お気楽忍者のブログ 弐の巻

ミニカー収集/お魚採取/動植物フォト/行楽記・・・趣味のごった煮ブログ

MY LIBRARY  日本のいちばん長い日

2023年04月04日 06時20分59秒 | 本の紹介

書名:日本のいちばん長い日 決定版
著者:半藤一利
出版社:文春文庫
出版年:2006年
ジャンル:歴史ノンフィクション

内容紹介(背表紙説明より)
昭和二十年八月六日、広島に原爆投下、そして、ソ連軍の満州侵略と、最早日本の命運は尽きた・・・。しかるに日本政府は、徹底抗戦を叫ぶ陸軍に引きずられ、先に出されたポツダム宣言に対し判断を決められない。八月十五日をめぐる二十四時間を、綿密な取材と証言を基に再現する、史上最も長い一日を活写したノンフィクション。

日本のポツダム宣言受諾から天皇の玉音放送までの政府や陸軍の出来事を詳細に描写した読み応えのある1冊でした。

初版は大宅壮一編/半藤一利 で1965年に発行され、1967年、2015年には映画化もされました。

徹底抗戦を叫ぶ陸軍、国民を思いポツダム宣言の受託を受け入れる天皇のお言葉、国体護持をめぐる政府の議論・・・。

「聖断は下ったのである。今はそれに従うばかりである。不服の者は自分の屍を越えてゆけ」

最後まで抗戦を訴える陸軍幹部に毅然として言い放つ阿南陸相の言葉が印象的でした。

阿南陸相は大臣として終戦の詔書に署名し、8月15日の未明、「一死以テ大罪ヲ謝シ奉ル」と書き残して自決しました。

天皇の玉音放送を録音したレコード盤の奪取を画策する陸軍も阿南陸相の自決の報、そして玉音放送を受け、ようやく敗戦を受け入れ、鎮静化しました。

 

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MY LIBRARY  定刻発車

2023年04月01日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:定刻発車
著者:三戸祐子
出版社:新潮文庫
出版年:2005年
ジャンル:ノンフィクション

内容紹介(背表紙説明より)
電車が2~3分遅れるだけで腹を立てる日本人。なぜ私たちは“定刻発車”にこだわるのか。その謎を追うと、江戸の参勤交代や時の鐘が「正確なダイヤ」と深く関わり、大正期の優れた作業マニュアル、鉄道マンによる驚異の運転技術やメンテナンス、さらに危機回避の運行システムなどが定時運転を支えていた!新発見の連続に知的興奮を覚える鉄道本の名著。交通図書賞・フジタ未来経営賞受賞。

日本では電車の定刻運転は当たり前と思ってますが、世界的に見れば、それは極めて珍しいこと。日本の定刻にこだわる鉄道をその歴史から日本人の国民性などを含めて考察している本でした。

我々が目にする時刻表は分単位ですが、運転士や車掌さんが持ってる時刻表は秒単位で運行管理されてることはよく知られてますね。

管理人も17年間、長距離電車通勤してたから、事故やトラブルで遅延に巻き込まれることはよくありました。自分の乗った電車が人身事故を起こしたことも4回ありました。。

様々なトラブルで遅れても、そのリスク込みで乗ってるという部分もあるからそんなにイライラすることもなかったですけどね。もちろん鉄道運行会社は安全第一でお願いします。

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MY LIBRARY  千里眼の復活

2023年03月27日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:千里眼の復活
著者:松岡圭祐
出版社:角川文庫
出版年:2021年
ジャンル:小説

内容紹介(背表紙説明より)
航空自衛隊基地から最新鋭戦闘機が奪い去られた。同じ頃、在日米軍基地からも同型機が姿を消していることが判明。この件に関係していると見られる人物への取り調べが行われるものの、捜査は停滞していた。時間だけが過ぎていく中、岬美由紀は人類の先導役を自負するメフィスト・コンサルティングの関与を疑う。やがてすべての事実が明らかになったとき、世界は驚くべき顔を見せる! 不朽の人気シリーズ、堂々復活!

