今日は珍しいお客様が来店されました
お電話で「今近くに来てるんですが、お宅の事務所が分からなくて…」
と銀ステ世代のお客様のお声
「はいはーい、今からお迎えに行きますね」
とお答えして、駅前に向かいお客様を探すも見当たらず…
迷っておられるのかしらと思って
若い男性と一緒に立っておられる方に、もしやと思って尋ねると
「はい、私です」と
えーっと、お隣の方は・・・息子さん？？
「まさか！孫ですよ」
では、きっと、おばあちゃんが心配で付き添いで付いてくださったのね、と
勝手に思い込んでいると、その男性から
「お宅は、どういう会社ですか？」
「どういうことを案内されているんですか？」
「手配なんかもしてもらえるんですか」
「あ、ボク、ちゃんと検査受けて陰性でしたから安心してください」
と、矢次早にポン、ポン、ポン！
ぽかーん、とあっけにとられていると
「実はね、この子、一人旅に出たいっていうんですよ
で、心配だから旅行会社の方に行程を相談させていただこうと思って」
とのことでした
事務所について、詳しくお伺いすると、
関東から帰省で2年ぶりに関西へ来られた高校2年生
ソファーへ座るや否や、アイパッドを取り出し
「ボクが考えてきた案なんですけど、日帰りで
ココ、とか、ここ、とかコッチ、なんて行ってみたいんですが
ボクひとりで日帰りで行けるでしょうか」
ちゃんと調べてきて、えらい！
ここは一応プロとして、カッコよく、サラッと答えてあげないと！
と思えば思うほど、ちょっとまごつく私・・・
気を取り直して平静を装って？？
じゃあ、この中だとココが一番いいと思います
行き方もシンプルだし、日帰りで十分楽しめると思いますよ
と、決まったのが、「淡路島のサイクリング」
彼の希望は「海を眺めながらサイクリングがしたい」というもの
なんてフレッシュ！ なんて爽やか！
彼の瞳があまりに純粋で、こちらが後ろめたくなるほど
これはまさに青春だなあ
ツアーではなかなか提案できない内容です
で、いつ行かれるんですか？週末？ゴールデンウィーク？
「いえ、明日です！」 えーーー明日？？
ということで、あれよあれよと予定を決めて、
「ありがとうございました！では、気を付けて行ってきます！」
と爽やかに去っていく後ろ姿
おばあちゃんと仲睦まじそうに歩くふたりの後ろ姿
「相談して良かったな、大丈夫やって、ちゃんと行けるって」
という会話が彼の肩ごしに、風に流されるように聞こえてきました
友達と群れたい年頃だろうに、
帰省でひとりおばあちゃん家に帰って、
「一人旅をしたい」なんて
なんか、いいな
ふわりと春の青い風が吹き抜けた銀のステッキ事務所でした
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