夏の体温 瀬尾まいこ

三話すべてテーマは友達

最初の話　夏の体温
小学三年生の瑛介　

血小板が少なくて一か月以上入院している

寝たきりというわけではないから
とにかく退屈
いかに過ごすか

そこには低身長の子供たちが検査入院してくる
その子たちに
意地悪したり
同情を集めるようにしたりしていたが
結局いい子になってしまった

その方が早く退院できる気がして

いつもは自分より小さい子がほとんどだが
同じ学年の壮太が入院してくる

遠慮なくグイグイくる壮太と
自然に仲良くなった

いろんな遊びのアイデアを出してくる壮太
楽しい毎日
でも検査入院の壮太はすぐに退院してしまった

楽しい日々の後の喪失感

でもそれで二人の仲は終わらなかった
手紙をくれた

壮太は瑛介の秘密を知っていた

いい子を演じている陰で
何をしていたか
プレイルームのおもちゃを
夜にばらまいていた
それでうっ憤を晴らしていたのだ

周りの大人も知っていたんだろうな

瑛介は壮太に返事を書くことにした
何かが変わろうとしている

早く退院できますように

二話目は「魅惑の極悪人ファイル」
題はすごいけど内容は極悪人なんかじゃない
周りから変人と思われるような二人が
徐々に仲良くなっていく

三話目「花曇りの向こう」
転勤の多い子供
なかなか友達ができない
そのきっかけは遠足に持っていく
駄菓子屋の梅干しのお菓子

全部瀬尾さんの話にしては
ちょっとつまらないかも