5月も終盤です。
藤の花の咲き具合に一喜一憂していたのも
遠いお話です。
急に蒸し暑い1日に、びっくりしましたが、もう夏なんですね。
さて、事務所で本日はひとりお留守番。
悲しいかな、旅のお問い合わせもほとんどなく、静かな事務所。
とはいえ、こちらは、決算月とあって朝から忙しく、
ひと気のないのが、もってこいとばかりに
帳簿とにらめっこ。
そんな昼下がりに鳴るチャイム音。
慌てて、玄関先に出ると、
あら、見知らぬ若者。
満面の笑みで、汗をかきかき、いかにも
「田舎っぺの良さ」PRの風貌。
頑張ってます感の圧が強い。
そして、私の顔を見るなり、
どうも、マニュアルめいたセリフを始めました。
「あの~、今日は○○から、新鮮な果物を、、、」
「あ、いいです」
セリフの途中(営業の)でしたが、やんわり?遮り、
おかえりいただきました。
ヘエ、飛び込み営業の果物販売です。
すぐさま次の部屋(二階)に向かって
猛ダッシュする足音がドア越しに聞こえました。
こたえず、頑張りますね。
それはそれで、ほほえましく。
それにしても、ピンポン営業の果物販売?
買う人いるんですね。
と、ほぼ入れ替わりにスタッフのひとりが添乗先から戻り、
夕方まで仕事して帰ったのですが、
その帰り際、
何やら手持ちのビニール袋をガサガサ。
「これよかったら、どうぞ」
?
「○○から来たという珍しい果物みたいです」
みたいです、って?
ううん、買う人はやはりいました。
しかも案外近くに。
私が、あっけなく断った一個の黄色い果物。
でもちゃんと、今私の手のひらにのっかっています。
あのお兄ちゃんは、結局成功したんでしょう。
この果物を口にして
「美味しい」となれば、もちろんお兄ちゃんの勝利。
でも、そうはならないんだな。
どうやら、私が断った、ついその玄関先でこの名も知れぬ果物を買ったスタッフ。
が、彼女、数年前にも、○○から来たというリンゴジュースを
ひとしきり購入していました。
確かそれも、似たような、田舎っぺ商戦(と、私は呼んでいる)だったはず。
おばあちゃんの手作り、なるネーミングが美味しく聞こえるのと同じこと。
とまあ、うがった考えの私を相手にしなくても、
スタッフのように素直な人間相手にお兄ちゃんはこれからも営業するのでしょう。
冷蔵庫に黄色の少しシナッタ果物一つ。
明日の朝、食べてみようと思います。
私も素直になれるのなら。
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