銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

蝶に触発されて?

2015年06月24日 | のほほん同志Aの日常

その日、私はちょっと変わった服を着ていました。

ちょうど1週間前、6周年バーベキューの当日の朝。

とにかく夏の暑さが苦手で、屋外だし、炭火だし、いちばん涼しい服を…と手に取ったのは、
スリランカ添乗の際に買い求めた薄くてひらひらのブラウス。

ろうけつ染めで亜熱帯の真っ赤な花が浮き上がっていて、
そでのところはヒラヒラになっていて、
ゆっくり手を広げると「ミニ小林幸子」という感じ。

海辺のリゾートにはぴったりです。
…が、その日は案外すずしくて、薄曇りの森のなかでは寒々しく見えたのでしょう。

「寒くない?」 「上着は?」

何人ものお客さまから、そう声をかけられました。
(たしかに肌寒くて、時折、さむイボを立てていました)

…そんな1日が明けて翌日。
前日のバーベキューにもご参加いただいた、あるお客さまが来店されました。

私は電話中で、別のスタッフが対応に出ましたが、
敷居の向こう側から聞こえてくるお客さまの声に、自然と耳がダンボに。

「昨日のAさんの服をみて、私も勇気づけられたのよ!」

ん?

「あれ、あの、蝶みたいな服、外国のでしょ」

ふんふん。

「で、私も思ったんよ、やっぱり、トライして着なきゃって」

うん?

ようやく電話を終えて、出ていってみると、

「あ、Aさん、見て見て!」 と手を広げてポーズしたお客さま。

見た瞬間、失礼…と思う間もなく、しゃがみこんで笑ってしまいました。

だって、アンデスの民族衣装(?)を着ておられたのです。

「もう何十年前になるかな、学生時代、グァテマラに行ったときに買ったのよ」

私の笑いは止まりません。

「我ながら似合わないなぁと思ったきり、ずうっとタンスの中で眠ったままのを
 昨日のあなた見て引っぱりだして」

笑ってごめんなさい、でもそれ、ぜんっぜん似合ってないですよ。

「え~やっぱり? でもそんなにはっきり言うなんてひどい!」

一緒に小学生のようにケラケラと笑いながら、
なんだか子どもだった頃のその方が見えたように思いました。

似合ってはいない。

でも、でも、本当にかわいい。


もし、同じクラスだったら…

ありえないことをふと思うのは、そんなときです。
 

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