蒸し暑く鬱陶しい日なので私の好きな2人の笑い話。
探検家の関野 吉晴さんは未開の人たちに受け入れてもらうため医師になりました。
しかし、自分の医学知識が現地で病気を治している祈祷師たちの面目をつぶしてしまうのではと
一抹の不安を抱えていたようです。しかし、ある現地で最初の患者が祈祷師で
「頭が痛い」というのでよく聞いてみると幻覚のでる物質の取り過ぎのようなので「量を減らしたら?」
とアドヴァイスしたそうです。祈祷師もつらいですね。
もう一人は麿 赤兒さん。
若い頃、ある酒場で堀田善衞氏と出会ったとき、堀田氏に「西洋乞食」といわれ、さすがにむっとして詰め寄ろうとしたところ
埴谷雄高氏が「君、いくら何でもそれはひどい」といったので、麿さんは矛を収めたのですが、その次に出た言葉が「西洋はいらないだろう。ただの乞食でいいんじゃないか」でした。
埴谷氏は自宅に「死にたい」と電話を掛けてくる人に「そのことなら僕の著書の何ページと何ページにこう書かれている」と延々1時間も
話したそうです。電話を掛けた人は半分後悔しつつ、死にたくなくなったでしょうね(笑)
両方とも面白いけれど、「西洋」がついたのは「ひどい」のでしょうか??