「泉州留河 桐製一合計量米びつ」
桐箪笥や商品を入れる桐箱くらいは知っていても、それ以外ではあまり見かけない桐という木材。そこに新たな用途を見出したのが、1912年創業の大阪泉州桐箪笥メーカー留河の「泉州留河 桐製一合計量米びつ」だ。2006年には「職人魂」というサイトで、全国の伝統工芸品を販売するシステムを構築するなど、つねに新しい挑戦をつづけてきた同社が、桐の「調湿や防虫」といった特性と、扱いが難しい桐で気密性の高いものがつくれる職人の技術を掛けあわせて生み出したのが、この米びつだ。
蓋の下のくぼみに手を差し込んで蓋をあけようとするとピッタリ閉まっていて、その気密性の高さに驚く。しかも特殊な機構でかんたんに一合が計れる。素材は高級桐箪笥に使われる、薬品を使用しない北米産の良質な桐。これを長期乾燥させ、金具を使わずパーツのすべてを桐でつくる総桐にこだわった。桐は湿気が多いときは湿気を吸い、乾燥しているときは湿気を出すため、カビの発生を防ぐ。約2㎝の厚みの桐で囲われた内部は、湿度がほぼ一定に保たれ、また、隙間なくつくられているため、米びつは空気の移動が開閉時のみとなり、酸化や味の劣化が少ない。昔から大切な着物を守ってきた泉州桐箪笥。その技術を惜しみなく使った米びつが、毎日のごはんをさらに美味しくしてくれる。
レバーを引くと、シャーという心地よい音がして、下の引き出しに一合の米が落ちる。2合なら2回、3合は3回引くだけ。きっちり一合ずつ計れるうえに、米をつぶさない構造になっている
株式会社留河 大阪府岸和田市大町1-8-27
*https://osaka-sei.m-osaka.com/product/614/ より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます