まだ冬の入口にも入っていないというのに、風邪をひきそうになりました。
葛根湯をあわてて飲み、昨日まで訪ねていた長崎土産の五島うどんを食べ、
湯にぬくもって、ようやく一息ついたところです。
1時間ほども外に突っ立って、ぽかんと空を見上げていました。
…3年ぶりの皆既月食だったのですね。
テレビを見ない、新聞もババーッと斜め読み、というなかで
とかく日々のニュースにも疎くなりがちです。
ですから、いつものようにイヤホンを耳に突っ込んでの仕事帰り、
近所の児童公園で空を見上げて、ん?となったのです。
なんでこんなに月が暗い色をしているんだろう。
変な雲でもかかっているのかな、と。
ところが。
――うわ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/61/01d98265ca596880107bc875178d04c0.jpg)
(はしっこが明るくなってきた!)
この辺で、もしや月食?!と気づきました。
でも見渡しても、外に出てきて観察する人がいるわけでなし、
少し離れた道路では、車が空なんて見ずにびゅんびゅん走っていて、
なんだかこの瞬間を見ているのが、世界で自分ひとりのような気に。
(すごい錯覚)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/d6/93569d7f3b10ff1127a89d9d02cc7d07.jpg)
――30分後。
月は、だんだん完璧な満月に戻ろうとしています。
体も、だんだん冷えてきましたが
「完全にまん丸になるまで見ていこう」
そう思い決め、寒さに身を縮めながら
半ば意地になって空を見上げていました。
そんななか、BGMにイヤホンから流れる鬼束ちひろさんの歌声の
あるコトバが耳にひっかかって残り、繰りかえし聴いてみました。
“We can go”という曲のこんなフレーズ。
どうか完全なものたちが
そこら中に溢れないように
思い出したのは、「十三夜」という風習です。
旧暦8月、十五夜のお月見に対し、「のちの月」と呼ばれる旧暦9月の十三夜。
十五夜からひと月遅れで現れるわずかに欠けた十三夜の月を、
かつては合わせて愛でるものでした。
江戸の遊里では、片方しか見ないのを「片見月」と呼び、
縁起が悪いとしたのだそうです。
まん丸には少し足りない、欠けた月。
不完全なものに哀れを感じて美しさを見出し
満月のように完全でないからこそ、そこに安らぎや希望をさえ見ようとしたのだと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/52/7c0d78935a8985ef99cfff8ca1152dce.jpg)
完全なものは、どこか危うい。
知らず知らず、無いものねだりで完全を求めていたのかもしれません。私も。
まん丸には少し足りない、十三夜の月のあたりで
もう充分かな…と歩きはじめました。
(ちなみに今年は旧暦の閏年で9月が2回あるため、
十三夜の月が171年ぶりに2回あるのだそうです。
わかったようなわからないような)
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貸切バス・オーダメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
■銀ステ旅先案内人:http://ameblo.jp/arailuka
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葛根湯をあわてて飲み、昨日まで訪ねていた長崎土産の五島うどんを食べ、
湯にぬくもって、ようやく一息ついたところです。
1時間ほども外に突っ立って、ぽかんと空を見上げていました。
…3年ぶりの皆既月食だったのですね。
テレビを見ない、新聞もババーッと斜め読み、というなかで
とかく日々のニュースにも疎くなりがちです。
ですから、いつものようにイヤホンを耳に突っ込んでの仕事帰り、
近所の児童公園で空を見上げて、ん?となったのです。
なんでこんなに月が暗い色をしているんだろう。
変な雲でもかかっているのかな、と。
ところが。
――うわ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/61/01d98265ca596880107bc875178d04c0.jpg)
(はしっこが明るくなってきた!)
この辺で、もしや月食?!と気づきました。
でも見渡しても、外に出てきて観察する人がいるわけでなし、
少し離れた道路では、車が空なんて見ずにびゅんびゅん走っていて、
なんだかこの瞬間を見ているのが、世界で自分ひとりのような気に。
(すごい錯覚)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/d6/93569d7f3b10ff1127a89d9d02cc7d07.jpg)
――30分後。
月は、だんだん完璧な満月に戻ろうとしています。
体も、だんだん冷えてきましたが
「完全にまん丸になるまで見ていこう」
そう思い決め、寒さに身を縮めながら
半ば意地になって空を見上げていました。
そんななか、BGMにイヤホンから流れる鬼束ちひろさんの歌声の
あるコトバが耳にひっかかって残り、繰りかえし聴いてみました。
“We can go”という曲のこんなフレーズ。
どうか完全なものたちが
そこら中に溢れないように
思い出したのは、「十三夜」という風習です。
旧暦8月、十五夜のお月見に対し、「のちの月」と呼ばれる旧暦9月の十三夜。
十五夜からひと月遅れで現れるわずかに欠けた十三夜の月を、
かつては合わせて愛でるものでした。
江戸の遊里では、片方しか見ないのを「片見月」と呼び、
縁起が悪いとしたのだそうです。
まん丸には少し足りない、欠けた月。
不完全なものに哀れを感じて美しさを見出し
満月のように完全でないからこそ、そこに安らぎや希望をさえ見ようとしたのだと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/52/7c0d78935a8985ef99cfff8ca1152dce.jpg)
完全なものは、どこか危うい。
知らず知らず、無いものねだりで完全を求めていたのかもしれません。私も。
まん丸には少し足りない、十三夜の月のあたりで
もう充分かな…と歩きはじめました。
(ちなみに今年は旧暦の閏年で9月が2回あるため、
十三夜の月が171年ぶりに2回あるのだそうです。
わかったようなわからないような)
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TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
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