銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

特大の「だまし絵」

2009年10月04日 | のほほん同志Aの日常
サブテーマは「わが目を疑え。」
話題の「だまし絵」展を見に、兵庫県立美術館へ行ってきました。

噂に聞いていたとおり、人、人、人、…すごい人!
ふだんの美術展と違い、男性と子どもの多いこと!
そして館内は、ワイワイガヤガヤ、美術館の静けさはどこへやら…。

でも、気になりません。
なぜならこの「だまし絵」、静かに見るようなものではないからです。

うわー、オォー、へぇー。
ひとりで見に行った私も、思わずいちいち声が出ます。
誰かとあーだこーだ言いながら見るのが、
「だまし絵」の正しい鑑賞法かもしれません。

この展覧会の目玉、タイトル下の絵を描いたのはイタリアの画家、アルチンボルド。
この絵には、なんと63種類もの野菜・果物が登場します。

一番左下の葉っぱは、チシャです。
チシャなんて、韓国で焼き肉用に最近出てきた野菜かと思ってたので、
16世紀のイタリアの絵に登場するとは、びっくり。

描かれているのは皇帝、ルドルフ2世。
サヤエンドウのまぶただなんて、皇帝をおちょくってるのか?と思いきや、
農作物で描くことで、豊穣の感謝を皇帝に捧げているのだそうです。

たしかに、アルチンボルドの肖像画を見ると、
実にきまじめで堅物そうな雰囲気。

一方、何かと人を食ったような感じがするのは、日本の歌川国芳。
幾人もの小さな人がからみあって、一人の人物の顔を作りあげる独特の画風。
絵に描きこまれた作品名を見て、思わず吹きだしました。

「みかけはこはゐがとんだいゝ人だ」
「としよりのよふな若い人だ」
「人をばかにした人だ」

いいなぁ、歌川国芳。
きっと、「爆笑問題の太田光さんのような人だ」、と勝手に妄想。

ほかにも、階段を昇っているはずが降りてくるエッシャーの「登って降りて」、
馬が森を歩いているはずが、よく見るとあれっ?な、ルネ・マグリットの「白紙委任状」など、
ひとくちに「だまし絵」といっても実にいろいろです。

ちなみに、サルバドール・ダリの「スルバランの頭蓋骨」。
昔はやりの3D絵本みたいなもので、絵から遠ざかり、目を細めて見ると、
描かれた教会の壁から、別のあるものが浮かび上がって見える、らしいのですが…。

不器用なので、こういうちょっとした技術を要するものは苦手です。
結局、最後まで、「別のあるもの」は見えずじまいでした。

さて、帰り道。
日暮れが早くなった空に、
あっと驚くような、まん丸い月が浮かんでいました。

おぉ、これぞ特大の「だまし絵」!

じっと目を凝らしてみても、私の目には「うさぎのモチツキ」。
あれこれ頑張ってはみましたが、
やっぱり外国式の「髪の長い女性」や「カニ」には見えずじまいでした。


****************************************
貸切バス・オーダメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
■銀ステ旅先案内人:http://ameblo.jp/arailuka
****************************************

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする