すぐに役に立つものはすぐ役に立たなくなる、という話を書きましたが、野球の松井秀喜選手は、哲学書を良く読むそうです。哲学がバットスイングに役に立つとは思えませんが、精神的な基盤になり、それが折れない心や勝負強さを生むのかもしれません。哲学はすぐに役に立たなくても、いずれ大きく役立つのでしょう。
某国前政権のリーダーもマンガだけでなく、哲学書も読むべきだったのでしょうね。
伊集院静さんのエッセイが好きです。彼は旅に出る時普段読めない本か、その土地にゆかりの本を1、2冊持っていくことを薦めています。旅と読書の取り合わせは最高だと思います。彼がある旅で読んだのが小泉信三氏の著書で、その中に「すぐに役に立つものはすぐに役に立たなくなる」というくだりがあったそうです。もちろんすぐに役に立つものも必要でしょうが、そのバランスが大切です。最近即戦力とか産学協同とか、学校と企業の距離が縮まっています。一面では悪いことではないのですが、「仕事」の土台となる「生きる指針」をおろそかにすると、自分自身を見失うことにもなりかねません。すぐに役に立たないものをじっくり育てるのも学校の使命だと思います。
勤労感謝の日なので、あまり労働しないよう、着物を着てみました。頂き物の洒落た付け帯で帯結びは省略。もらった沢山の帯を少しずつ館内に飾っています。日本の職人技の素晴らしさをぜひ判って貰いたいと思います。
生ゴミ処理のぱっくんを始めてから、いろいろなことに気づきました。ぱっくんは人間の身体に似ています。野菜だけだと全然熱がでず、発酵しません。この場合は油を入れます。人の身体も適度な油は大切です。塩分の強い食品はだめです。人間も塩分のとりすぎは身体に良くありません。また魚などのタンパク質ばかりだと、発酵は進みますが、アンモニア臭がきつくなります。そして時々、外でひなたぼっこをさせてやるとご機嫌が良くなります。やはりタンパク質、ビタミン、油脂などバランスの良い摂取と適度な代謝が、エネルギーを生み体臭を押さえ、健康な身体を作るのだと思いました。
きょう、山々にうっすら雪がかかっていました。その下に帯び状の雲がかかり雲の下は紅葉した山という珍しい風景が広がっています。写真がとれなくて残念です。自然の造形はいつも素晴らしいと思います。