ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

無頼記者-2

2015-12-14 11:13:57 | 徒然の記

 平成 23年の11月のことだったと思うが、板垣氏によく似た、詰まらない記者の話を思い出した。

 皇太子殿下が列席された式典で、全員が起立しているのに、ただ一人足を組んで椅子に座り、最後まで君が代を歌わなかった者がいた。朝日新聞の皇室記者、岩井克己氏だ。彼は現在、朝日の編集委員になっている。

 「そんな人が 、どうして皇室記者なんかしてるの。」
ブログで疑問が投げかけられていたが、こうして見ると、ろくでもない皇室記者は何人もいるのだ。

 板垣氏にしても、天皇制廃止論者と公言していながら、美智子妃殿下には熱い支援をしていたのだから、矛盾だらけの姿を笑ってしまう。

 一番不愉快だったのは、本に登場させる人物を、全て呼び捨てにするところだ。「宇佐美が言った。」「入江が笑って見せた。」「東園が困った顔を見せた。」「松平が佇んでいた。」

 氏が呼び捨てにするのは、宮内庁長官、侍従長、侍従次長、皇后侍従である。現役時代には、記事ネタの入手に、便宜をはかってくれた人々である。あるいは、彼を自宅に招いた、東条元首相の未亡人を「勝子」と呼び捨てる不遜さだ。いくら回想記だとしても、仕事で世話になった方々を、呼び捨てにする礼儀知らずというか、無礼さというのか、堪忍袋の緒が切れそいうになった。

 私もブログで、政治家や大学教授や記者の名前を、呼び捨てにすることがあるが、我慢のならない反日と売国の人間への、怒りからするのであり、感謝すべき人々を蔑むような、恩知らずの呼び捨てとは訳が違う。

 氏の頭の中には、旧華族は悪であり、民間が善であるという、単純化された図式があるらしく、そこから皇后陛下が悪で、美智子妃が善であるという記事が書かれていく。

 どのような記事か、いちいち書くのが馬鹿馬鹿しくなるが、一つだけあげると、「美智子妃は、皇后陛下にいじめられた。」「いじめに耐えられず、発狂状態になり、」「一人で葉山の御用邸で、静養された。」などと、皇后陛下を悪辣な方として、世間に発信する記事を書いている。

 「妃殿下のご病気は、流産問題に関する興味本位の雑誌、」「週刊誌の記事が、原因であると言われているが、」「本当は、皇后陛下のイジメが原因の、ショックによるものだ。」とまで、書いている。

 この章には、「高松宮妃と皇后一味の陰謀」、などというおどろおどろしい表題まで、つけている。

 果たして氏は、香淳皇后陛下が、どのような苦労をされてきた方か、知っていたのだろうか。昭和天皇とのご結婚に際し、元老の山県有朋が、色盲の遺伝があるとして異議を唱え、久邇宮家に婚約辞退を迫り、大騒ぎになったことがある。

 大正10年の「宮中某大事件」として、世に知られているが、この騒ぎを収めたのは「良子で良い」という、昭和天皇の一言だった。

 結婚されたのち、昭和4年に、二人目の皇女をお生みになった。皇后陛下は女腹だと言われ、側室制度の復活が検討された。この時も騒ぎを収めたのは陛下の一言だった。「人倫に反することはできない。」

 美智子妃も、民間から入内し苦労されたのだろうが、香淳皇后も大変な心労をされている。「いじめ」にしても、香淳皇后に対し、貞明皇后からは、酷いなされ方だったと資料にある。女官長や女官の前で、「お前は何をやらせても、相変わらず不細工なことだね。」と叱られ、周りの者が驚いたと書かれている。

 皇室のことに関し、何も知らない自分ではあるが、氏が少しでも過去の話を知っていたら、一方的な香淳皇后への非難はできなかったはずと思えてならない。

 まして美智子妃の縁談については、皇后陛下に知らされぬまま、進められていたのだから、内心穏やかであろうはずがない。

 「子供の縁談に、母親が口出しして、当たり前でないか。」「庶民でも皇室でも、母親の気持ちに、変わろうはずがない。」「皇后陛下を無視する形で縁談が進められ、しかも民間からと聞かされて、」「黙っている方が、おかしい。」と、今ではそんな意見もある。

