そしてこれらは各音楽の種類別に Blues Club Rock Club Jazz Clubなどと呼ばれるときもあります。これが本来の名前です。 最初にそういう風に何故か呼ばなかったことの罪というか、つけが40数年経って今、回ってきたわけです。 

たかだか名前と言う人もいるかと思います、しかし、実はこういうことは大変大事なことなのです。 これを僕は長年にわたり事あるごとにいい続けてきました。 

もともとアメリカの音楽だったものを日本で演奏しているわけですから元の名前は英語です。 当たり前ですが、、それを日本語にするときにカタカナで書けることを条件として、もともとの名前をそのまま使うという誠実さがこういう分野では本当に大切なことだと僕は思います。

例えば本来アメリカで呼ばれている呼称をカタカナで書くと、

ロッククラブ、ジャズバー、ブルーズバー、レストランもあればカフェもあります。こういう風にカタカナで書けます。 そしてそこでの演奏の仕事を各、クラブギグ バーギグ レストランギグなどと呼んでいます。

得体のしれない意味不明のライブハウスなどという和製英語をどこかの誰かが思いつきで作って音楽マスコミによって定着させられ、その結果、現在の状況(注1)になっていると思われます。

だから今回のことはその根っこにある部分にも光を当てて問題が隠し持っていることを別の角度からも検証してほしいと思うわけです。

まあ、だからどうしたってことには一朝一夕にはなりませんけどね、だってほぼ50年間かかって歪められてきた日本の音楽界というものの歴史があると僕は思っていますので。

それとアメリカではお店自体の営業許可も呼称に関わります。 リカ-ライセンス(アルコール飲料販売の許可)が有るか否か? 本格的厨房を備えて料理を出すレストランなのか?あるいはいわいるBarなのか? はたまたCafeなのか? などなどです。

これらを全部まとめてライブハウスというほぼ差別用語と化したジャンルに組み込んであたかも識者の議論のような真似をしていているところをTVで僕も見ました。

なーにが専門家だ、勉強不足だ。 と、素直に思いました。 あの元WHOの人は英語も大変上手だったので世界的な価値観や意味合いをわかっているのではと期待していましたが、こと音楽に関しては全くの部外漢でした。 

個人的には少しずつでも良いのでこれを機会にライブハウスなどというイモな名前はやめて、本来の Blues Bar,Rock Club、 Jazz Bar Jazz Club Rock Club フォークCafe ミュージックレストラン ブルーズ カフェ 何でも良いですが 、、はっきりと名は体を表すアメリカ式にしたら良いと思います。

そうすると 我々は普通に"明日はどこそこのバーギグだよ”とか、

”昨日はレストランギグでさ、音良かったよ” とか、

”あのJazz Barはお客さんたくさん来るよね” とか、

”あのシアターはホールエコーがうんぬんだよね、”

こういう風に少しは一般の人たちにもわかりやすくなっていくのではないかと思うわけです。

最初に戻って しかし、、僕は日本人プレイヤーのひとりとして

断固としてライブハウスを目の敵にするような厚顔無恥な差別には戦いたいと思っています。 一日も早くこれまでのような活気のある、清潔な日本のお店で最高の音楽ファンのみなさんと良い音を楽しみたいと心から思う次第であります。

Thank you for  reading, And You have a good one.

Yours Truly   2020/ 5/ 25       Kazuo Takeda

 

 

 

コメント (7)
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