「まがるハブラシ」
グニャリと曲がって 安心・安全。歯磨きも好きになる。
東京消防庁によると5才以下の子どもの歯ブラシによる受傷事故は年間40~50件あるという。子どもは平らな床でも転倒することがある。そして歯ブラシは先が丸くなっているとはいえ、頭の重さの衝撃が加わることで、咽頭部に刺さることもある。このような事故を、製品のデザインや素材、構造を変えることで未然に防げないか。同時に虫歯予防だけでなく、さまざまな病気を引き起こす歯周病予防もふくめ、安全な歯ブラシで「子どものうちから正しい歯磨き習慣を」と考える親の願いも叶えられないか。そんな悩みに応えるように誕生したのが「まがるハブラシ」だ。
これはネーミングそのままに、歯ブラシのネックやボディが曲がる構造により事故を防ぐ。この商品を生んだのは、大手メーカーへOEM供給してきた三和歯ブラシ工業所。新会社DHLを立ち上げて初の自社商品であり、アイ・シー・アイデザイン研究所のプロダクトデザイナー飯田吉秋さんと共同で開発。「画期的な歯ブラシだと製造している者として思った」と振り返るのは、代表社員の谷口啓司さん。気になるのはしっかり磨けるのかどうか。普通に磨いてぐにゃぐにゃ曲がるようでは困る。「それを防ぐために横方向は硬く、縦方向は過度な圧がかかると曲がるようにしました」。またブラシ部分は細く柔らかい毛が使われているが、毛丈が通常より短い5ミリにカットされており、奥歯の裏までしっかり磨けるという。医療の世界全般にいえることだが、かつての常識がある日を境に180度ひっくり返ることがある。歯磨きもそうだ。約30年前までは「柄が固いタイプでしっかり磨くことで、歯垢が落ちる」という指導がされていた。しかし最近では強い圧力で磨くと歯茎の後退が起こるので、ペングリップのように持って毛を歯と歯肉の間に入れ5ミリの幅で小刻みに動かすバス法が主流だ。歯科医が推奨する、歯茎を傷つけずに歯垢も落とせる「適切な歯磨き圧」は150g~200gと言われている。それに対応して「まがるハブラシ」は、200g以上の力が加わるとネックが曲がるしくみ。つまり誰が使用しても適切な力加減が、視覚的にわかるためコントロールがしやすい。乳幼児の歯磨き嫌いの原因のひとつは仕上げ磨きの際に「歯磨きが痛い」と感じることだが、この問題も同時に解消してくれる。芽生え始めた子どもの自立心を尊重しつつ、ひとりでも安全に磨けることで、親の心理的ストレスがやわらぐというもの。きっと歯磨きが楽しみな時間になるはずだ。
ブラシ部に強い力が加わると、柄がぐにゃり。しなやかで強いエラストマー素材の特性を活かした「まがるハブラシ」。柄はすべりにくく握りやすい形状。
縦方向は200g以上の力がかかるとネックが曲がるので、歯茎が傷つかず歯垢を落とせる適切な歯磨き圧(150g~200g)で優しく磨くことができる。
合資会社三和歯ブラシ工業所/株式会社DHL 大阪府八尾市楠根町5丁目72番地/大阪府八尾市楠根町5丁目68
*https://osaka-sei.m-osaka.com/product/116/ より
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