 事実のどれが本当なのか、私は今でも、今後でも、確かめる方法がないが、前段までの氏の書きぶりから考慮し、香淳皇后の悪人説を疑わざるを得ない。

 イギリスと比較しながら氏は、皇室観を次のように述べる。
「権利と義務の意識が確立している、英国では、」「国民は、女王や王族に対して、厳しくその義務の遂行を求める。」「しかしそれで、王族に対する尊敬心や、親愛感が薄れることはない。」

 「だから日本人は、もっと成熟した皇室観を持っても、いいのではないか。」
「雑踏の中に彼らがいる。" 美智子さんお元気ですか ? 」「最近、やせているのではありません。ニンニク入りのラーメンでも食べて頑張って ! " 」「と、チョベリバのネーちゃんが、声をかける。」

 「勿論、カメラマンも、うるさくて低脳な、リポーターもいない。」

 なんとこれが、氏の理想とする成熟した皇室観というのだから、低脳なのは君だろうと言ってやりたくなる。

 皇太子ご夫妻が、メキシコへの親善旅行へ行かれた時、氏も随行記者団の一員となった。現地で美智子妃が倒れられたと、新聞に書かれ、皇太子殿下が氏を呼ばれた。殿下は傍の新聞を示され、

 「板垣さん。こんなことが出てしまって、」「美智子が日本に帰ると、ご存知のようにいろいろな人にいろいろ言われます。」「なにか、いい方法はありませんか。」

 「こうしましょう。殿下が帰りの特別機で、記者会見して、」「今回の旅行の印象を語られて、体調が心配された美智子妃殿下も、」「終始元気だったとおっしゃいなさい。」

 「それを受けて、一部外電が伝えるような事実はなかったのだと、」「私が思ったと書きます。」

 「やがて殿下は、お願いしますと言って、自室へ戻った。」「せつせつと、美智子妃をかばう殿下が、とても気の毒だった。」「改めて美智子妃いじめの凄さを、知った思いだった。」

 事実に近いものがあったのだと思うが、氏の人柄を疑わずにおれない自分がいる。
殿下に信頼されているのなら、尚更、こうした裏話みたいなことを、本にして世間に晒すなど、氏はなぜやるのだろうか。

 美智子妃の発狂状態にしても、殿下の言葉にしても、国民一般に包みなく知らせれば、ご本人たちばかりか、周囲の方々も傷つけてしまう。低脳な天皇制反対論者だから、氏は口が軽いのだろうか。

 以前に読んだ、最近皇后陛下を中傷するブログの記事に、「昔美智子さんは、新聞記者に、タバコの火をつけてやったことがある。」「まるで水商売の女みたいに。」というのがあった。

 嘘だろうと思っていたら、火をつけてもらったのは、この板垣氏だった。コメントなしで、そのまま氏の文章を引用し、そのままブログを終了したい。

 文についてのコメントはしないが、氏の本については、ちゃんと意見を述べておく。

「読み終わったこの本は、台所の野菜くずや食べ残しと一緒くたにして、ゴミステーションに投げ捨てる。朝日新聞の本多勝一の本と同様の扱いだ。」


 「メキシコ随行記者団を中心とした、皇太子ご夫妻の記者会見があった。」
( 途中にいろいろ書かれているが、面倒なので省略する。)


 「照れ隠しに、私が目の前のタバコをくわえたら、」「美智子妃が、傍のマッチをとってすりながら、」「本当にそうですねと言い、私のタバコに、火をつけてくれた。 」「私は皇太子殿下に、 失礼しますと挨拶して、吸った。」「同席していた某社記者が、ある週刊誌に、」「 皇室の民主化もいいが、バーのホステスでもあるまいに、」「タバコの火をつけるとは・・という趣旨の、低劣な内職原稿を書いた。 」

 「そこの週刊誌には、知人がいるから、誰が書いたかすぐにわかった。」「記者会見で、一言も喋らなかったやつだ。」「バーのホステスに対する差別歴然だし、会話の成り行きで、自然に発生した一幕を、」「したり顔の、 皇室民主化話 に仕立てる、精神の愚劣さは、 」「まあ最近の、ニュースコメンテイターに似ていなくもないと、恩賜の煙草  は、思うのだ。 」

コメント (5)
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