計画に従い、早稲田大学・洞 ( ほら ) 富雄教授の著『第一次世界大戦』を読んでいます。只今100ページを進行中です。ここまで来ますと、下村・松下両氏と、反日左翼教授の違いが分かります。
山縣有朋、井上馨、桂太郎、西園寺公望、山本権兵衛、大隈重信と、明治から大正へかけての歴史上の人物が登場します。日露戦争後の疲弊した国内経済を立て直し、列国に負けまいと奮闘しているご先祖たちの話です。下村・松下両氏の本では、ご先祖の苦労する姿が偲ばれましたが、洞教授の本には、そんな叙述がありません。
「民衆の気持ちを汲まず、民衆を忘れた藩閥政治家」などと、早速左翼用語が使われ、私利私欲を優先させる政治家ばかりという説明になります。民衆という言葉は、マルクス主義者が国民を語る時に使い、階級闘争につながります。私は彼らと区別するため、日本にいるのは民衆でなく、「庶民」と「国民」だと考えています。
第一次世界大戦について、知らない事実が沢山ありました。知らないことを教えられるのですから、洞氏も、私の師です。けれどもこういう師から歴史を教わると、日本は侵略国となり、軍国主義の悪い国となり、国を愛する国民は育ちません。「知識を得る」ことと、「歴史観を身につける」ことは別なのだと、改めて理解しました。その例を二つ紹介します。第一次世界大戦勃発に関する説明で、40ページと、58ページにあります。
〈 1. 井上馨の意見書 〉 ( 山県侯と大隈総理に伝えたもの )
・この度のヨーロッパの大撹乱は、まさに「日本国運の発展に対する、大正時代の天佑である。
・この千載一遇の好機を大いに利用し、国内の政治体制を固めることが大事である。
・イギリス、フランス、ロシア三国と「連合的団結」をなし、東洋に対する日本の利権を確立すること。
・欧米列強と、肩を並べる地位にまでのし上がらなければならない。
〈 2. 日本帝国主義者にとっての天祐 〉 ( 洞氏の説明 )
・日本は朝鮮併合から満州経営へと、次第にその侵略の手を広げ、東洋の支配者として君臨しようとしていた。
・第一次大戦の勃発は、日本にとって、中国侵略の絶好の機会だったのである。
・日本にとって対抗勢力だった、ロシア、イギリス、ドイツが、中国での力を弱めることは目に見えていた。
・しかも中国では民族革命 ( 辛亥革命 ) が挫折し、動揺していた。
・まさに日本帝国主義者たちにとっては、「天祐」であったと言える。
洞氏の叙述には、戦後の反日左翼教授特有のパターンがあります。
「彼らは80%の事実を語り、20%の捏造を加える。」
氏の説明に嘘はありません。その8割は事実でしょう。私が学生時代に彼らに騙されたたのは、このやり方でした。井上侯の意見書が事実だとしても、どういう状況の中で出されたのか。これまで日本は、列強のため、或いは清国のため、どれほどの辛酸をなめされられてきたのか・・・氏はこの説明を全て省略しています。
何も知らない学生や若者たちは、氏の著書を読みますと、「やっぱり日本は、ひどい国だったんだ。」と思わされます。氏の立ち位置が、「東京裁判史観」にあることなど、普通の学生は気づきません。もしも氏が温厚な教授で、学生に信頼される風貌の人道主義、平和主義の人物だったら、学生は本気でそう信じます。
氏は明治39年生まれですから、存命なら115才です。どういう人生を歩まれたのか知りませんが、この時代の教授には、マルクス主義のソ連を「人類のユートピア」と信じていた人が沢山います。昭和41年になっても、こういう著書を出すのですから、日本を大切にする人間ではありません。占領軍の権威に恐れをなし、変節した学者か、そうでなければ「お花畑のお人好し」の仲間でしょう。
亡くなられているはずなので、誹謗中傷は控えますが、間違った思想は肯定できません。最後まで、冷静に読んでいこうと思います。そうしなければ、息子たちも読んでくれないような気がいたします。
【かれらは、80パ-セントの真実を語り、20パ-セントの捏造を加える】
と、、いうこと、、、、確かに思い至ります。
虚実織り交ぜたやりかたは、典型的な洗脳の手法なんですね。
※別の話しですが、これは、週刊誌記事も同じですね。
ただし、週刊誌記事の真実部分の比率は、もっと低く、
真実部分が60パ-セントで、あとの40パ-セントは捏造でしょうか?!
