晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

今週のブック・ローテーション

2010年03月17日 | 
最近、ずっと読んでるテーマの1冊。



『パレスチナ 新版』(岩波新書/広河隆一)。
これまで読んだのは、ともに海外の作家のイスラエル側。
これは日本人で、パレスチナ側。
とても、分かりやすくて、ニュートラルな印象。
おもしろい(と言っていいテーマではないけれど)。




『サイチョウ』(東海大学出版会/北村俊平)。
『バーダー』というバードウォッチング雑誌の書評欄で発見して、
即アマゾンで購入。
「フィールドの生物学」というシリーズの1冊。若い研究者が執筆している。

本が届いてみたら、ボルネオのサイチョウじゃなくて、タイのサイチョウがテーマ。
ボルネオフリークとしては、ちょっと早とちりだったけど、
ま、興味がある鳥だし、ボルネオのとそんなに変わらないだろうからOKか。

タイの熱帯雨林で種子散布者としてのサイチョウを調査する話。

研究者のフィールドワーク全体を紹介しながらの科学エッセイという感じ。
内容的には一般向け以上、専門家・マニア向け以下。

本としては、ま、ひと言でいって、、、、高い。
オール1色172ページで2100円。
うーん、専門書じゃないし、昔ならこれこそ科学教養新書の内容かな。

ま、でも、しょうがないんでしょう。
内容は悪くありません。

おそらく読者対象は大学生。あるいは、ちょっと頑張って、この道に進もうとする高校生。
研究室に閉じこもって分析ばかりするのが理系ではなく、
野外で自分の目と体で自然を調べていく、喜びや大切さ。
そんなことが伝わってくる内容ではあります。

若い研究者には頑張って欲しい。

2冊とも、昼ご飯や通勤の電車の中で日々読んでいます。