・・・つづきです。
長男の選んだ美大は、短大でした。
「早く社会で働いて、技術を身につけたい。」と。
もちろん私は、そういう選択は彼に任せました。
短大の2年間なんて、あっという間です。
しかし、卒業年次になり、就職活動をしなければならない時になっても、彼はいっこうに、それらしい行動をしませんでした。
リクルートスーツやら靴やらを、買ってあげたのですが、全然活動しない。
デザイン系の会社などでは、いわゆる就活の時期とは関係なく、2がつでも3月でも、臨機応変に社員をとることは知っていましたし、あまりガミガミ言ってもなぁ、という思いで、じっとイライラや不安をこらえて見守っていましたが、ついに
「就職した。」
という報告を受けることなく、卒業式を迎えてしまいました。
「どうする気かなぁ?」
と思い始めた頃、まるで会社訪問するような格好で、長男が度々出かけるようになりました。
無口なので、何も言わないのですが、私は勝手に、地元の小さな印刷会社にでも面接に行って、デザイナーの仕事とかにつけるのかと思いこみ、喜んで報告を待ちました。
ところがある日、長男の机の上に求人票のようなものを見つけ、無断だったけど、思わず見てみると、なんとそれは、交通整理の警備員のアルバイトの求人票だったのです。
「えっ いったいどういうこと」
何のために美大に入ったの?
ショックと混乱で、文字通り、頭の中が真っ暗になってしまいました。
なにか、長男に裏切られたような気持ちでいっぱいでした。
震える手で、求人票をひっつかむと、直ちに夫に、事の次第を報告しました。
・・・つづく
あ~、今思い返しても、生々しい記憶だわ~
長男の選んだ美大は、短大でした。
「早く社会で働いて、技術を身につけたい。」と。
もちろん私は、そういう選択は彼に任せました。
短大の2年間なんて、あっという間です。
しかし、卒業年次になり、就職活動をしなければならない時になっても、彼はいっこうに、それらしい行動をしませんでした。
リクルートスーツやら靴やらを、買ってあげたのですが、全然活動しない。
デザイン系の会社などでは、いわゆる就活の時期とは関係なく、2がつでも3月でも、臨機応変に社員をとることは知っていましたし、あまりガミガミ言ってもなぁ、という思いで、じっとイライラや不安をこらえて見守っていましたが、ついに
「就職した。」
という報告を受けることなく、卒業式を迎えてしまいました。
「どうする気かなぁ?」
と思い始めた頃、まるで会社訪問するような格好で、長男が度々出かけるようになりました。
無口なので、何も言わないのですが、私は勝手に、地元の小さな印刷会社にでも面接に行って、デザイナーの仕事とかにつけるのかと思いこみ、喜んで報告を待ちました。
ところがある日、長男の机の上に求人票のようなものを見つけ、無断だったけど、思わず見てみると、なんとそれは、交通整理の警備員のアルバイトの求人票だったのです。
「えっ いったいどういうこと」
何のために美大に入ったの?
ショックと混乱で、文字通り、頭の中が真っ暗になってしまいました。
なにか、長男に裏切られたような気持ちでいっぱいでした。
震える手で、求人票をひっつかむと、直ちに夫に、事の次第を報告しました。
・・・つづく
あ~、今思い返しても、生々しい記憶だわ~