ジャカランダの花は咲き続けて

「行って、見て、帰ってくるの」
その方は仰いました

今年6月、宮崎県日南海岸へ、ジャカランダの花を見に
日帰りでお出かけいただいたお客様です

宮崎ですから、最低１泊はして、のんびり訪ねていただきたい、
そう提案したのですが、家の都合で日帰りにされたのでした

日帰りだと、行って帰ってくるだけになりますよ、
そうお伝えした際に仰られたのが先の言葉です
どうしてもジャカランダが見たい、ただそれだけでした

添乗員もナシで、宿泊もされず、
お一人様での宮崎花追い旅

「満開のジャカランダを見ることができて、満足でした！」
との報告をうかがい、めでたし、めでたし・・・
と、終止符を打ったご旅行でした

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さて、今月のパンフレットも無事完成し、
今日から営業週間です！
久しぶりに市外へ外回りに出ました

ふと、目に付いたのが、
とある駅前の文化ホール内の一室で行われている絵画展
小さな部屋に20点ほどの絵画が展示されていました

平日の真っ昼間、とても暑い日でした
観覧客もほとんどおられず、入るのに少しためらわれましたが、
涼しそうなので、何の気なしに入室

受付の方に
「どなたかお知り合いの方が(絵を)出されてるんですか？」
と聞かれ、
「いえ、、、たまたま通りかかったもので、、、」

と少々気まずくなり、絵を一枚ずつ眺めていくと、

・・・あ、これ・・・

銀のステッキのお客様の名前がありました

タイトル
「ジャカランダ」

青紫、薄紫、菖蒲色、紫苑色・・・
あらゆる紫色で紙面が埋め尽くされています

空も山も隠れてしまうほどに、
ジャカランダの花が満開で
太陽の陽を浴びてキラキラ輝いています

そう！６月に日帰りでジャカランダの花を見に行かれた
お客様の作品でした

無数にある題材の中から
あの一日を選んで描かれたのです

普段、物静かな方です
でも、この絵は雄弁に語ってくれていたように思います

“ジャカランダの花、見ることができて
本当に良かった・・・ありがとう”

直接そう言われるよりも
何倍も強く、心に響いてきました

何だかちょっぴり嬉しくなり、
「銀のステッキ旅行」そう受付で記帳して、
ギャラリーを後にしました

燦々と太陽が照りつける、
あの絵のようにキラキラ輝いた一日でした

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