「カミを切りたいんです」そう言われました。
「なんで? 紙なら毎日、切ってるやん」
最近、ツアーで配布している「会食マスク」の制作担当として忙しそうなので、
そう答えたら、どうやらそのことではなく。
「前髪が、もう、限界なんです」ときました。
たしかに最近、「強い向かい風のなか、バイク飛ばしてきました」みたいな前髪です。
「切りたくても、私の場合、美容院の前をウロウロするところから始めないといけないので」
今日こそ切ろう!と思って家を出ても、気後れして、すぐには入れないのだそうです。
特に、キラキラした、オシャレな美容院には。
だから、なるべく美容師さんとおしゃべりしなくていいような、
鏡さえ見ないでいいような、「ベルトコンベアーの流れ作業的」に
ぱっぱと無愛想に切ってくれるとこに行きたいのだ。
けれども、そういう店はたいてい2,3人並んでいて、
それを見るともう気持ちが萎えてしまって、すごすご引き返すことになる、
そう言っていました。
・・・おもしろいなぁ。
髪を切る、それひとつとっても、その人というものが現れます。
前髪ぐらい、私が切ったげよか?
「会食マスク」づくりに使っているこの大きなハサミ、切れ味よさそうやし。
そう思っていたら、そもそも…のダメ出し。
「このハサミは布切り鋏なんで、本当は、厚紙を切るには不向きなんです。
やわらかい布を切るために、頑丈に作ってあるハサミですから」
どうやら彼女、「紙を切る」ほうにも一家言あるようでした。
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