元航空自衛隊戦闘機パイロットの臨床心理士 岬美由紀が様々な事件、陰謀に立ち向かう、文句なしのエンターテインメント小説『千里眼シリーズ』

2009年に刊行された「千里眼 キネシクス・アイ」で一旦、最終章を迎えてしまいましたが、実に12年ぶりに千里眼シリーズが復活しました。

松岡圭祐氏の千里眼シリーズが好きで旧作は全て読破しました。

今作は航空自衛隊百里基地から最新鋭のステルス性能と飛行性能、高度な兵装を持つ戦闘機F-70が奪われるところから物語は始まります。

その戦闘機が東京に現れ、圧倒的な火力で杉並、三鷹、武蔵野が空爆されるシーンは衝撃的でした。。

それ以上はネタバレになるから書きませんが、既に「千里眼 ノン=クオリアの終焉」も刊行されてるので、また読まねば!

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MY LIBRARY  兵士は起つ

2023年03月12日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:兵士は起つ  自衛隊史上最大の作戦
著者:杉山隆男
出版社:新潮文庫
出版年:2015年
ジャンル:ノンフィクション

内容紹介(背表紙説明より)
津波に呑まれながらも濁流の中を自力で泳ぎ、人々を救助した隊員たちがいた!  自らの家族の安否も確認できないままでの救助活動、遺体と向き合う苛烈な日々…。そして非常事態に陥った福島第一原発では、世界が注視する中、全国からさざまな部隊が召集されていた―。自衛隊を追い続けた著者二十年の歳月が生み出した緊迫と感動のノンフィクション。兵士シリーズの最高傑作。

読売新聞記者からノンフィクションライターに転身し、『メディアの興亡』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者。氏のライフワークでもある自衛隊を取材して書き上げた「兵士シリーズ」の第5作目でした。

25万もの兵力を持ち、核兵器以外のあらゆる兵器を有する巨大な組織でありながら、軍隊として存在することは許されない自衛隊。それまでの氏の兵士シリーズでは、戦う相手も見えない中で日々過酷な訓練に励む自衛隊員の描写がメインでした。

戦後最大、未曾有の大災害となった東日本大震災では、職務とは言え、献身的に被災者の救助にあたり、原発の暴走を防いだ自衛隊の皆さんには感謝の念でいっぱいです。

それに比べ、自衛隊を統べる政府、政治家の皆さんときたら・・・。

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MY LIBRARY  メルトダウン

2023年03月11日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:ドキュメント福島第一原発事故 メルトダウン
著者:大鹿靖明
出版社:講談社文庫
出版年:2012年
ジャンル:ノンフィクション

内容紹介(背表紙説明より)
日本を崩壊寸前に追い込んだ福島第一原発事故。首都圏壊滅、3,000万人避難の危機に際して、官邸、東京電力、経産省、金融界では、いったい何が起きていたのか? 東京電力ビデオ会議の内幕、脱原発阻止の陰謀をしかける官僚など、衝撃の新事実を大幅加筆して文庫化! 第34回講談社ノンフィクション賞受賞作。

著者が菅直人元首相、勝俣東京電力会長をはじめ、経産省官僚らのべ100人以上を取材して書き上げた驚愕のノンフィクションでした。

今日で東日本大震災から12年経ちました。

今だ、原発の存続、廃止の議論はぐだぐだ。。。

何かトラブルが発生した時、人の力ではコントロールできないことが明らかになった原発は廃止の方向に進むべきだと個人的には思いますが、再生可能エネルギーもまだコスパ的にはかなりクエスチョンですよね。

また、関西電力は原発が稼働してるので、他の地方に比べて極端な電気料金の値上げもなく、その恩恵に預かっているから余計悩ましいところです。

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MY LIBRARY  『薔薇族』編集長

2023年03月09日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:『薔薇族』編集長
著者:伊藤文學
出版社:幻冬舎アウトロー文庫
出版年:2006年
ジャンル:ノンフィクション

内容紹介(背表紙説明より)
1971年に創刊された伝説のゲイ雑誌『薔薇族』。非同性愛者でありながら、日本全国のゲイ読者の悩みや気持ちに応えつづけ、警察からの呼び出しや、発禁、廃刊にもめげず2006年には三度目の復刊を果たした。30年以上闘ってきた編集長の原動力とは? 美輪明宏、寺山修司らから絶賛されたその魅力に迫る第一級ノンフィクション。

社会的少数者としての同性愛者の立場を世間に訴え、差別や偏見を無くそうという意図で伊藤文學氏を編集長として発刊された『薔薇族』。

創刊号は1万部が完売するという売れ行きだったそうです。しかし、掲載した小説やグラビアが猥褻に問われ、警察沙汰になることもしばしばありました。

今でこそ多様性が叫ばれる世の中になりましたが、当時はやはり凄い偏見があったんでしょうね。

「人と違うこと」、「自分と違うこと」に恐怖を覚えちゃうのが日本の国民性だから、その間の溝が埋まるまではもう少し時間がかかるかもしれません。

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MY LIBRARY ビッグコミック創刊物語 

2023年03月01日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:ビッグコミック創刊物語
著者:滝田誠一郎
出版社:祥伝社黄金文庫
出版年:2012年
ジャンル:ノンフィクション

内容紹介(背表紙説明より)
社内で行き場のない編集者が集まる"吹き溜まり"と揶揄されていた第二編集部で産声を上げた「ビッグコミック」。創刊編集長の小西湧之助は自分たちを泥底に潜む夜行性の小ナマズに例え、"でも、いつか世の中を揺り動かす大ナマズになってやる"と誓った。泥底の一癖も二癖もある編集者たちはそんな小西の号令のもと、灰皿の飛び交う編集部で熱く激論を交わし合う。その思いが白土三平、手塚治虫、石ノ森章太郎、さいとう・たかお、水木しげるら人気作家たちを惹きつけ、子供のものと揶揄されていた青年コミックの市場を切り拓き、「ビッグコミックファミリー」と呼ばれる人気派生誌を次々と生み出していく。コミックファン、作家ファンのみならず、働く男必見の感動の物語。

だから、ビッグコミックのマークはナマズだったのか

ビッグコミック派生誌の中で一番読んだのは「ビッグコミック スピリッツ」でしたね。「美味しんぼ」、「伝染るんです」、「東京大学物語」、「20世紀少年」、「めぞん一刻」、「YAWARA!」なんかが好きだったな。

ビッグコミックオリジナルは、「釣りバカ日誌」、「家裁の人」、「MONSTER」が印象に残ってます。

学生時代は研究室のメンバーそれぞれが買って来る漫画雑誌がだいたい決まってて、一通りの少年、青年漫画誌を読んでたのも楽しい思い出です。

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MY LIBRARY 北京原人追跡 

2023年02月27日 06時45分18秒 | 本の紹介

書名:北京原人追跡
著者:中薗英助
出版社:新潮社
出版年:2002年
ジャンル:ノンフィクション

内容紹介(BOOKデータベースより)
北京原人はどこへ消えた? 太平洋戦争勃発と同時に発生した奇怪な失踪事件を当時北京唯一の邦字紙記者として取材した作家が半世紀余の深い思いを込めて追跡する。

1920年代、中国北京市の周口店の森林で発見された北京原人の骨。

1940年頃にはロックフェラー財団の支援を受け、北京協和医学院に保管されていましたが、日米関係の悪化によりアメリカへの移送が計画されました。1941年に真珠湾攻撃で太平洋戦争が勃発。秦皇島から貨客船に乗せるためアメリカ海兵隊の警護で港へ移動したことまでは分かってますが、それ以降 北京原人の骨は行方不明となってます。中国大陸の日本軍も北京原人の骨に関心を持っていましたが、捜索で発見することは出来ませんでした。

