アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

絵本「むしのうんこ」

2017-09-23 10:48:52 | 映画とドラマと本と絵画
   夏休みに、市街地寺部町の守綱寺の境内で毎夏恒例の草木染めの会を開いたとき、参加した方から、「自然観察の森でナナフシのうんこ染めをする、という告知を広報で見た」とおききしました。

   うんこ染めとは初めて耳にします。帰宅後調べたら、ありました、虫のうんこ染め! ただし、はっきり出所がわかっているのは、伊丹市昆虫館のみ。こちらが出している本に、虫のうんこ染めが載っていることがわかり、早速図書館で借りました。

    この本、おもしろい! ナミアゲハ、ショウリョウバッタ、オオゴキブリ、アマミナナフシ・・・たぶん結構どこにでもいるらしい蒸しの絵の隣に、うんこの写真がそれぞれ載っています。あなあきうんこ、ほそながうんこ、まるぺちゃうんこ、くねくねうんこなどなど。色も形も、多分うんこの柔らかさも千差万別。ナナフシは、大人と子供、オスとメス、みんな細長いのですが、色もかたちもちがいます。おもしろい!

    さて、くだんのうんこ染めは、本の最後に載っていました。うんこ150gを水300ccでぐつぐつ煮る。うんこ液をこして布を浸して煮染め。そのあと媒染して水洗い。普通の草木染めと同じです。

    虫はたいがい草しか食べていないし、それも同じ植物を好んで食べることが多そう。だから、動物の体を通った草木の煮だし汁につけるというわけなので、染めはできて当然といえば当然です。虫の種類によって食べる植物が違うので、色の違いも生まれます。

    気になるのは、濃染処理が必要かどうか。通常、たんぱく質を含んだ絹やウールは、濃染処理の必要がないのですが、麻や木綿などの植物素材は、タンパクを含んだ豆乳や薬剤であらかじめかじめ処理して染まりつきをよくします。虫のうんこ染めなら、その工程がいらないのかも。

     昆虫館だから、多分虫をたくさん飼っていて、うんこもたくさん採れるのでしょうが、ふつうはそうはいかない。でも、稲武ならいい手がありました! お蚕さんのうんこ染めです。いなぶまゆっこクラブにきいてみよう。蚕ならクワしか食べていないので、きっとクワの葉の色が出るはずです。

     昨日聞いたばかりの話ですが、蚕のうんこはいいにおいなのだそうです。こどものころ、蚕を飼っていたうちによく遊びに行ったという人が言っていました。

     余談ですが、きのうのどんぐり工房の定例染め講習会に参加した友人から、冗談半分に「ブルーベリーの木に、ミノムシがいっぱいぶら下がっている。ミノムシで染められないだろうか」と言われました。

      こちらもさっそく帰宅後検索。そうしたら、やはりありました! こちらは一言だけ。コチニールそのほかとならべて、ミノムシの記載があり、「(こうした)虫で染める場合も、草木染めと称する」といった意味のことがかいてありました。

      ミノムシの生態は何も知らないので、はたしてあの「ミノ」だけでもいいのか、虫だけをつまんで取って染めるのかわからないのですが、やってみる価値はありそう。来週あたり、友人の家のある東栄町に行くことにしようとおもいます。ミノムシ狩りに。
        
コメント
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