銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

おかげさまの本当の意味

2014年10月01日 | Hの生きる喜び、それは
毎月1回、四国八十八ヶ寺のお参りに行っています
参加者は少人数ですが、いつの間にか
皆さんとても仲良くなってくださり、
先達さんのご案内をいただきながら
コツコツとお寺をまわっています

先達さんは、お寺の説明だけでなく
いろいろなことをお話ししてくださいます

「私はもう何十周も四国をまわっているから
お客様からよく“たくさん御利益をいただけそうですね”
と言われるけれど、御利益ってそもそも何でしょう

何か幸せなこと 楽しいこと 良いことを
思われている方が多いですけれども
そうではないと私は思っています

何も特別なことはなく
普通の日々を送れること
それこそが何よりの御利益です

私はずっと前からそう思って
一日一日に感謝して生きてきました

ですから皆さんも今こうやって
元気にお参りにできる

こんなに幸せなこと、ないですよ

皆さんもたくさん御利益をいただいておられるんですよ」

そう、3年前のあの日以来、日本中の誰もが
普通の生活を送れるありがたさを感じたはずです
ですから、先達さんの言葉はすっと心に入ってきました

「お陰様ってよく言うけれど、本当の意味はね
誰かのおかげ じゃなくて 
自分のおかげ という意味なんです

“おかげさまで元気になりました”

そんな言葉があるとしたら
それは誰かのおかげではなく
あなた自身が努力して、あなた自身ががんばってあきらめなかった
そのおかげなんです

そう思ってまずは自分に感謝してくださいね」

そうですね
自分を大切にすることは大切です
でも、目に見えない無数の縁が重なった結果
今があるとも思います

確か、おかげさま というのは仏教語だったはず
気になって帰って仏教語の本を調べてみると、確かにそうでした

読み進めていくと

「お陰様」の「陰」とは、私たちを支えてくれている、
目に見えない無限の縁です
日本人はその無限の縁に感謝し
「お」と「様」をつけて敬意を表して
「お陰様」と呼んだわけです

現在を成り立たせている無数の縁である「お陰様」は、
見えないところで私たちの環境のほとんどを支配する、
いわば天命のようなものです

自然界の変化も、「お陰様」が支配しています
雨、風、台風、地震などの自然現象は、
天の特別な意志で起こるわけではありません
よかったなと思うか、困ったと思うかは、人間の価値判断です

自然は驚異的な力を持っています
ただ、ヨーロッパではコントロールすべき敵のような存在ですが、
日本人にとっては仲よくやっていくしかない相手なのです

そこまで読んで、だんだんしっくりこなくなってきました
本は信頼してよく読み込んでいましたが、
この日はダメでした

天災を「よかったな」と思う なんてできるんでしょうか!?

天災と仲良くやっていく なんて ―

そう思うことが既に私は独りよがりなんでしょうか

御岳山噴火で被害がどんどん大きくなっていく
ニュースを見るにつれ
心は鉛のように重くなっていきます

私も御岳山に登ったことがあります
山頂付近までロープウェイや車で上がれるので
もっとも気軽に登れる、3,000m峰の百名山のひとつとして人気の山

御岳山は、信仰の山です

観光客も登山客も修験者も、誰もが祈りをこめて登る山です

それが、こんな形で人々に災いを降り注ぐなんて
これが誰かの「お陰様」なんて、思えません

地震、大雨、台風、土砂崩れ そして噴火まで・・・
天災が絶えない日本になってしまいました

どれだけの尊い命が犠牲になればいいのでしょうか

おかげさまの本当の意味
教えて下さい

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