アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

冒険号に乗る

2011-05-10 18:01:06 | 日記
上棟式といえば、だいたいの家の骨格がわかりますね。

で、うちは、そういうわけで、1階が店舗なものですから、普通のお家より天井が高い。

そして、普通の二階建てのお宅と違って、居住空間はワンフロアだけなので、収納の問題もあり、
屋根裏収納が、家を縦断するような感じで広くとってあるのです。

そうすると、外見は、すごく大きく見えてしまうのです。

何も知らない方は「まああ、立派なオウチ!」とか、勘違いしちゃうと思う。

で、その、でかい家の骨格を見ていたら、本当に、この先のことが不安で不安でたまらなく
なってしまいました。

こんな大震災の後、日本の経済はどうなるのか?

どんどん沈んで、美術業界なんて消滅してしまうんじゃないのか?
私たちは、結局の所、数年で、大きなローンを抱えたまま、路頭に迷ってしまうんじゃないのか?

等々、上棟式の間中、頭も気持ちも真っ暗。

でも、主人は、全くそんな感じではありませんでした。

引っ越す場所は、今まで住んで商売していた場所とは違って、活発な商業地域。
ここに店を出すことは、もう20年近く、主人の悲願でしたから、地震もなにも、関係ないのでしょう。

主人は、夢がかなって嬉しいのだ・・・。

なら、不安をかきたてるようなことを女房が言ってはいけないよね。

結婚して、子供たちを育てながら、一緒にがんばってここまで商売やってきたんだから、
今更
「もうやめようよ。恐いよ。」
は、言っちゃいけないよね。

どうせ、どこにも逃げられないし。

それなら、もう、旦那にくっついて、この「冒険号」に一緒に乗るしかありません。

ふん、どんな景色も笑っておもしろがってやりますわ。

それが、古女房の心意気ですわ。

じつは・・・

2011-05-08 20:17:19 | 日記
あああ~~、気がつけば、こんなに長い間、書いていなかったぢゃありませんか・・・

はぁ~、前にも一度ありましたが、またもログインの仕方も忘れそうなやばさ。

なぜか?
なんかもうやたら忙しかったから。

なぜ、なんかもうやたら忙しかったのか?

それは、実は、こんな歳になって引っ越しをすることになったから。です。

げへへー、もう52になるのにー、これから引っ越しとは。

15年前、今のマンションに引っ越してきたときは、もう引っ越しはこれで最後と思いこんでおりました。

引っ越しは、大変ですよね。

それに、今度は、今までの引っ越しと、ちょっと違うのです。

今までは、実家→結婚して1DKのアパート→子どもが産まれて2DKのアパート
→商売しやすいように、店のテナント借りているマンションの3階に引っ越し。

と、「できた箱もの」に入るパターンでした。

が、今回は違うのです。

1階店舗、2階住居の家を建てているのです。

が、こうすることで、マンションのローン+管理費・積み立て費、駐車場代、店のテナント料の
三重苦から解放されるから、こっちのほうがずっといい、という主人に従いました。

でもね、もちろん、建てた初めは、知らなかったでしょ、こんなことになるなんて。
2月に地鎮祭でしたから。

で、1ヶ月後、あの東日本大震災。

確か、あの大地震の3日後だと思います。上棟式があったのは。

絶え間なく続く余震。
電車は朝から止まって動かず、ガソリンも空っぽで、ガソリンスタンドも空っぽで給油もできず。
そして、計画停電を告げ鳴り響く、市役所の防災放送。
寒くて、不安いっぱいの薄暗い夕暮れ。

「おめでとうございます。」
なんて工事関係の方から言われて、もう泣きたいくらい辛かった。

たくさんの人が津波で亡くなって、家だってものすごい数壊れて流されて、こんな悲しいとき
新しい家なんて建ててる私たちって何?

唇噛んで下向いて、地面ばっかり見つめていた上棟式でした。