アラスカぼけ

８月の終わり、梅田のビアレストランで開いた
銀ステ海外ツアーの同窓会。

ジョッキを傾けながら、話題はもっぱら
２週間後に迫ったアラスカの旅に集中。
そんななか、ある方がしみじみこう仰いました。

「行ってるときはなんでこんな何もないところに…と思った。
　でも、あとからジワジワ込み上げてくるね、アラスカは。
　一番忘れられないところだなぁ」

あとからジワジワ…というのが
私の気持ちとぴったり重なり、嬉しいお言葉となりました。

かねがね「一番好きなところです」と宣言し、
お客様にお勧めしてきたのが、アラスカでした。

デナリ国立公園最奥部のカンティシュまで分け入り、
北米最高峰マッキンリーの北壁を望む
ノースフェースロッジでの４泊をメインとする旅。

１年前から準備をし、
お客様にも１年越しでお待ちいただいたツアーが本日、終了。
夕方の関西空港に到着しました。


半日前はまだアメリカにいました。
大阪行きの飛行機に乗る前の最後のご挨拶で

「アラスカはいかがでしたか？」

そうお聞きすると、
１４名のお客様から拍手が沸き起こりました。

「ほんと、勧めてくれて良かったわ」
「あなたが特別好きだと言う理由がよく分かった」

そんなお声もあがりました。

ホッ　良かった

旅の終盤にはお天気も崩れてしまったのですが、
それを補ってあまりあるデナリでのご滞在となったようです。

いただいた拍手に気持ちが弾み、

「アラスカはあとからジワジワきてたいへんですよ。
　１ヶ月くらい社会復帰できませんから」

と冗談半分、本気半分で申し上げたところ

「だいじょうぶ！うちは明日からフツウに仕事やから」
と皆さん強気です。


う～ん、「アラスカぼけ」って本当にあるのですが。
大丈夫でしょうか…？

「あなたこそ明日１日ぐらいはゆっくり休めるんでしょ？」とお客様。

はい、その予定です！

…と思っていたら、なんとまさかの招集がかかりました。

不在中に入稿も託していたＤＭ「長月便り」
ちょうど明日が発送作業にあたっているそうです。

アラスカぼけだろうが何だろうが、
２本の腕があればいいんだとか。

あ、はい、そうですか。

このまま甘美なアラスカの余韻に浸るのを食い止め、
社会復帰へのリハビリとするにはちょうどいいのかもしれません。

アラスカぼけの頭と体に鞭打ってがんばります。


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