行方不明の前に北京協和医学院の客員解剖学教授であったドイツの学者が詳細な記録や研究を残しており、これを元にしたレプリカはありますが、今だ北京原人の骨の実物は行方不明のままです・・・

小6か中1の頃、今は亡き母にお願いして名古屋市科学館で開催されていた『北京原人展~日本人のルーツをさぐる~』を見に連れて行ってもらったことを思い出します。

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MY LIBRARY 「カルト宗教」取材したらこうだった

2023年02月21日 12時00分00秒 | 本の紹介

書名:「カルト宗教」取材したらこうだった
著者:藤倉善郎
出版社:宝島社新書
出版年:2012年
ジャンル:ルポタージュ

内容紹介(背表紙説明より)
「ライフスペース」によるミイラ事件、「ホームオブハート」での児童虐待事件、「神世界」グループによる霊感商法事件ーオウム事件以降もカルト宗教によるトラブルは数多く起きている。ライフスペースの記事を書き、「グル」からクレームを受けた著者は、それ以来14年間にわたりカルト問題を取材し続けてきた。セックス教団の5泊6日の合宿に参加、宗教団体が主催する偽装就職セミナーへ潜入取材、教祖様の実家探訪…。まったく関係ない人間から見れば、奇妙奇天烈としか言いようがない彼らの実態とは何なのか。体当たりで取材を挑み続けた著者が綴る、カルト集団との交流(笑)&暗闘記。

ニュースサイト「ほぼ日刊カルト新聞」を主宰する著者のカルト宗教潜入体当たりレポート。

団体に対する著者の考えをことさら主張することなく、取材したらこうだった、潜入したらこうだったと事実を淡々と紹介する本書はかえってその集団の荒唐無稽さや滑稽さをさらけ出す結果となってます。

何かに行き詰った時、苦しくて仕方がない時、何かにすがりたいと思う気持ちは理解できるけど、荒唐無稽な団体になぜすがっちゃうのかな

人の弱い部分に付け込むトラップには気を付けないとね。

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MY LIBRARY  凍れる心臓

2023年02月19日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:凍れる心臓
著者:共同通信社会部移植取材班
出版社:共同通信社
出版年:1998年
ジャンル:医療ノンフィクション

内容紹介(BOOKデータベースより)
封印された和田心臓移植。札幌地検の捜査報告書を基に、社会部記者が数々の疑惑を解き明かし、将来の医療を問う渾身のルポルタージュ。和田心臓移植30年目の真実。

昭和43年、札幌医科大学胸部外科の和田寿郎医師が行った日本初の心臓移植手術。

手術を受けた青年は術後およそ3ヶ月で死亡してしまいましたが、その死後にこの移植手術を巡って様々な疑惑が噴出しました。

そもそも移植手術が必要だったのか、心臓を提供したドナーは本当に脳死状態だったのか、レシピエントの死後にその心臓が3カ月間行方不明で、病理医の手に渡った時は心臓の弁が全て切り取られていたことなどなど。

刑事告発された和田医師は不起訴処分になったものの、この疑惑によって日本の移植医療は欧米に比べて大きく遅れをとったと言われてます。

「ここで和田君を罪人にしたら、将来日本では心臓移植ができなくなる。問題はあるが和田君を助けようと思う」と言ったといわれる心臓外科の大御所の言葉には衝撃を受けました。

当時、札幌医科大学の整形外科医師だった作家の渡辺淳一氏はこの心臓移植をモチーフにした「小説・心臓移植(後に白い宴に改題)」を上梓してこの件を暗に批判。大学を去り作家の道に進むきっかけとなりました。

