アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

ターナーの絵とヨーロッパ絵画

2018-06-02 13:17:38 | 美術・芸術
イギリスももちろんヨーロッパの国のひとつです。

「西欧」の中に入ってますよね。

でも、ターナーの作品を見て、「なんか違うな~」と感じました。 

いわゆる西洋絵画っていうと、西欧、中欧、東欧、北欧のヨーロッパ大陸の国々の絵画を
指していると考えます。

西洋美術の二大モチーフといえば、聖書とギリシア神話でしょ。

大陸の画家達の作品には、どの時代にも必ずといっていいほど出てきますよね。

例えば風景画だったとしても、単に風景だけを描くのではなく、ギリシア神話や聖書の一場面が描かれていたりして
風景は背景に過ぎなかったりします。

今回のターナー展にも、たっくさんの絵が展示されていたのですが、私の記憶する限り
聖書モチーフが1点だけで、ギリシア神話モチーフはゼロでした。

今まで数多くの西洋絵画を見てきた者にとって、それが不思議な違和感として感じられたのでした。

とにかくヨーロッパ(大陸)の人々にとって、ギリシア文明、ギリシア神話は文化の偉大なルーツ、
永遠の憧れみたいなものがあるような気がします。

聖書も絶対不可侵なバックボーンで、絵画芸術も色々な形とレベルでその影響を受けて
表現しているように思えます。

が、ターナーの絵からは、それらが感じられなかった。

古代ギリシアやローマの遺跡を描くんじゃんくて、ストーンヘンジ描いてるしね。

ドーバー海峡ひとつ隔てるだけでこんなに違うんかい?みたいな印象。

昨日の記事で「異界に近い」と書きました。

妖精とか精霊とかは、大陸ではニンフと呼んで、それは神話や物語の世界を連想させますが、
イギリスではニンフじゃなくてフェアリーでしょう?

もう、フェアリーって言えば、そこいらへんの草原や森に普通にいそうですもの。

ホグワーツ魔法学校だって、やっぱりイギリスだからある話よね・・・。

とりとめなく書きましたが、同じヨーロッパでも、大陸とイギリスの文化の雰囲気の違いを
感じたターナー展でありました。