アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

実録 がんばれ若者。 そして親 その3

2009-06-29 15:52:32 | 青年の子育て
・・・つづきです。

長男の選んだ美大は、短大でした。
「早く社会で働いて、技術を身につけたい。」と。

もちろん私は、そういう選択は彼に任せました。

短大の2年間なんて、あっという間です。

しかし、卒業年次になり、就職活動をしなければならない時になっても、彼はいっこうに、それらしい行動をしませんでした。

リクルートスーツやら靴やらを、買ってあげたのですが、全然活動しない。

デザイン系の会社などでは、いわゆる就活の時期とは関係なく、2がつでも3月でも、臨機応変に社員をとることは知っていましたし、あまりガミガミ言ってもなぁ、という思いで、じっとイライラや不安をこらえて見守っていましたが、ついに
「就職した。」
という報告を受けることなく、卒業式を迎えてしまいました。

「どうする気かなぁ?」
と思い始めた頃、まるで会社訪問するような格好で、長男が度々出かけるようになりました。

無口なので、何も言わないのですが、私は勝手に、地元の小さな印刷会社にでも面接に行って、デザイナーの仕事とかにつけるのかと思いこみ、喜んで報告を待ちました。

ところがある日、長男の机の上に求人票のようなものを見つけ、無断だったけど、思わず見てみると、なんとそれは、交通整理の警備員のアルバイトの求人票だったのです。

「えっ いったいどういうこと
何のために美大に入ったの?

ショックと混乱で、文字通り、頭の中が真っ暗になってしまいました。
なにか、長男に裏切られたような気持ちでいっぱいでした。

震える手で、求人票をひっつかむと、直ちに夫に、事の次第を報告しました。


              ・・・つづく


             あ~、今思い返しても、生々しい記憶だわ~