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MY LIBRARY  がん遺伝子の発見

2023年02月16日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:がん遺伝子の発見 -がん解明の同時代史-
著者:黒木登志夫
出版社:中公新書
出版年:1996年
ジャンル:医学ノンフィクション

東京大学医科学研究所教授だった医師、癌研究者の黒木登志夫氏による著作でした。

内容説明
80年代になってがん研究は様変わりした。原因別のメカニズムがあると考えられていたがんは、今やがん遺伝子という共通のメカニズムで説明できるようになった。生命にとって大事な遺伝子が次々に変異を重ね、行き着いた一つの悲しい結末、それががんなのだ。がん遺伝子とがん抑制遺伝子の発見をめぐって熾烈な競争を繰り広げる研究者たちのドラマと、徐々に明らかになるがんの本態を、自らのがん体験をふまえてヴィヴィッドに描く。

1970年代から1980年代にかけて見つかったがん遺伝子やがん抑制遺伝子は癌の発生メカニズム解明を大きく飛躍させました。いくつかの細胞成長因子や細胞増殖因子の受容体の遺伝子に変異が生じると細胞増殖のスイッチが入りっぱなしになって、無秩序な増殖を始め、これが癌となります。一方、身体には異常を生じた細胞を排除する仕組みがありますが、それらを司るたんぱく質の遺伝子に変異が入ってしまうと、癌抑制のメカニズムが働かなくなり、癌の増殖を止めることができなくなります。遺伝子に変異を生じさせる原因は化学物質であったり、慢性的な炎症であったり、ウィルスであったりと様々です。

この本は著者自身の癌体験や癌発生メカニズム解明に挑んだ研究者たちの奮闘が一般の方にも分かりやすく描かれており、癌のサイエンスに関する一般書籍の中では名著だと思います。

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MY LIBRARY  滋賀県の歴史

2023年02月08日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:12歳から学ぶ滋賀県の歴史
著者:滋賀県中学校教育研究会社会科部会
出版社:サンライズ出版
出版年:2011年
ジャンル:歴史図説

「12歳から学ぶ滋賀県の歴史」を50歳過ぎてから読みました(笑)

息子の中学校時代の教科書ではなく、書店で見つけて購入したものです。

Jタウンネットの『一生行かなそうな都道府県ランキング』では23位の滋賀県。近畿地方の中でも地味な県ですが、日本史の舞台となった場所も多い県です。

因みに滋賀県は人口10万人あたりの寺院の数では全国トップ、県内には1,300カ所を越える城跡もあります。

井伊家所蔵品

徳川家康の信頼厚く、徳川四天王と呼ばれた井伊直政は交通の要衝だった近江彦根藩を任され、井伊の赤備えと呼ばれた赤い甲冑の軍団は戦国最強とも云われました。時は流れ幕末期、大老 井伊直弼は尊王攘夷派を弾圧(安政の大獄)し、水戸浪士によって暗殺されてしまいます(桜田門外の変)。

長く徳川家に忠誠を尽くした彦根藩井伊家でしたが、桜田門外の変で混乱を招いた責任で減封されてしまい、大政奉還後は新政府軍に寝返って幕軍と戦い、明治期になると井伊家は伯爵となり華族に列せられました。

ヴォーリズ建築

明治38年に滋賀県近江八幡の滋賀県商業学校の英語教師として赴任したウィリアム・ヴォーリズはその後、建築や実業家としての才能を発揮し、今も滋賀各地にヴォーリズの設計した洋風建築物が残ってます。また、ヴォーリズは近江兄弟社を設立し、メンソレータム(今のメンターム)の輸入販売を始めました。

滋賀県の歴史スポットや博物館もたくさん紹介されていて、教科書よりも観光MAPとして利用してます(笑)

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MY LIBRARY  アンダーグラウンド

2023年02月03日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:アンダーグラウンド
著者:村上春樹
出版社:講談社文庫
出版年:1999年
ジャンル:ノンフィクション

