年が明けてようやくわたしのダンゴシーズンが始まったわけですが、
今シーズンは、GENさんとともに(偶然ですが)
11月30日から海に行っていました。
が、ダンゴは発見できず、わたしは年内はそれっきりだったのですが、
GENさんは、その後12月に2回探しに行っておられます。
今シーズン、11月末、12月上旬に発見できなかったのですが、
それは海水温が影響してるんじゃないかと思ったのです。
海水温の基本的なデータがないかと思って探したら、
神奈川県水産技術センターの海況図データベース「東京湾口海況図」に荒崎での海水温データがありました。
まぁ、実際、荒崎の施設で測定されている海水温と、
より陸地の気温(風?)に左右されそうな潮間帯の水温がどれぐらいシンクロ、
連動しているかはちょっとわかりませんが、ひとつの基準としては問題ないかと。
しかし、データベースと言っても上の海水温図(?)の画像がデータベース化されているだけで、
海水温の数値そのものがデータベース化されているわけではありませんでした。
ということで、画像を一枚一枚開いて、チクチク入力したです。エクセルで。
いやー、しんどかったです。
とりあえず2009年冬シーズンから2013年までの海水温をひたすら入力しました。
一応、11月1日から3月10日までを入力したのですが、
GENさんの観察記録を見ると、本当は5月ぐらいまで入力した方がよかったかもしれません。
それが年末に上げたグラフです。
何がしんどかったって、冬シーズンをひとつにするために、
データが年またぎになるわけです。
2009年11月1日から2010年3月10日がひとシーズンのまとめと言うことになります。
これが入力時に意外と混乱するのです。
たとえば2010年の2月1日のデータを入力するときに、
2009年シーズンに入れなくちゃいけないのに、
ついつい「10年だよな」と2010年シーズンの2月1日、
つまり2011年に入れちゃったりするのです。
ああ、もう…。何度やり直したことか。
データベースというからには、ちゃんと数値データで公開して欲しい…。
それはともかく、まず今シーズン(2013年11月~年末まで)の赤い太い線を見ると、
とくに11月と12月上旬ぐらいまではこの5年の中で比べると海水温が低かったんですね。
さぁ、年が明けてダンゴの観察記録を重ねます。
うーん、11月から12月上中旬の観察事例が少なすぎるな。
×が未発見で、★が観察できたときです。
自分のデータのうち2009年~13年の21回分と、
GENさんの昨年12月1日、そして、2013年の12月のデータを無断拝借(すみません)しております。
なので、11月下旬、12月上旬にダンゴを発見できなかったのは、
このグラフから推察するに、少なくとも水温のせいじゃないような感じですね。
最初、2013年シーズンのデータを入力する前は、
海水温17度がダンゴ登場のラインか!? とたったひとつふたつのデータで乱暴に思ったのですが、
まぁ、そういうもんじゃないですね。
ちなみにわたし個人の観察記録は以下の通りです。
発見率も明らかに年を追うごとに向上していますから、
そのあたりの誤差も大きいかもしれません。
2009年あたりは磯全体をむやみに探していて、
今のようにピンポイントでさくっと発見できていなかったころですね。
*
さて、今後は海水温だけじゃなくて、単純にダンゴカレンダーを整理したいですね。
GENさんの春まで含めた膨大なデータと、NANAさんのダイビングでの観察を加えれば、
大まかなダンゴの動きが分かるような気がします。
あとは、夏の居場所(100%ダイビングの世界ですね)とか、
ああ、あとはサイズをちゃんと測って、ライフサイクルも追ってみたいですね。
GENさんが春に稚魚を見ていますし、その後にダイバーたちが見ています。
それに1月3日に見たダンゴなんかは小さくて、やっぱり昨年生まれだと思うのですが、
じゃあ、デカイのは2歳なのか…とか。
非捕獲、非殺傷調査でどこまでできるかは分かりませんが、
楽しいなあ…こういうの。
神奈川県立生命の星地球博物館で発行している『神奈川県自然誌資料』に投稿したいな…マジで。