アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

プーシキン美術館展

2018-06-04 16:23:44 | 美術・芸術
過日、上野の東京都美術館で開催中の「プーシキン美術館展」を見に行ってまいりました。

この展覧会の副題は「旅するフランス風景画」でした。

つい先日行ってきたターナー展は、もちろん最初から最後まで純粋な風景画でしたが、
こちらはやや違う印象でした。

18世紀くらいまでは、風景というのは宗教画や肖像画の背景として描かれていました。

風景をそれ単独で絵画のモチーフにするという考えは無かったのだと思います。

だって、豊かな自然の風景は、あまりにも普通に身近に当たり前に存在してましたものね。

それが19世紀コローのあたり、バルビゾン派のあたりから違ってきたように思います。

私はコローが大好きで、コローの絵に出会うと息が止まるほど嬉しくて、コローの絵の中の空気を吸うような
思いで、長い時間その絵を眺めてしまいます。


(コローの「夕暮れ」)

風景そのものの美しさに心を留めるようになったのが、この頃なのでしょうね。

でもたぶん、最初はこういう絵画は少数派だったでしょうね。

こう、なんていうか、それまではマグロのお刺身の絵、あるいはマグロを引き立たせるために
大根のツマを添えたマグロのお刺身の絵をみんなが描いていた。

ところがある時、長い西洋絵画の常識を破り、ツマの美しさに気づいた画家がツマだけを描いた。

それで、周りの画家たちは「なにそれ、ありえなーい!」と言った・・・みたいな・・・

うーん、ありえないほどくだらない例えになってしまったわ

次回は、もうちっとまともに書きます。