その著作は40以上の言語で翻訳され、毎年ノーベル文学賞に最も近い日本人作家として注目される村上春樹氏。

代表作は「ノルウェイの森」や「1Q84」、「海辺のカフカ」、「騎士団長殺し」などですね。

実は村上氏の小説は全く読んだことがなく、エッセイや紀行ものは好きでよく読んだ時期がありました。

そんな村上氏の著書の中でもかなり異質なのがこの本・・・

内容紹介(背表紙説明より)
1995年3月20日の朝、東京の地下でほんとうに何が起こったのか。同年1月の阪神大震災につづいて日本中を震撼させたオウム真理教団による地下鉄サリン事件。この事件を境に日本人はどこに行こうとしているのか、62人の関係者にインタビューを重ね、村上春樹が真相に迫るノンフィクション書下ろし。

地下鉄サリン事件の被害者62人とのインタビューをまとめたもので、700ページ以上の膨大な記録です。

あの時何が起こったのか・・・氏はきっと将来の日本のためにこの記録を残しておかねばと思ったに違いありません。

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MY LIBRARY  二代目 一条さゆり

2023年01月31日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:ストリッパー
著者:二代目 一条さゆり
出版社:幻冬舎アウトロー文庫
出版年:1998年
ジャンル:風俗

内容紹介(背表紙説明より)
日大芸術学部に在学中、青春の一ページとして撮影したヌードグラビアは本格的な裸稼業への前奏曲になった。時はバブル期。すさまじい変質を遂げる業界の中で、お客の生態に仰天しつつも大胆に衣服をかなぐり捨てた当代随一のストリッパーが見据えたものは? 「シャバ」から留置場。札幌から博多まで、七年間の波瀾万丈の風俗旅行記。

在学中に平凡パンチのヌードモデルとなり、その後 萩尾なおみ名義で日活ロマンポルノを中心に活躍し、二代目 一条さゆりを襲名してストリップ業界に飛び込んだ女性の半生を描いた作品でした。

「ごく普通の家庭で育った私は初代のような波乱万丈の人生に憧れました。そういう不幸な人生を演じたい」、そんな理由でストリップ業界に飛び込み、二代目一条さゆりを継いだ著者。

初代一条さゆり氏は1955年から1972年に活躍し、引退するまで9回の検挙、刑務所にも収監され、波乱の人生を送った伝説のストリッパーでした。

二代目一条さゆり氏は他に新劇女優、脚本家、香港・中国研究家としてもマルチに活躍されてます。

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MY LIBRARY  光る壁画

2023年01月23日 04時00分00秒 | 本の紹介

書名:光る壁画
著者:吉村 昭
出版社:新潮文庫
出版年:1984年
ジャンル:医療ドキュメント(小説)

内容紹介(背表紙説明より)

胃潰瘍や早期癌の発見に絶大な威力を発揮する胃カメラは、戦後まもない日本で、世界に先駆けて発明された。わずか14ミリの咽喉を通過させる管、その中に入れるカメラとフィルム、ランプはどうするのか・・・。幾多の失敗を乗り越え、手さぐりの中で研究はすすむ。そして遂にはカラー写真の撮影による検診が可能となった。技術開発に賭けた男たちのロマンと情熱を追求した長編小説。

小説ではありますが、医療ドキュメントと呼んでも良い作品でしたね。

胃カメラは100年以上も昔の1898年にドイツで開発が進められましたが失敗。

昭和24年(1949年)、東大医学部分院の医師がオリンパス光学工業(現オリンパス)に「胃の中を見るカメラを作って欲しい」と相談したことから開発がスタートします。

1950年には白黒フィルムの胃カメラが試作品として完成したものの、臨床で使えるような代物では無く、その後もオリンパスと医師たちは改良を重ね、今のファイバースコープ型の胃カメラへと進化していきました。

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