「温故知新」の読書を始めて以来、私はあることに気づきました。それがこの、「真実」という言葉です。
真実という言葉は、自然科学の分野では正しいけれど、社会科学の分野では、使わないほうが良いのではないか、ということです。
ニュートンが発見した「引力」やガリレオが唱えた「地動説」は、誰もが認める真実です。
しかしマルクスが唱えた「資本主義消滅必然論」や「労働価値説」、或いは宗教界での「唯一一体神論」など、社会科学の分野での真実は、誰もが認める真実ではありません。キリスト教徒の真実、イスラム教徒の真実、儒教信者の真実と、属する集団の解釈次第で様々に変化します。
ある人々にとっての真実は、他の人々には嘘となるなど、正反対の解釈がされたりします。だから私は、歴史、経済、宗教、教育、法律など、社会科学の分野では、「真実」という言葉を使うのをやめ、「事実」という言葉を使うことにしました。
したがって私の意見は、正しくは次のようになります。
【かれらは、80パ-セントの事実を語り、20パ-セントの捏造を加える】
多くの場合、「事実」は「真実」と重なりますが、社会科学の世界ではイコールでありません。ご異論もあるかと思いますが、何卒ご理解ください。
貴方のご意見に付け加えますならば、日本のマスコミも同じではないでしょうか。ただ少しニュアンスが異なります。
1. 日本のテレビと新聞
・事実部分が80パ-セントで、あとの20パ-セントは捏造でしょうか?
2. 週刊誌
・事実部分が60パ-セントで、あとの40パ-セントは捏造でしょうか?
コメントを有難うございます。
三島由紀夫の動画を
結構上げて居ますので、、
此処には、吉本隆明の特集番組を
載せておきますね・・・・・。
それと記事です。
よかったら観て見て下さいね。
ご存知の事が大半かも知れませんが、、( ◠‿◠ )
https://www.youtube.com/watch?v=EBeIDcOJqoQ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E6%9C%AC%E9%9A%86%E6%98%8E
それでは、私のblogの返信も読んでくれたら嬉しいです。
また、来ます。。。
たくさんの材料を有難うございます。
しっかりと、読ませていただきます。
真禍氏のノーベル物理学賞はいい事だけど、、
最近は中国へ渡る日本の研究者が多いそうで、
年間10人程の理系の研究者が、中国の大学へ移って
居るそうですね。
中国は世界中から 優秀な頭脳を招致する 国家プロジェクトである『千人計画』を立てて 広く欧米からも研究者を集めて居るらしい。
中国に魂売って、とか非難してる場合じゃなくて。研究者として生活出来なければ、研究を辞めるか生活を保証してくれる所に行くしか無いですよね。
日本と言う国は学者の未来も国民の未来も放棄する
のでしょうか?確か、あのGACKT君なども、自分の
ロック・スターとしてのターゲットは最早米国では無く、
アジアだと言い切って。彼の住居はマレーシアにあるし、もはや欧米が駄目なのも解りますが。日本は素晴らしい頭脳を流失して居てどうとも思わない見たいですね。
最近はコンビニに買い物に行くと店員さんが皆、
中国人です。何か、この侭でいいのかなと・・・。
日本の若者たちの働き口が無くて。喘いで居る人
たちが沢山居るのに、何で外国人を雇うんだと、、
私としては素朴な疑問です。まあ、中国人に悪気は
無いですが、、自国の国民を助けない国は日本だけ
ですよ。酷いと思いますよ。
日本の子供の7人にひとりは家が貧しくて食事も
食べられないそうですね。
野党も枝野氏が所得税を1年間免除とか夢物語の話を
して居ますが。自民党に取って変わるのならば しっかりとしたビジョンを建てないと。国民は馬鹿では
無いですからね。自民党も経済会も既得損益ばかりに
しがみ付いて居る様では、、この国はどうなるのでしょうか?
お邪魔致しました。。。
こんばんわ。貴方のご意見になんとコメントを返せば良いのか、戸惑っています。
政治を語られる貴方の意見には、玉石混交の感があります。正確でないマスコミの情報のまま、日本をダメな国としている面もあり、正しく問題点を指摘されている面もあります。
中国の危険性について、貴方と私は意見が違います。
「まあ、中国人に悪気は無いですが、自国の国民を助けない国は日本だけですよ。酷いと思いますよ。」
中国人は悪気がないとしましても、中国政府は、日本を敵視し、国連を利用して、日本を非難攻撃しています。また、日本が自国民を助けないというのは、拉致被害者のことか、今回のアフガンのことかよく分かりませんが、それができなくなっているのは、「日本国憲法」のせいです。
「日本の子供の7人にひとりは家が貧しくて食事も食べられないそうですね。」
これはマスコミの報道ですが、政府を攻撃するための捏造ではないでしょうか。どんなデータをもとにして、7人に一人が食事も食べられないほどの貧しさなのでしょう。自分の周りをよくみてください。
政府の税制と政策が正しくないため、大企業に金が溜まり、庶民の給料が低くなり過ぎているというのは、事実ですし、大きな問題です。
しかしこのような、マスコミの記事を信用せず、別の面から貴方らしい、鋭い指摘をしていただけたらと思います。
反論ばかりで、気分を害されては・・と、心配しますが、これが「ねこ庭」のルールなので、ご容赦ください。互いに本音で語り、互いを誹謗中傷しない・・そうありたいと思っています。
気が向いた時には、またお越しください。